11/22 めがね先生インタビュー 鈍感クール×ツンツン眼鏡っ子!両片思いの幼馴染ラブ♡コミックス『つむぎくんは幼なじみを挑発したい』
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2021/06/09 17:00
BL作家インタビュー「801 AUTHORS 108」第2345回
谷川藍/榊空也/心交社/ショコラ文庫
小説『この世の果てでもどうかよろしく』6月10日発売
サイン本プレゼントあり! 詳しくはインタビュー後に!
STORY
大学生の葉二はロサンゼルスに留学中、恋人である先輩の潤一と顔が瓜二つで、ダウナーな朝日と出会う。ホストファミリーと喧嘩し、追い出された朝日を見捨てられず寮に連れ帰り、想いを寄せられた葉二。潤一とうまくいってない寂しさもあり、朝日と一夜を共にしてしまう。その後、潤一を追って就職するが望まない葬儀部門に配属された葉二は、 住職見習いになっていた朝日と再会する。いまだに葉二を好きな彼に心が揺れて…。
――作品紹介をお願いします
一刻も早く葬儀屋を辞めたい陽キャ(見せかけ)と、人間嫌いで背中一面に刺青の入った元ヤンの寺の跡継ぎがすったもんだで恋に落ち、あの人に褒められたい! がお互いに募った結果、すれ違ったり仕事したり、人生に前向きになったりする話です。
人生に迷走していた主人公の葉二が、就活から逃げて参加した語学研修先のアメリカで、ゴミ箱からズタボロのヤンキーを拾って部屋に住まわせてしまうところから始まります。
もう二度と会わないと思っていたのに、葬儀屋になって最初に訪問した取引先の寺で、件のヤンキーに再会してしまう…。
えー! お前お坊さんだったの!? 聞いてないんだけど!? という大パニックの再会だったため、なかなかお互いに距離感を掴めずバタバタしています。
あの人の気を引きたいそばに行きたい、必要とされたい、そのために成長するしかない、という気持ちが強くなるにつれ、自分の人生にもだんだん納得がいっていくような、そういうお話です。
――主人公たちはどんな攻×受ですか?
攻め:寺島朝日(22歳)
見掛け倒しのダウナー、血の気が多くて執着型の年下攻めです。想像を絶する一途で、葉二に笑ってもらうために星をも落とせる男です。
次に会う時まで良い子にしてたらまた頭を撫でてあげる、という葉二の些細な約束のために、鋼鉄の決意で良い子ぶって大人しくお坊さんをしています。
受け:荻原葉二(23歳)
見掛け倒しのアッパー、人懐っこくてテンションが高くてよく喋るけど、本当は割とネガティブな繊細男子です。おっきなツリ目で猫っ毛です。
朝日のことをわけ分からん奴と思っているうちは平気ですが、本当は朝日が誰より人間に期待している人でまっすぐな価値観を持っていることに気付いてからは、朝日に己を見られるのがしんどくてメソメソします。
――当て馬や重要な脇役は?
水足潤一(24歳)
一応葉二の恋人ではあるけれど、全くうまくいっていない共依存の関係です。潤一はコミュ障の天才です。
葉二は自分の持ち得なかった才能の権化である潤一に振り向かれると、手の届かなかった世界から認められたような気になります。
潤一は葉二に追いかけられると自分がうまく付き合えない「世間」から受け入れられたような気になります。
青山和泉(22歳)
葉二の大学時代のゼミの友達です。葉二のような見せかけのアッパーではなく、筋金入りの陽キャでアッパーです。
いちばんのお気に入りキャラです。ソツがなくて明るくて優しくて、人を見る目が確かです。
BLに登場する陽キャの友達がこよなく大好きなので、オタクとしての夢と希望と萌えを託しました。
――今作のこだわりはどのあたりでしょう?
最後の最後までタイトルにはかなり悩みました。
ネタ出し時は「野辺の花よ」などという時代小説みたいなタイトルで即刻ボツになり、その次は「俺、極楽浄土に行けません。」というギャグ漫画みたいなタイトルになり、第三案は「世界の隅から君に一言」という優しげなタイトルになり、最終的に「この世の果てでもどうかよろしく」となりました。
基本的にコメディ調で進むものの、挫折経験からどこかでずっと自分を許してやれない主人公が大事な人の存在によって自分を受け入れて進む話なので、少ししんどさの空気を持つ今のタイトルに落ち着いてよかったと思います。
――苦労した点、また楽しかった点など聞かせてください
今まであまりBLらしいBLを書いてこなかったので、プロットがことごとく単なる人情物みたいになってしまい、恋愛感情以外に置き換え不可能な動機を書くのってすごく難しい…! と思いました。
編集さんのご指導をたくさん頂きました。本当に感謝が尽きません…。
一方で、オリジナルのキャラを書いたのは初めてだったので、キャラに対して誰よりもよく知ってるはずなのに全然知らない他人、みたいな独特の距離感があって、すごく新鮮でした。
――今作にまつわる裏話はありますか?
ネタ出しの当初は、二人ともまったく違う性格のキャラクターでした。
全然愛嬌のないプライドの高い攻めが葬儀屋で、あまり喋らない天然のエリート受けがお坊さんで、喧嘩ばかりしているカップルでした。
今の二人になって、二人とも可愛くなったので良かったと思います。
――執筆中の思い出に残る日常エピソードなどうかがえますでしょうか
原稿の間、機関車トーマスの昔のOP曲をエンドレスリピートでBGMにしていたので、日常生活のふとした瞬間に機関車トーマスのイントロの幻聴が聞こえるようになりました。
――今、何かハマっていることは?
霊園を散歩するのが好きです。お墓の構造はものすごくその土地の地方性があって、人間のいじらしさみたいなものを感じます。
大昔に作られたルールに今の社会の人達が生真面目に従って死の後始末をしているのも、なんだか不思議な気持ちになるし…。
まして、死に対する価値観はもう紀元前の昔から変わっていないんだなあと思うとき、過去が歴史なんじゃなくて、今が現在進行形の歴史の続きなんだなあと思って面白くなります。
――BL作家になったきっかけを聞かせてください
創作はしばらくしていなかったのですが、2年ほど前に大好きな作品に出会い、二次創作でBL小説を書き始めたことです。
まさか自分が商業BL小説を書かせて頂く日が来るとは思いませんでした。大切な機会を頂き、本当にありがとうございます。
――発売に関して今のお気持ちはいかがでしょう?
いっぱいいっぱいです。
自分の書いた小説が誰かの仕事になり、誰かの手に渡るということが、信じがたくて、ありがたくて不安で、五臓六腑が捻じ切れそうです。
初めて自分のためではなく誰かを楽しませる話を書きたいという思いで小説を書き、心の底から、ほんの少しでもいいから手に取って下さった方に楽しんでもらいたいと願っています。
――ちるちるユーザーにメッセージをどうぞ!
初めまして。谷川藍と申します。
ここまでお時間を割いて読んで下さって、本当にありがとうございました。
本の内容ももちろんですが、榊空也先生の描いて下さった表紙やイラストを一人でも多くの方に手に取って見て頂けたら嬉しいです。
葬儀屋とお坊さんという少しニッチな小説ですが、物語は王道のボーイズラブになっていると思いますので、少しでも楽しんで読んで頂けたら幸いです。
担当編集より
6月10日(木)発売の『この世の果てでもどうかよろしく』は谷川藍先生の待望のデビュー作です!
元ヤンだけど陰キャな住職見習い(攻)
一見陽キャだけどコンプレックスもち新米葬儀屋(受)
対人関係が苦手なブライダルコーディネーター(受の恋人ではあるがうまくいっていない)
という三角関係ものであり、ニッチなお仕事ものBLです。
本作は人間だったらどうしても割り切れない感情が丁寧に紡がれています。そして、恋や仕事、人生に悩んだことがある人にとって最高な物語です。
谷川藍先生の繊細でリアルな心理描写と美しい情景描写を是非ともご堪能くださいませ!
協力書店限定:書き下ろしSSペーパー
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コミコミスタジオ限定:書き下ろしSSペーパー
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電子書籍限定:書き下ろしSS
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コメント1
匿名1番さん(1/1)
小説の新人さんは最近単行本が多いですが、文庫でも出てくれるの嬉しいです!
特典情報が出た時に予約しました。届くのが楽しみです~。