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惚れたが最期。
純和風ホラーにBLはよく似合う。オカルト好き且つBL好きの私みたいな人間にはぴったりの企画。ついでに江戸時代BLもロマンがあって大好き。しかし男色大鑑漫画版もそうだったけど悲恋が多い。花の命の若衆は使い捨てられる感じで可哀想。
しかし今作はホラーなのでやられっぱなしではない。霊となって恐ろしい復讐を遂げる話もある。亡くなってからも愛し続ける話もある。中村明日美子さんの表紙絵の雪女ならぬ雪男(美青年)とか耳なし芳一のほんのりBL版とかもっとドロドロした男同士の恋愛話が全部で9編。
有名な古典をBL風に書き直したといった感じの作品。文章も読みやすくスラスラ読めます。雨月物語のBL臭を濃くした小説も読んだ事があるけどあの時代はしっとりと「まぐわう」とか「睦みあう」とかの表現がしっくりくるなあと思います。日本人がまだまだ奥ゆかしいイメージだった時代のお話です。