11/23 あらた六花先生インタビュー 大人気芸能界オメガバースがスピンオフ!俳優β×俳優Ωの救済BL♥コミックス『番未満の僕らはきっと』
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2022/02/21 17:00
BL作家インタビュー「801 AUTHORS 108」第2993回
丸木戸マキ/祥伝社/on BLUE comics
コミックス『僕らのミクロな終末 上』『僕らのミクロな終末 下』2月25日発売
サイン本プレゼントあり! 詳しくはインタビュー後に!
STORY
あと10日で、巨大隕石が地球に落下する。限界人生を送る社畜サラリーマンの真澄は、せめて残された時間を穏やかに過ごしたいと母校の大学図書館を訪れる。そこで10年ぶりに偶然再会した男・律は、かつて真澄を裏切り傷つけ、いまの底辺生活の元凶となった「この世で一番会いたくない昔の男」だった…。律はそんな真澄に、楽に死ねる薬を渡す代わりに死体処理を手伝ってほしいと、とんでもない話を持ちかけてくるがーー?
――作品紹介をお願いします
10日後地球に巨大隕石が落ちてくることが判明し大混乱する世の中で、うだつのあがらない社会人だった受けが二度と会いたくないと思っていた元彼の攻めと10年ぶりに再会し、2人は一体どんな終末を過ごすのか…? というお話です。
2人は大学の同級生だったのですがひどい別れ方をしてそれがもとで受けの人生もめちゃめちゃに…。そんな散々な過去を振り返りつつ、完全に終わっていた関係が非常時での再会を機にどう変わっていくのか…終末パニック系SFでもありますが、思いのほか2人の人生にスポットをあてたラブストーリーになっていると思います。
――主人公たちはどんな攻×受ですか?
勝ち組ハイスペ超ヤリチンの攻め×負け組根暗な受け。
これまで自分の作品はファム・ファタールの男版みたいな受けが出てくる攻め視点の話が多かったんですが、今回はちょっと違うものが描きたくて攻めが美形のモテ男、陰気で内向的な受けがとにかく攻めに翻弄されていたような関係です。少女漫画っぽい構図の2人にしたくてとりえのない地味なヒロインがキュンとしちゃうような攻め…みたいなのを描きたかったんですがなんかちょっと違ったような…? 攻め好きな担当さんが気に入ってくださってたのでまあこれも合ってるはず…! と思いながら描いてました。
――当て馬や重要な脇役は?
かなり印象的な2人の人物が脇役で出てきます! 詳細は伏せたいのですが2人とも個性的でなかなか気に入っているいいキャラです。
――今作のこだわりはどのあたりでしょう?
物語が半ばあたりで東京から地方へ自転車で移動するという展開になるので、都会に田舎に自然に…なかなかひとつの漫画でこんなにいろんな風景を描くことがなかったので毎回準備がちょっと大変でした。ほとんど土地勘もない場所だったのですがGoogleマップなどで所要時間を調べたりして一応リアリティのある行程にはなっているかと思います!
(そういえば地図を描いたコマに1箇所ミスがありまして連載中それを指摘されている方のつぶやきを見つけて単行本時に修正できました…ご覧になってるかわからないですけどめちゃくちゃ感謝です…!)
――苦労した点、また楽しかった点など聞かせてください
たくさんありますが、タイトル付けにすごく難航したのをよく覚えています。終末もの作品って結構多いので簡単に思いつくようなものはすでに似たようなものが存在してるんですよね。担当さんにもかなりいろいろ候補を出してもらって考えて最終的に『僕らのミクロな終末』に決まりましたがこれでよかったんだろうか? と連載当初も思ってました。最後まで描き終えてみるとタイトルどおりの内容になったなと思ったのでよかったんじゃないかなーと思います。
――今作にまつわる裏話はありますか?
初期のプロットを見返してみたんですが律がもっとだいぶ悪い感じの人間だったようです…(犯罪スレスレのことをいろいろやってる系)。
それでも面白かったかな?という気はしますが、律に対してアシスタントの子のリアクションがあんまり…だったので最初構想してた胸キュン系ではないなこの攻め?? と気づいてだいぶマイルドになっていった気がします。難しいですね…。
――執筆中の思い出に残る日常エピソードなどうかがえますでしょうか
2話製作中くらいにちょうどコロナ禍が始まったので、ざわっとどよんとした気持ちの中で執筆したことを覚えてます。なかなか外出もしづらい時期があったり……。作中で起こる災難とはまた全然性質は違いますが、本当にいろいろ考えさせられることが多い執筆期間だったので各話にその当時の気持ちが入ってるような気がします。
――今、何かハマっていることは?
最近中国語の勉強を始めました! と言ってもかなりゆるゆるで話せるようになる気はまったくしないんですが…。中華BLをどうにかして読みたいがために始めましたが文章の構造や仕組みがちょっとだけわかるようになってきて新鮮で面白いです!(いつまで続くかな~…………? 頑張ります)
――発売に関して今のお気持ちはいかがでしょう?
ここ数年シリーズものを描いていたのもあり、BLで新しいタイトルの作品を発表するのは約4年ぶりだったりします。なのでかなりかなりドキドキ…不安……(もう忘れられているのでは? と思ったりもしたので…)。本作はちょっと風変わりな作品でもあるのでどういうリアクションになるのかなーとこわ楽しみです!
――ちるちるユーザーにメッセージをどうぞ!
本当に好きに描かせていただいて、とても自分らしい作品になったなと思います。いろんな要素を詰め込んでる作品なので最後まで楽しんでいただけたら本当に嬉しいです。あ、それとあとがきや描き下ろしが下巻のカバー下にありますので忘れずにめくってご覧いただけたらと!(電子版にも収録予定です) よろしくお願いいたしますー!
担当編集より
今回の物語も、大人気作『ポルノグラファー』シリーズに劣らない、丸木戸先生のストーリーテリングの才能がキラリと光る超大作になっております!!
「地球滅亡」というショッキングな状況に直面したところからスタートする本作ですが、きっと読み終えたあとには、心があたたかくなるような気持ちに包まれるはず。
けっして悲しくなるような物語ではないので、ぜひ結末をみなさんの目で確かめて欲しい骨太ストーリーです。
最悪の別れ方をした元恋人同士のふたりが、地球滅亡を前に再会してしまう…。
そんな状態から、どうやってその再会がよかったと思えるようになっていくのか?
果たして本当に世界は終わってしまうのか…??
丸木戸先生の描く人間味あふれるキャラクターと、ひねりの効いたお話に唸らせられます。
トリッキーなテーマではありますが、紐解いてみれば終始、律と真澄というふたりの恋路を描いた「ミクロな」恋愛ストーリーになっています。
救済の物語でもあり、再生の物語でもある本作をぜったいに見逃さないで下さい~!!!
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(C)丸木戸マキ/祥伝社 on BLUE comics