電子限定特典付
最近レビューは全然していないのですが、この作品はどうしてもレビューしたくなりました。なぜなら、なるべく沢山の人にネタバレなしで読んで欲しいからです。ネタバレなしで読めば、きっともう一度読み返したくなります。そして、初めとはまた違ったあたたかい気持ちになれる。こんな感情は何度感じてもとても素敵なものだと思うのです。
私はいつもはあらすじ程度は頭に入れて作品を読むことが多いのですが、この作品は「止まり木」のセルフリメイクだと言う情報だけで読みました。当時の「止まり木」のレビューには【天使がなんか適当(キャラデザが)だけど好きだ】と書いていました。その時のイメージでシュールでコミカルなストーリーなのだと想像していたので、深い深い愛のお話にとても複雑な涙が流れて、上手くは書けませんがひとりでも多くの人が読んでくれますようにと願ってこのレビューを書いています。
ネタバレしないでレビューを書くのはとても難しく、とにかく読んでとしか言えません。心の中がこの作品でいっぱいです。そして帯に書かれた「あなたは、この関係をなんと名付けますか?」という問いかけの答えを、ずっとずっと考えています。
*追記 表紙カバーをめくるのは読後に‼︎
*書いているレビューがない様なので念のために追記を……。
最後のページのQRコードは鍵付きですが、ストーリーの中に回答があるので簡単にログイン出来ます。素敵なものが見られますので見逃しませんように‼︎
はらだ先生の紡ぐ物語は、何故こんなにも心を抉ってくるんだろう。
痛々しく毒々しく、そして優しくも抉ってくる。
少しずつ噛み締めながら読み、元々遅読なこともあり、読了までに4日もかかりました。
テレビもネットもない六畳一間に住む、友人なし恋人なし、人生に希望もない30男と、そんな男の前に舞い降りた記憶のない天使。
コワモテ30男と黒髪の美少年天使。
汚いアパートで繰り広げられる2人の物語には、決して綺麗な物資なんて存在しないのに、こんなにも美しい物語だと感じるのは何故だろう。
ミステリーやサスペンスの要素がある作品です。ネタバレなしで読んだ方がより深く作品世界に入っていけると思いますので、今回は感想を中心に書かせていただきます。
—記憶のない天使—とは何者なのか。
その真相に少しずつ迫りながら、2人が自分と向き合っていく物語。
天使の正体については伏せますが、このエピソードが本当につらくて、やるせなくて。
なんかもう、言葉にならないです。
優しさとか切なさとか悲しさとか、痛さとか、汚さとか、暴力とか、笑いやユーモアさえも、とにかくいろんなものが怖いほどに詰まっているんですよ。
これほどごちゃ混ぜにいろんなものが詰まっているのに、何も喧嘩せずに、いや喧嘩しても、ひたすら美しく感じるって何…
はらだ先生はそういうのがとてもうまい作家様ですが、作家愛抜きにして冷静に見ても、これが描けるってやはり尋常じゃない。
BLと見るにはどうかな?という部分はあるけど、恋愛やエロだけじゃない、深い繋がりがそこにあって、たまらなく心震えました。
もくじを見ると、最終話と描き下ろしにはタイトルが入っていません。
そして、ラストまで読んで初めてタイトルがわかる仕組みになっています。
もう泣けて仕方ないです。
正直に言うと、読み終えた瞬間、読んだことを後悔しました。
読まなければこんな感情知らずに済んだのにって。
でも長く続く余韻と、脳裏に焼き付く天使の笑顔に「あぁ。やっぱり読んでよかったな」「読まなきゃこの愛しさを感じることは出来なかったな」と、今ではこの出会いに感謝しかありません。
ぜひたくさんの方に読んでいただきたい作品です。
素晴らしい作品です!
はらだ先生の振り幅の大きさを感じます。
今までのはらだ先生の作品は、どちらかというと痛かったりダークな作品が多かったと思いますが、このワンルームエンジェルは最後まで優しさにあふれています。
BLかというとそうではないかもしれませんが、愛はあると思います。
ある日、バイト中にチンピラに刺されて死にかける幸紀。
奇跡的に生き延びて帰宅すると、そこには死に際にみた天使が…。
天使は、幸紀が刺された事件を調べるうちに自分が何者であったかを知る。
自分の暗い過去を知っても実感がわかず、むしろ幸紀の側にいる方があたたかくしっくりくるような気持ちになると告げる天使。
そんな天使の言葉に、幸紀は嬉しさと愛しさを感じるけれど…。
ほのぼのの中にシリアスがあり、切なくもあります。
ラストの天使の顔、思い出すだけで泣けます。
非常に美しい作品です。
先生のこのような作風、もっと読んでみたいです。
メリバやバッドエンドで終わらせず、最後まで救いのあるラストでとても感動しました。
まずエロがない事に驚きました。エロがないBLをまさかはらださんが描くとは。短編の方も読みましたがその時にはエロありだったので今回もてっきりあると思ってました。
でも話の流れ的にそこまでホモホモしいわけでもなくどんな流れでエロシーンに突入するんだ!?この流れでエロシーン!?とかなりハラハラしながら読んでいたのでハラハラ損しました。個人的にはエロがなくてホッとしました。短編の方だとエロに違和感は感じなかったんですけどね。
BLというよりかは人間愛な感じというか天使がたまたま男だったってだけでは…といった感じであまり性別は関係ない気がするので個人的にはBLはあんまりしっくりこないような…?まあ人間愛でも男同士であればBLか…そもそも恋愛的な意味でこの2人は愛し合っていたんですかね?#7以降のページは主人公がやけにデレデレしてたのでこれが恋愛要素でしょうか…めちゃくちゃ眠くてぼやぼやした中で読んだので後でもっと読み込もうと思います。
結果としては好きです、こういう切ない系の作品。それにエロがないBLって不完全燃焼感があったりしますがこれはストーリーが濃密でかなり満足感があり、かつ最後まで飽きずに読めました。さすがはらださん。やっぱりはらだ作品が私は大好きだなぁ…はらださんであれば何でも好きだなぁ…と思いました。実は商業BLあんまり読まない私ですがはらださんの作品はどれも大大大好きなので唯一追いかけてます。これからもはらださんを追いかけ続けようと思います。めちゃくちゃ眠い中感情を抑えきれずに入力してるので日本語がおかしかったらすいません。
あー…しんどい……。
優しいお話ではあるんですけど経緯というか、
なんだかもう感情が揺さぶられてしんどいです。
やっぱり生きていく事って簡単じゃないし
何に希望を持てるかもわからない状態じゃ毎日がただ長くて
先の見え無さに不安しか感じないことでしょう。
お金がなければ気持ちももちろん荒むでしょうし。
不幸続きといってもいい幸紀の前に現れた天使の正体と真実に驚き、
二人とも決して悪くないのにどうしてこんな目に遭わなければならないのか…。
でもそういう二人だから引き会わせられたのかもしれないんですよね。
初めて見せた天志の笑顔の可愛らしいことったら!!
あの頃確かに二人は支え合って心を通わせていた
楽しかった天志との日々を胸にまた会える日まで暮らす幸紀を思うと
やりきれなくもなりますが
「人生は悪くない」と言える強さにまた涙が出ます。
いえ、天志が幸紀をそうさせたのでしょう。
そして描き下ろしでまた泣かせられて視界が滲む滲む。
孤独だと思っていても気にかけてくれる人や家族がいて
見えない愛だってあるんですよね。
ヘビーでシリアスなお話に独特なユニークさも織り交ぜて
こんなに泣かせてくれるなんてやっぱり素晴らしい漫画家さんです。