ボタンを押すと即立ち読みできます!
兄弟BLを求めて購入しました。神香うらら先生の作品は初めてでしたが、好みのお話だったので終始萌えながらあっという間に読み終えてしまいました。
まず、序盤のテニス後のアンドリューとローレンスに対する和の反応の違いがおもしろいんですよね。
アンドリューに触れられた時「ああ和はアンドリューのことが好きなんだな」と思ったのも束の間、ローレンスに触れられた時に「あれ、ローレンスの方が好きじゃん」とこの時点で萌えが始まり、読み進めるとローレンスが初恋の人だったことを知り、さらに萌えました。
ローレンスとの会話でも、しきりに和は言いすぎたかもとか謝った方がいいかなとか気にするんですよ。ウェントワース家に来たばかりの頃にローレンスに冷たくあしらわれた記憶が大きいのかもしれないけど、怒らせないように嫌われないように気遣う和が健気でした。
ローレンスは年頃だったので、父親の再婚に複雑な感情が沸き起こるのも無理もありません。
ましてや気持ちの整理もついていないのに、突然できた弟に懐かれるのは困惑しますよね。和が決して悪いわけではないけれど、突き放す態度をとっていたローレンスの気持ちは理解できます。
そして、和が優しいアンドリューに惹かれていったのもよく分かります。人間ってそういうものです。でもローレンスの一挙一動に心を乱されている様子だと、きっと和はローレンスに嫌われている(と誤解していた)からローレンスを好きじゃないと思うようにしていただけで、無意識に男として意識し続けていたのはアンドリューよりもローレンスだったのだと思います。
そして問題のローレンスですが、こちらはとても一途な男でした。昔から和のことをよく見てきたのが言葉の端々から伝わってきて、その度に萌えました。
ただし、とても一途ということは読んでいて分かるんだけど、それ以上にとても不器用なんですよね。
初見だったので、「ちゃんと和が好きなんだよね?」と心配になることがちらほらあり、攻め視点で読みたかったと書かれている方がいらっしゃるのも頷けました。
でも和視点だからこそ、和と気持ちを同調させながらローレンスの真意を探れた面もあるので、そこを楽しめるかどうかが肝かもしれません。
今振り返ると、ローレンスはかなり嫉妬深い人でした。和と誰かが一緒にいると必ずやってきたり、和が好意を示す相手がアンドリューの雰囲気に似た男なら俳優であろうと不機嫌になります。和がアンドリューの恋愛には嫉妬するのに対して、ローレンスの恋愛には全く嫉妬しないことに不機嫌になるローレンスがかわいかったです。
和にキスをしたり、体を愛撫したり、陰部を擦り付けたり……。愛の言葉は一切ないのに和を困惑させたまま着実に段階を踏んでいく行為に、どこが英国紳士なんだと思ったりもしましたが、終盤に明かされた真実を知ると若干フライングしたとはいえ、和が二十歳になるまでは手を出さないというアンドリューとの約束をちゃんと守り、和に手を出さないようにアパート暮らしをして自制していました。彼はわりと誠実だったのです。
察しはついていたけど、日本へ来た理由が留学した和を追いかけるためだったということにも萌えました。
和が小さい頃に読んでいた日本昔話のことをちゃんと覚えていて、好みに合いそうな日本家屋を見つけたのも、昔手を繋ぎたがっていた和を邪険に扱ってしまったことを後悔して和と手を繋いだところも良かったです。
和に冷たくしていた時期だったのに、その頃でも和のことをちゃんと見ていたところに兄としての愛情を感じたし、いろんな事情で同居期間がほとんどなかった二人が、その時間を取り戻すように二人暮らししているのがたまらないですね。
しかし、ローレンスは不器用で意地悪だけど優しい兄というだけでなく、策略家でした。
ずっと和のことを見てきただけあって、和のことは全てお見通しであり、嫉妬のさせ方も熟知しております。紛うことなき和マスターです。夜這いの翌朝に和の好物のパンケーキを作ろうとしていたところも(これは策略じゃなさそうだけど)しっかりと和の心を掴んでいました。
ローレンスへの恋心を自覚してしまった和が逃亡した時も、滞在先のホテル名と部屋番号まで把握しており、どうやってこの情報を掴んだんだ(智幸?)と思いながらも、和への執着具合や、かといってホテルへ乗り込んで無理やり連れて帰ることはしない引き具合、そしてアンドリューが来るという理由で帰ってきた和を嫉妬心むき出しで抱こうとする強引具合、この振り幅が絶妙で、そこからの流れで和に愛の告白をした時には、和だけでなく心配しながら読んでいた私まで報われたような気持ちになりました。
ようやく二人は身も心も結ばれたわけですが、事後のやり取りからの二回戦へ突入する流れがすごく好きです。でもそこで終わってしまいました……。
和の留学が終わったらローレンスのアパートで同棲することはほぼ確定なので、同棲話とかもっともっと読みたかったのが正直な感想です。
だって、晴れて和と恋人になり我慢の必要がなくなったローレンスは、さらなる執着攻めに成長してくれそうな気質があるように見えるんですよ。非常にもったいないです。
電子で読んだので挿絵がないのも残念でしたが、それらの要素を差し引いても萌えが圧倒的に勝ったので神評価にしました。
個人的にとてもツボにはまった物語だったし、二周目はローレンスの言動に萌えると思うので、しばらく寝かせてからまた再読したいと思います。
私は神香先生のアホエロを心から愛してるわけですが(告白)
こういう普通のお話もやっぱり好きだ(再告白)と認識しました。
ただしアホエロと比べてしまうと、ちょっぴりインパクトが薄くなってしまうのです…
母親の再婚で突如できた兄弟。
長兄のアンドリューは優しくて、次兄のローレンス(攻)は意地悪で。
兄弟になりたてのとき、ローレンスは思春期まっただ中だったせいで、和(受)となかなか仲良くなれなかったという過去があります。
本当はローレンスと仲良くなりたかったのにそれがかなわなくて、和は次第にアンドリューのほうへと想いが傾いていってしまう。
お話はそういった和の揺れる恋心が中心になっているのですが、
和が結構やんちゃな性格をしているうえに、ローレンスが絶妙なタイミングで意地悪をしかけてくるので、悲壮な感じはしません。
和に対する当て馬、ローレンスに対する当て馬という、二人の当て馬くんが出てくるのですが、これが和とローレンスの対比にうまくはまってると思いました。(アンドリューは当て馬にあらず)
なんというか、和はとりあえずこの場をしのげれば!みたいな短絡的なものに対して、
ローレンスは策略を巡らせて和を手に入れようとしてるずる賢さみたいなものが見え隠れするのですよ。
当て馬くんなんだけど、ふたりとも嫌なやつじゃなくて。
というか、神香先生のお話には「うわあ、嫌なやつ!」っていうキャラクターってあまり出てこないので、そのへんが安心して読めるのかも。
鈍感な受け、意地悪な言動で受けを動揺させる攻め、義兄弟萌えなかたにおススメです。
両親が再婚して、義兄弟になった攻め(次兄)と受け。
再婚当時、まだ幼かった受けは、兄ができて嬉しくて何かとまとわりついたのだけど、思春期真っ盛りという難しいお年頃だった攻めは、そんな義弟を無視をしたり意地悪な仕打ちをしたり……という経緯もあって、いまだ二人の間には微妙な空気が残ってしまっています。
そして受けは、何かと慰めてくれた優しい長兄にいつしか恋心をいだくように……という攻めにとってはだいぶ不利な状況。
読み手には「好きな子ほど意地悪したい」攻めなんだなとわかるんだけど、受けからすると今も嫌がらせでしかないんだろう?としか思えないんですね。
実際、わかりづらいし、ちょっと意地悪すぎるというか。
勉強のために日本に行くと告げても、「自分の好きなようにすればいい」と言うのみで、執着心とかまったく見せるそぶりはないんです。
なのに。
突然、日本にやってくる攻め。
しかも滞在のために用意した家は、受けの好みというか、受けの憧れを絵にしたような(と攻めは思ってる)純和風の家。
こういうところがニヤニヤです。
でもなー、ちょっと判りづらすぎるし、ようやく思い通じたと思ったら終わってしまった……という感じで、満足できるほどの萌にはあと一つ……といった感じでした。
受けに家を出て行かれて、久しぶりに再会した攻めの目の下のクマなどの憔悴感とか、最後、ようやく攻めが思いを吐露するところは萌えるんだけど。
このお話をまるまる攻め視点で読んでみたいなぁと思いました。
多分、超絶萌えると思う。
実は、超絶我慢してた。
実は、超絶苦悩してた。
実は、超絶焦りまくってた、など、表情がわかりづらい攻めのジェットコースターのような内心が楽しめるはず。
読み始めから、和はローレンスが好きなんだろうなと思えた。アンドリューへの好きは憧れからくるもの。初恋相手はローレンスでローレンスの態度が意地悪過ぎたから、和の初恋も終わったような感じ。
英国紳士に会ったことがないから英国紳士がローレンスのような人なのかがわからないけど。
ローレンスは意地悪なようで優しさもある。アンドリューには婚約間近の彼女がいるし、ただ優しいだけのアンドリューよりはローレンスの方が和には良いと思う。
ローレンスの意地悪に反発する和が可愛く見えるもんで。
義理でも兄弟だから許せる強引さかもしれない。意地悪されて喧嘩しても結局は仲直りしてる。
和は乳首で絶頂できるらしいが、その性描写が少ないから何とも言えない。確かに乳首だけを責めてペニスには触ってないけど。
乳首イキなんて素晴らしい能力を持っているなら、もうちょっと、乳首で喘いで貰いたかったわ。
義兄弟ものですが禁忌突入のまだまださわり部分と言う感じで禁忌の関係になって
辛いとか切ないとか以前の義兄弟が思いを通わせる甘い展開で終わる作品です。
タイトルから思い描いていた感じとちょっと私個人の中でギャップがあったので
取り立ててハマることなく読み終わってしまったと言うのが実のところです。
主人公の和は純日本人ですが、母親の再婚でイギリス貴族の仲間入りを子供の頃に
はたしていて、それと同時に兄が二人出来て、実は和はゲイで長男に憧れていて
片思いしている設定、でもその片想いは初恋的でそれによる苦しみというのは
さほど見受けられないが、それに気がついているすぐ上の兄ローレンスと
和が今回のカップルです。
簡単に言えば好きな子ほどいじめたいと言うような攻めのローレンス。
和が長男を好きなことを知っていて、ストレートな愛情表現をするタイプではなく、
外ではデキる真摯なお貴族様なのに、義弟の和の前だとティーンエイジャーのように
義弟をいじって怒らせるのですが、全ては愛するが故。
和はこの義兄が苦手だったりするのですが、それも意地悪だからと言う理由で
確執めいた流れではないので、和が日本へ留学して、その後を義兄が仕事を理由に
追いかけてきて、そこからまだまだお子様な和をいじめながらも行き過ぎた
スキンシップを仕掛けて意識させるような流れでした。
義兄の溢れんばかりの嫉妬込みの愛情を意地悪なオブラートに包んでいるような話、
ハッピーエンドではありますが、義兄の片思い中の話も読みたかったな。