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 はなさくら先生 インタビュー

2012/09/21 12:00

読者の評価が受賞につながる二見書房「シャレード新人小説賞」をきっかけに2010年デビュー、昨年夏リリースの小説『黄昏は魔女の時間』は2011年度「ちるちるBLアワード」ノミネートと、着実にBLファンの心をつかんでいる、はなさくら先生。新刊『それでいて、純情』を機に、お話をうかがいました!

Q. 9月24日は新刊『それでいて、純情』が発売されますね。2012年は商業では初めてのリリース。あらすじを見ると日本人と外国人の恋のようですが、どんなお話かさわりだけでも聞かせていただけますか?

A:恋なんかしないと頑なになっている子が、恋をして戸惑う……というお話です。ビッチ受けのカテゴリーではありますが、もともとの真面目で一途な性格の片鱗を見ていただけたらなと思います。
個人的にあて馬の元彼が気に入っているので、彼とのやり取りもお楽しみいただけたら嬉しいです。

Q. はな先生で外国人と言えば、スノーボーダーの翔×幼なじみの雪弥の再会ラブを描いた前作『スノーホワイト ~花咲く頃に~』に、オーストラリア人のアーロンが登場します。翔×雪弥のことを気にかけ、柔らかなものごしの中にもエロを匂わせる、個人的に気になるキャラでした。先生は作品にスノーボードや、麻雀(『黄昏は魔女の時間』)といったご自分の趣味を織り込んでらっしゃいますが、新刊『それでいて、純情』に活かされた、先生の趣味や日常はあるでしょうか?

A:細かく読みこんでくださってありがとうございます! 新刊ではあとがきでその辺りに触れていますが、身近な土地を題材にしました。
外国人キャラは好きなのでたくさん出したいです。日本人では言わせられないような気障なセリフや行動ができるのが魅力です。

Q. 前作『スノーホワイト ~花咲く頃に~』のあとがきには、攻の翔が話す関西弁や、スノーボードの大会などについて、詳しい方の協力を得たことが書かれていましたね。BL小説には萌えやエッチはもちろん大切ですが、ストーリーを形づくるための取材も大切だよな~、とあらためて感じました。これまでで、強く印象に残った取材などについて聞かせてください。

A:取材ではなかったのですが、今回書いた中に出てきた神社での結婚式シーンは、実際に友達と訪れた神社でちょうど結婚式が始まって、すごく綺麗で印象的だったので使わせていただきました。
取材としては、今作でもストーリーの一部になったエピソードに関して、経験者から貴重なお話を聞くことができました。作品に描かれない部分でも、下地として知ることができてよかったなと思います。
『黄昏は魔女の時間』のコスプレ雀荘も取材ではありませんが、遊びに行きました。女の子たちがみんな可愛いかったです。

Q. 2010年のデビュー作『カムフラージュ』リリースのきっかけは、二見書房の「シャレード新人小説賞」ですよね。応募作が無料の電子書籍として公開され、読者からの得票で受賞が決まるという、端から見ていると面白いシステムだと思うのですが、著者としてはどんなお気持ちでしたか?

A:どんな形であれ、せっかく作った可愛い我が子(キャラ)を知っていただける機会に恵まれてとても嬉しかったです。
でも掲載中は、本当に読んでくださる方がいるのかしら、楽しんでくださる方なんているかしら、とずっとドキドキしていました。
たくさんのご支持を受けたと知ったときの喜びはずっと忘れません。応援してくださった読者さまには心から感謝しています。
そういえば、投稿作を書籍にしていただけるのであってデビューではないんだろうと思い込んでいたのですが、(確か)メルマガで「デビュー」と書いてあるのを見て、「あ、デビューなんだ!」とそのとき初めて知りました。(マヌケでお恥ずかしいですが……)

Q. ちなみに、ペンネームは応募をきっかけに考えられたのでしょうか? それとも、応募以前から?

A:最初に投稿した雑誌で賞をいただいたとき、応募時に使ったペンネームが雑誌に載せにくいから変更して欲しいとお電話がありまして。
慌ててつけたのが、昔から好きでペンネームの一部に使っていた「さくら」と、友達の同人誌にゲスト原稿を描かせていただいたときに使った「華(はな)」を合わせた今のペンネームになります。

Q. 小説を書こう、と思われたきっかけは? はじめからBLでしたか?

A:もともとは絵を描いていましたが、忙しくて時間が取れなくなってしまい、だったら小説はどうだろうと思ったのがきっかけです。
ちょっとした空き時間とか通勤中とか、携帯ならどこでも書ける! と思って。ちょうど商業BLを読んで面白く感じていた時期だったので、迷わずオリジナルBLでした。
投稿作は携帯のメール機能でぽちぽち書いたので、今にして思うと気が長かったです。

Q. 『カムフラージュ』は、攻の寿人がアウトローで俺様、かつ受の和明が街の不良たちから目をつけられているということで、バイオレンスなシーンや凌辱的なエッチ多めでした。打って変わってデビュー後2作目『黄昏は魔女の時間』では、男の娘の“コスプレエッチ”をはじめ全体的にスイートな展開。それぞれの作品の着想や狙い、また「実はここに力を入れた!」というようなことがあればうかがえますでしょうか。

A:『カムフラージュ』はとにかくBLらしく、を心がけました。「隙あらばエロ」を念頭に小刻みに入れたのでエッチ多めになりました。チンピラ攻めと天然受けという、自分の好きを詰めこんだ作品です。
『黄昏は魔女の時間』は、『カムフラージュ』を書いている途中に気分転換に書き始めた作品です。マンガっぽいノリとスピード感を重視しました。途中で予想外に話が重くなってきてしまったので、ここは悟(攻め)にピエロになってもらうしかない! ということで悟は若干まぬけキャラです。とにかく軽さを意識したのでかなりくだけた一人称になりました。
どちらも携帯で書いた作品です。

Q. はな先生のエッチ表現で私が個人的に好きなのが、着衣の間からのぞくイチモツです。分かりやすいところでは『黄昏は魔女の時間』で、受のニコのメイドコスからニョッキリと……。ニコが可愛いので、そのビジュアルのギャップを想像すると、とっても興奮しました。攻の悟は、怒ってましたが(笑)。

A:わあ、ありがとうございます! 好きと言っていただけて嬉しいです。
着衣エロは正義です! 全裸はもちろん、使うとこだけ出す即物的なエッチも大好物です。

Q. ちるちるでは『スノーホワイト ~花咲く頃に~』に「この人のHが好きだ(笑)」というレビューも寄せられていまして、私も先生のエッチシーンにはアツくさせられました。特に『スノーホワイト』では、翔と雪弥がひとつになるまでの過程が、二人の言葉を絡めながら丁寧に描写されていて……。エッチシーンのこだわりや、これだけは外せない! というようなことがありましたら、ぜひご披露いただけないでしょうか。

A:こんなことを堂々と言うのはいかがなものかと思いますが……フ○ラシーンが大好きです!
たとえ受けがDTだろうが男は初めてだろうが、必ず入れたいです。
さっきから露骨ですみません……。

Q. 作家という立場を離れて、どんなカップリングやシチュエーションのBLがお好きですか?

A:友達には耳タコで申し訳ありません。私の三大萌えワード「先生……」「先輩……」「おじさん……」です!
ポイントは三点リーダ。いたいけなカワイコちゃんに切ない目で見上げながら言っていただきたいです。
あとは学園物とヤンキー受けでしょうか。私が初めて読んだBL小説が学園物で、一番好きだったキャラが口の悪いかわいこヤンキーでした。以来、そういうキャラがツボです。

Q. お好きな作品や作家さんなどを教えていただけますか?

A:ほとんど小説ばかりでBL漫画は実はあまり読んだことがないのですが、やまねあやの先生、みなみ遥先生、みなみ恵夢先生が好きです。線画の美しさに心惹かれます。BLを読み始めた頃に買い漁りました。
大好きなBL小説家先生もいますが、同業ということでお名前は控えさせていただきますね。
映画では、古いですが『ラビリンス~魔王の迷宮~』。少し前にもDVDで観ました。乙女の夢が詰まっていると思います!

Q. 今後、チャレンジしたい作風やストーリーは?

A:恥ずかしくて担当さまにも言ったことがないのですが……、中二病設定満載の異世界ファンタジーが書いてみたいです。それはもう、不死の王とか緑の髪の美少年とか出てきちゃうような……って、書いてるだけでいたたまれないほど恥ずかしくなってきました、すみません……。
脇役スキーなので、自作でも『カムフラージュ』の林アキラとか『黄昏は魔女の時間』の雷太とか、ついつい考えてしまいます。

Q. プライベートで実現させたい目標や野望は、なんでしょう?

A:絶叫アトラクション巡りと、徹夜で麻雀がやりたいです!
猫ちゃんとも暮らしたいですね。
直近のささやかな目標としては、最近お友達とイベントに出ているので、落とさずちゃんと本を作ることでしょうか。(志低くてすみません)

Q. 最後に、ちるちるユーザーのみなさんにメッセージをお願いします!

A:ここまでおつき合いくださいましてありがとうございます。
こんな素敵な場所にお呼びいただけたことが信じられません。これを機会に、新たな読者さまにもお気軽にお手に取っていただけたら嬉しいです。
読者さま、レビュアーさま、たくさんの本の中からお手に取っていただき、本当に感謝しています。
ツイッターやブログもやっていますので、お見かけの際はお気軽にお声をおかけください!

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