遠間千早先生インタビュー

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遠間千早先生インタビュー 本格ファンタジーBL♡寡黙な騎士団長×不憫体質の魔法士!小説『悪役令息レイナルド・リモナの華麗なる退場』

2024/11/20 17:00

悪役令息の断罪を回避して、平和な生活を目指すはずが…!?

 


BL作家インタビュー「801 AUTHORS 108」第3828回
遠間千早/仁神ユキタカ/アルファポリス/アンダルシュノベルズb
小説『悪役令息レイナルド・リモナの華麗なる退場』11月13日発売
サイン本プレゼントあり! 詳しくはインタビュー後に!

 

STORY
公爵家の次男であるレイナルドが前世を思い出したのは、十二歳の時。ここが乙女ゲームの中で、自分が「悪役令息」だと知った彼は、断罪回避のためシナリオには一切関わらないと決意した。そして宮廷魔法士となった今は、少しでも周囲からの評価を上げるべく奮闘中! ――のはずが、トラブル体質のせいもあり、あまりうまくいっていない。そんな中、とある仕事を任されたレイナルドは、元同級生で近衛騎士団長を務めるグウェンドルフと再会する。常に寡黙で表情が読めない彼だが、やけにレイナルドとの距離を詰めてきて……? トラブルを引き寄せた分だけ愛される!? 幸せ隠居生活を目指す悪役令息の本格ファンタジーBL!

 

――作品紹介をお願いします
このお話は、乙女ゲームの悪役に転生していると気づいた主人公、レイナルドが破滅を回避するために奮闘する物語です。公爵家の次男としてのほのぼの生活を手にすべく堅実に生きようと決意するレイナルドですが、持ち前のトラブル体質により周囲で起きる事件や陰謀に否応なく巻き込まれていきます。その一方で、同級生だった近衛騎士団長のグウェンドルフと三年ぶりに再会したらどういうわけか懐かれ、「あれ? おかしいな?」と思う間に外堀を埋められ始めるという、そういうお話です。

 


――主人公たちはどんな攻×受ですか?
攻めのグウェンドルフは莫大な魔力を持つ天才魔法使いで、近衛騎士団長です。寡黙で真面目な堅物だと思われていますが、根っこは優しい男です。気持ちが育つのに比例してレイナルドに執着します。
受けのレイナルドは宮廷魔法士で、厄介事を引き寄せる不憫な体質。ものぐさで適当なところもありますが、基本は素直で真っ直ぐな性格なので、前向きに物事を動かします。グウェンドルフに対しては流されやすいという一面もあります。

 


――当て馬や重要な脇役は?
よく考えたら本作にいわゆる当て馬的な存在はいません。気がつくとレイナルドが次々と事件に巻き込まれるので、当て馬が出てくるような隙がなかったです……。
物語の鍵となる重要な脇役は、ゲームの主人公であるルシアという女の子です。この子の持つ情報が物語の核となる要素を握っているので、ぜひ注目してほしいと思います。芯があって意思の強い女の子が好きなので、お気に入りのキャラです。

 


――今作のこだわりはどのあたりでしょう?
この話は去年の夏からアルファポリスのサイトで連載しています。最初から最後まで、こういうBLが読みたいと趣味に走った作品です。今回収録されている内容では純粋なBLというより、ファンタジーや謎解きの要素が強く出ていると思います。明るいライトノベルでありながらミステリーテイストのファンタジーで、それがちゃんとBLになる、という話を書きたかったので、BL以外のところもしっかり楽しめる作品になるようにこだわりました。

――苦労した点、また楽しかった点など聞かせてください
あまり苦労したという記憶はないですが、レイナルドがグウェンドルフの家族にキレ散らかすシーンのセリフは、「これだ!」と自分が納得するまで何度も書き直しました。会話のテンポや間は今でも悩むことが多いのですが、書籍化にあたって、コミカルなシーンを何箇所か手直ししています。ファンタジーを書くということが初めてだったので、個人的にはすごく楽しんで書きました。最後まで自分が読みたいものを書くと決意して貫いたので、書いているうちはずっと楽しかったです。

――今作にまつわる裏話はありますか?
創作に関する裏話ではないのですが、今回仁神ユキタカ先生にイラストを描いていただけることになった際、登場人物紹介に載せるキャラクターが誰になるのか、というところは個人的にセンシティブ案件でした(笑)。頼まれもしないのにキャラ設定一覧にベル(レイナルドがお世話している癒やしの聖獣)を付け加えて担当編集さんにプレッシャーをかけました。読者様に愛されているベルを差し置いて、いけ好かないグウェンドルフの弟が紹介ページに載ることになったら「おのれライネル……」と恨みを抱くところでしたが、空気を察した担当編集さんがベルとウィルを裏表紙に描いていただけるように調整してくださいました。とても感謝しています。

――執筆中の思い出に残る日常エピソードなどうかがえますでしょうか
この話はサイトで連載しているとき、毎日夕方の五時半に更新していました。始めの頃は慣れずに緊張していて、五時半が近づくと意味もなくデジタル時計の表示を見つめていました(笑)。個人的に公開するのが不安なシーンも、五時半になるとともに「まぁ、よし」と自分の手から離れたことに納得してお茶を飲んでいました。

――今、何かハマっていることは?
家を背負っているカタツムリの粘土アニメをご存知でしょうか。少し前にたまたまその主題歌を耳にしたところ、あまりの懐かしさに安らかな気持ちになり、最近暇さえあればピペちゃんの「じゃーむー」という声を思い出して癒やされています。今度粘土を買ってきて作ろうと思っています。

――発売に関して今のお気持ちはいかがでしょう?
これまではアルファポリスのサイトの中でしか生きていなかったこの物語が、今回初めての世界に飛び出していくということで、緊張しています。レイナルドとグウェンドルフ達が新しい世界でも生き生きと活躍してくれることを願っております。

――ちるちるユーザーにメッセージをどうぞ!
このたびアルファポリスから出版デビューしました、遠間千早といいます(えんまと読みます)。まさか自分がちるちるさんのインタビューに答える日が来ようとは、と今も驚きを隠せないのですが、このような機会をいただきましたことを書籍化でお世話になった皆様と、レイナルドの物語を支えてくださった読者の皆様に心から感謝いたします。
幅広いジャンルに精通されたちるちるさんのユーザーの皆様にご挨拶できて嬉しいです。異世界転生悪役令息BL、という王道設定で、寡黙執着攻めと巻き込まれ受けが好物だという方がいらっしゃったら、ぜひお手にとっていただければと思います。今なら、アルファポリスのサイトで本作の続きが100万字ほど読めますので、お得です(笑)。楽しいなと思っていただけたら幸甚です。どうぞよろしくお願いいたします。

◆担当編集より
アルファポリスが開催する第11回BL小説大賞・大賞作『悪役令息レイナルド・リモナの華麗なる退場』が、とうとう刊行となりました!
自分が悪役令息だと気付いた主人公が、断罪回避のため奔走する――という、今やWEB小説では大人気の設定ですが、この作品はBLの良さもファンタジーの良さも両方詰め込まれていて、一冊で何粒もおいしいストーリーとなっています。
なんと言っても主人公である受けキャラ・レイナルドがとっても魅力的!
攻めキャラ・グウェンドルフがしれっと彼を囲っていくのはもちろん、男女含めた個性豊かなサブキャラもたくさん登場して構ってくるので、随所で愛されシーンが堪能できます。
かくして、レイナルドは「悪役令息」の運命から逃れられるのか、外堀を埋めてきたグウェンドルフに搦め捕られてしまうのか……!? いろいろな意味でドキドキするストーリー展開もお楽しみいただけます。
ラブはもちろん、「攻めも受けもかっこよく戦うシーンがある、本格的なファンタジーBLが読みたかった」という方にはオススメです!

小説『悪役令息レイナルド・リモナの華麗なる退場

 

 

 

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