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難しいテーマをさらっと読ませてくれた榎田様はさすがです。
何が良かったかといえば受けの楓がとにかく男前でした。どれほど踏みにじられようと自分の正義は曲げない、というところとか、父親に認められたいと願う愛に飢えた少年の心を持ったままなのに、なかなか攻め様の愛に靡かないところとか。
新田先生の硬質な感じのイラストもまた良かったです。隠しきれない色気が滲み出ていて。
神評価にしようか非常に迷いましたが、私的には攻めの陣内をもう少し掘り下げて読みたかったので、萌2にさせていただきました。
素直に、面白かった〜!というのが読後感。
楓の苦しみさえ感じない(ようにしている)心を、陣内がほぐしていくという、
基盤は王道BLを踏まえつつ、
そこに榎田さんらしいスパイスを利かせ、キャラクターの味付けが絶妙。
重くなりそうなストーリーに、クスッとくる会話が楽しい。
話の枝葉もいい感じに緩急あって、飽きずに最後まで読めます。
まぁ途中ちょっと顰めっ面しつつ読んでたところもありますが、
そこのフォローも抜かりない。
BL読んだね!という満足感は、
こういう愛され方っていいよね……と思えるほどに、
陣内が優しく愛情いっぱいに楓を愛してくれているから。
彼の愛し方は、人気シリーズの某ヤクザさんと通じるところがある気がします。
全体の印象も、ちょっとこのシリーズとだぶるかな。
なんにしても、この安心して読める安定感は、さすがに榎田さんです。
ほとんど「神」に近い「萌×2」
途中のアレがなければ!
……でもあったから、陣内の温もりが際立つんでしょうね……
新破壊防止法。個人の思想までも制限する法律が成立して数年。
蔵持楓は次席検事の父を持つエリートだ。
思想部の宝石と呼ばれるほどの美貌と頭脳を持ち、順風満帆な人生を歩んでいるように見える彼には人に言えないものがたくさんあった。行動を制限する持病。父の手駒として男に抱かれていること。そして最近始まった謎の脅迫……
ただ一人頑なに耐えようとする楓の前に取り調べ対象として現れた大学教授、陣内。彼は楓に新破法の違憲性を説き、さらには持ち前の軽い調子でデートに誘うが……
どうにもならないシビアな状況の中で一人必死にがんばっている主人公が好きでした。
割と重めの設定が、楓と陣内のテンポの良い会話で救われていたり、同時に楓自身が陣内に救われていく過程だったりがおもしろい。
本人は割とまっとうな返事をしてるつもりなのにどっかずれた楓がかわいいです。
あけおめ2011年。昨日は声優さんカウントダウンイベに行ってきました(*^_^*)←いらん情報w今年も中の人の追っかけ共々頑張る所存です。
さて。読後感は…。個人的にスッキリとした後腐れない感じ?
世界観としてはツッコミどころが多々あるかとは思うのですが、それはエンタメ性を重視されていることを考慮して読みこめば、大丈夫だと思います。
やはり榎田先生のストーリー構成はテンポがイイ。
もたついた感じがないし、飽きずに最後まで読める。
今タイトルは、主人公楓が思想検事という設定。
注目どころはクールビューティーな主人公が、持病持ちです。
それを人に隠しているところが、楓の鉄壁な性格をよく表していると思います。そしてその持病のために持っている特有の不安感もストーリーの中でリアルに描写されています。
受けとは対照的な、軽薄なのに魅力的な只ならぬ攻めw陣内!
オープンな性格で冒頭から楓にモーションをかけてくるところが、お調子者。軽口も上げ足も朝飯前。楓との言葉遊びのようなじゃれ合いが一番面白いところですね☆楓は迷惑そうだったりしますがw
でも陣内はキレものの大学教授。何かと意味深な近づき方をして、楓を揺さぶってきます。
信用から一番遠そうな相手にも関わらず、楓の心は陣内の真の強さを、自分の正義でもってジャッジしていく。
正義とは何か。
楓が自らの生き方を見直すためのキーポイント。
陣内に出会って、真実の目で判断することの大切さを楓は気付かされます。
恋も仕事も健康も心の支えあってこそ。
そして自身の正義感の軸が、自分の歩んできた過去の因縁から解き放たれる鍵だった。
総合的にラブ度が高いストーリーではないですが、よくまとまっています。
私は面白かった♪♪♪
思想検事とは昔の日本で実際にあったそうですが、現在では存在しないそう。政治的な仕組みについては疎いのであまりよく判りませんのでうまく語れませんが。。。政府の体制を維持するために危険思想を持つものの勢力が大きくならないためにあった制度だそうですが、思想という曖昧な位置の案件は処罰するのは難しい。裁くのが難しいという点で、正義について追及するための素材として現代ものにも関わらず、榎田先生が敢えて設定された職業だったのかなと思います。なので現代において馴染みがないこともあり、粗もあるかも。
しかしながら、この正義の追及こそが後の交渉人シリーズにも繋がっていくんだなぁと、榎田先生の歴史を感じました♪ありがとうございました
数ページでウウッと思いました。
簡単にいうと、安保風味なリベラル思想を色濃く滲ませた善悪二元論的な物語で…保守を悪玉にすえた短絡的な政治構造などなど…なんというか、案の定そっちの面ではいろいろと私の地雷でした。
破防法や治安維持法に触れて物語を作るなら、作るにいたる背景、レッドパージやコミンテルンにも触れていただきたかった。
認識にもいろいろ事実誤認があるし。アメリカなんて以前から往来に監視カメラがあるし、治安維持法的な法律は当時の西側各種先進国にたいがいあったし、欧米じゃいまだに存在してたりするぞ、と。
面白い部分はたくさんありました。
主役の受けは魅力的でした。知的なのに天然ボケで。彼の頭のよさは気持ちが良かった。
攻めも魅力ありました。
でも彼がそれまでの人生をあずけていた父親に魅力がなかったのが残念。時代劇の越後屋みたいな小物キャラ感ただよう稚拙なセリフを吐いてたから、アチャーと思っちゃった。
父親や金森に、「権力を持つ悪どいオッサンの、ダークな魅力」みたいなものがあったら良かったのになぁと思いました。
事件の黒幕だった〇〇を警察に引き渡さないのもモニョモニョしました。彼もなんかなァ…。