ボタンを押すと即立ち読みできます!
今回はアンティークショップを併設するカフェの美形店員と
カフェの客で演劇サークルに所属する大学2生のお話です。
お試しのお付き合いを始めた3ケ月後から1年後までと
攻様視点での後日談と初出雑誌付録の短編を収録。
受様は大学祭で見た芝居の面白さに惹かれて、演劇サークルに入り
ます。しかし、そのサークルで受様に声を掛けてきた先輩学生は、
サークル内でも評判の悪い男で、受様は彼らの悪質な賭けの対象に
されて深く傷ついてしまいます。
しかも、彼らに絡まれた事で図らずも自分が同性愛者たと自覚した
受様はサークル内での立場や自身の性癖を鬱々と悩んでしまいます。
そんな時に偶然入ったカフェ『エブリデイ・マジック』で接客して
くれたカフェ店員がハーフの超絶美形店員である攻様でした♪
攻様に話を聞いてもらううちに泣き出してしまう受様でしたが、
攻様に「男が本当に大丈夫かどうか、お試しで付き合おう」と言わ
れてお試しでのお付き合うを始めることになります。
それから3ケ月、受様は大学祭の準備に忙しくなります。受様が揉め
た件以来、サークル長は受様を気遣って何かとかまってきます。
と言っても息抜き代わりにちょっかいを出されるだけなのですが、
学生脚本家として持ち注目を浴びるサークル長が、演技も未熟で雑用
を手伝うくらいしかできない受様に目を掛ける事に反発する同級生も
いて、受様のサークル内での立ち位置は今もって微妙です。
そして攻様とのお付き合いにも悩みがつきません。攻様といると楽し
く一緒にいたいし、ドキドキして彼が好きな事は間違いないのですが、
それが恋愛としての好きなのかにわからず、自分の気持ちに自信が
もてないでいたのです。
しかし、あるきっかけで自分の気持ちを自覚したらしたで、今度は
お付き合い中の攻様に本気の好きをどうやったら伝えられるのかに
悩むことになるのです。
果たして受様の恋は実るのか!?
崎谷はるひさんの小説 「エブリデイ・マジック」をコミカライズ化
した雑誌掲載作をまとめた2巻目で完結巻になります。
失恋した受様が攻様と始めたお試しのお付き合いで、徐々に心の傷を
癒し攻様への恋を自覚していくのですが、攻様は恋愛初心者の受様の
ために清く正しく楽しいお付き合いをして、なかなか恋人らしいステ
ップアップをしてくれません。
焦れた受様はサークルの後輩女子から告白されたと攻様に探りを入れ
ますが、恋愛慣れしている攻様には受様の気持ちなどお見通しで攻様
に応えを求めるのではなく、受様自身が答えを出すようにと言われて
しまいます。
受様の出す応えはわかっていますし、攻様も本気で受様を好きなのは
間違いないのですが、受様のグルグルが止まらずなかなか2人の仲は
進展しないのですよ。
攻様の本音が明かされて2人のお試し期間が終了するまでドキドキし
ながら楽しく読ませて頂きました (^-^)
このお話は受様が攻様と恋に戸惑い、悩み、グルグルするのが楽しみ
どころかと思いますが、ニブチンな受様視点で進むので実はS系な
攻様の真意は全く見えてきません(笑)
もう少し攻様事情が見えていると昨今流行りの「両片思い」系に近く、
もっとすれ違いをドキドキできたと思いますが、受様にもそれらしい
ヒントも提示してくれないのでそういう楽しみはあまり見出せません。
なので一番楽しめたのは、2人が恋人になってからの攻様視点の書き
下ろし短編でした。攻様がサークル長と意気投合したり、同級生を
牽制しているのに攻様の言動の意味に受様が気づいてないというのに
ニマニマされられました。
描き下ろしの攻様視点では今まで見えなかったというか受様が気づけ
なかった攻様の独占欲が全開になっていて実はコレがMYツボでした。
策士な攻様が見えないところで絶賛牽制中っていうのがとっても
美味しいです (^m^)v
小説版の続編はかなりの延び延びとなっていますが、コレを読んで
またぞろ出版時期が気になってきました。本作では明かされなかった
攻様事情が見えるお話だと嬉しいですね。
今回は本作に再録さている短編のコラボ作品『きみと手をつないで』
をご紹介作とします。こちらもコミカライズ版ありです。
2巻目(完結と思う)。ああ、はるひ先生原作!って感じがとってもするお話でした。大好きだった「きみと手をつないで」のカプも出てきてめちゃんこ嬉しかったので萌2にしました。ルチルさん掲載のお話7話分+描き下ろし後日談15P+ルチルさん小冊子16P+あとがき。カバー下は表紙とカラー口絵のモノクロ版でした。
すったもんだでくっついた後の、攻めの変貌ぶりがめっちゃ面白かった!
淡泊そうなのか?と一瞬思っていたのに、いざ事を致さんとする瞬間に、ネコ科猛獣系とでもいいましょうか(笑)「しつこくて激しいの」とカミングアウトするシーンの攻めの表情はとにかく秀逸!!でした!何気に腹黒で、受け周囲を偵察して、敵候補を事前摘み取りしたりするし(笑)。好きだわこの攻めさん。
受けの天然ぽやぽや系性格はともかくとして、イキ顔もなかなか良かったなあ・・・可愛い!断然可愛い!
最後のおまけのルチルさん小冊子だったお話では、「きみと手をつないで」のカプが出てきてめっちゃ嬉しい。風威先生がめちゃくちゃ可愛くってー!!!!三矢のことが気に入ったらしく2カプ+銀上さんできゃっきゃ楽しんでおられる様子にとっても和みました(≧▽≦)
ひゃー懐かしいキャラに出会えて超嬉しかったー読み返しせねば!です!
恋人だと思っていた男に裏切られてから
"好き"が何だかわからなくなってしまった三矢。
上狛と一緒にいても心ここにあらず…
恋に臆病になってしまったから上狛の気持ちを探りたくなる気持ちはよくわかります。
でも難しく考えすぎているから逆に見失うことってありますよね。
夏木とのやりとりで急に自覚しちゃうところは三矢らしくて微笑ましかったです。
上狛のことは掴みどころのない人だなんて思っていたけど実は結構真っ直ぐで
始めからぶれることなく三矢に気持ちが向いていて、不安がったり戸惑ったりする三矢のことをまるごと好きでいたことにキュンとしました。
大人の余裕も色気も存分に見られたし、嫉妬深いところもすごく良かったです。
哀しい裏切りや突然自分のセクシャリティーと向き合うことになったのは
三矢にとっては辛かったと思います。
でも上狛と出会えて、辛いばかりではなかったと思えていたなら
やっぱりふたりの出会いは必然だったんじゃないかなと思いました。
そして「きみと手をつないで」の兵藤と裕が出てきたことに大感動~!
裕がちょっとだけ社交的になっていて、兵藤といい関係なんだなと嬉しくなりました~!
1巻では三矢の相談相手は上狛でしたが、
2巻では上狛との恋愛の悩みを、演劇サークル長の一坂が自ら相談相手になっている。
相変わらず何かと嫌味に絡んでくる夏木や、三矢に想いを寄せるサークルの女子など、
前回よりも演劇サークルでのお話がけっこう多いです。
ちゃんと好きになりたいし、好きになって欲しい…上狛に対して感じた三矢の気持ちですが、
どうやったら、ちゃんとってわかるのか?
これについて、ずっとぐるぐる、もんもんとする三矢。
話をきいている周囲の方が、それって既に好きじゃない?とわかるほど。
大学生になって初めこそ人間不信になるヒドイからかいを受けた三矢ですが、
その後の三矢の周りには、経験豊富で人間味豊かで個性的な人が溢れています。
本音をみせることで近くなった夏木とは、対等にやりあう切磋琢磨する友人になり、
演劇サークル内での自分のポジションや、目的もハッキリして、
三矢がどんどん成長していくのも、上狛との恋愛同様に見応えがありました。
お試し交際から三か月…自分の気持ちがハッキリしてくると、
今度は上狛との関係がじれったい、自分勝手な三矢ですが、恋はそういうものですよね…
大人になると違う楽しみ方ができるようで、じれている三矢を見て楽しんでいる上狛。
ずっと我慢させられていたので、これもありですね。
恋をするとズルくて臆病になる、まさにそのまんまの三矢…
上狛に自分から踏み出せないまま、キスだけで一年。
しかも、駆け引きのようなズルさまで見せてしまう三矢はちょっと残念でした><
サークル女子に告られたことを上狛に話し、しかもなかなか断らない。
でも、断れなかった理由が上狛との関係に悩む自分と重なっていたからなんですが、
個人的には全然気持ちがない相手に、気を持たせる方がヒドイ!ってムカついてしまった。
三矢は自分の「スキ」が上狛に伝わらなかった理由が解らなかった。
ちゃんと聞けば何でも答えてくれる上狛ですが、聞かなければ教えることはしないズルい大人…
もちろん三矢のことを大切にして考えて動いていたことは解るんですが、
上狛も恋愛として楽しんでいたんですね…年齢もタイプも違う二人の恋愛が一年越しでカラダを繋げる。
1、2巻通して刺さる上狛の手の描写が、この初Hシーンで見事に生かされています。
H大好きでしつこくて激しいと言い切る上狛…しかもSっ気発揮で三矢をロックオン!
爽やかな作風からサラッとしたH描写かと思っていたら、
しつこさも丁寧で、粘着質な言葉攻めにどんどんSっ気が…作風から想像できないH描写に驚き><
その後は上狛の独占欲の強さに驚かされた三矢ですが、ベッド以外で泣かされたことはないらしい。
三矢のかわいさは継続ですが、上狛にはまだ知らない面が…ヤンデレ感も?底知れない魅力。
「まいにちがまほう」崎谷はるひ先生作品のコラボ。かわいらしい作品で面白かったです。