電子限定かきおろし付
苦味の強い作品のあとは、極上あまあまの東条ワールドで一休み…
以前は甘さがくどいと感じていたのに、最近になりどのキャラも好みだと気付いて一気にハマってます。
東条先生に掛かればオメガバースまで極甘ですが、この作品は甘さを超えた予想外の設定にビックリ。
カラダは3Pですが、心の繋がりは4P…こんなオメガバース見たことない。
表紙は桜千雪を噛む狼ですが、裏表紙には桜千雪の伸ばした手にキスする鉄がいます。
姫(無自覚女王様)に尽くす騎士3人とも言える、桜千雪(Ω)至上主義のオメガバース作品でした。
そこに、フェロモンが枯れた性に左右されない女性バース研究員が、
羨ましいポジションで、腐女子として二人の成長を見守りつつキャーキャー萌える、
読者の気持ちを代弁してくれる、腐心を掴んで離さない構成です。
伝説のオメガと呼ばれる極上Ω、灘姫桜千雪(なだめさちゆき)
ヒーロー体質のセフレα、鉄愛(くろがねいつき)
小姑気質の世話焼き大親友β、元結(もとゆい)の3人が高校2年同級生。
高校1年生の狼一覇(おおかみかずは)は、まだ性が出現していないにも関わらず、
出会って直ぐ桜千雪から運命の番宣言をされ、その後αと確定される。
運命の番である桜千雪と狼のあまあまぶりはもちろんですが、
物語が進んでいくほどに、お互いの存在を認め合う4人の関係性が、この作品の見どころです。
極上Ωであることで過去にトラウマをもつ桜千雪を、助けて守ると誓ったα鉄、β元結…
トラウマで抑制剤の飲めない桜千雪とセフレ関係の鉄ですが、ずっと桜千雪一筋。
カラダでは役に立たないβだと卑下しつつ、それ以外の部分で世話を焼いて守り助ける元結。
そこに突如出現した運命の番である狼。
桜千雪が「運命は絶対」と揺らがない。
鉄も元結もそれぞれが色んな場面で、桜千雪を「俺の」と主張するんですが、
その度に、鉄も元結も大事だけど自分は狼のものだと言い切る桜千雪。
桜千雪と狼がけっこう序盤に番になり、そこから始まる4人の関係描写が一味違う。
鉄は桜千雪にとってヒーローで、色んな事を許している相手なんですが、
番登場でかなり辛い立ち位置ながら、桜千雪の幸せを優先し狼に桜千雪のケアを伝授して守る鉄。
もちろん嫉妬もして牽制もするんですが、硬派なのに健気でヒーローな鉄、かなり鉄ファンがいるはず。
カラダの関係がない分、元結が一番桜千雪を大事に想っているような気もします。
しかも、自分の役割をしっかり熟して、桜千雪が幸せになることを優先する男前。
「全てのチンコがいれるためにあると思うなよ」というセリフ、なかなかかっこ良かったなぁ。
そして、この二人を凌ぐ男前ぶりを見せるのが、α覚醒してから攻め力がどんどん上がっていく狼。
鉄と元結から桜千雪を大事にするスキルを学んで、桜千雪のトラウマを皆で克服してしまう。
器の大きな男へと成長していきます。
幸せな3P…この解釈は読み手を選ぶと思いますが、私は好きでした。
鉄は桜千雪を気持ちよくしてあげて、番同士のあまあまエッチに参加している感じですが、
寝取られ感もあってエロかったなぁ…3Pを見つけた元結のリアクションと、
4人で幸せ感一杯になっている感じも、なかなか見られないシーンでステキな一幕でした。
プロポーズ騒動で狼が鉄を噛み、桜千雪が自分以外を噛んだと狼に怒り激しい嫉妬を見せますが、
お仕置きで狼を噛むシーンが一番萌えたわ…怒ってぐずる桜千雪がカワイイ。
この件が切っ掛けになり、描き下ろしでは未発育Ωが覚醒して初ヒートのエッチシーンです。
もう一つの描き下ろし「おまけのあいちゃん」が最高でした。
鉄が桜千雪をネタにソロプレイ…個人的には、もう手が出せない鉄がせつなくていいわぁ。
あとがきで、共有愛が好きすぎてダンナが二人になりそうだったと…
鉄は可哀想な奴ポジションの方が、個人的にエロ増しするので、このラストが最高ですよ。
さすがにもう鉄は桜千雪に触らせて貰えないですよね…せつない鉄っていいなぁ。
※紙本:修正は黒線の白抜きやぼかしです。
◾︎狼一覇(おおかみかずは)× 灘姫桜千雪(なだめさちゆき)
最初から運命の番で、障害がさしてなくラッブラブだったのだどう展開していくのかな?と思ってましたが、延々とエッチです。ぼんやり麻痺してくるほど、恋愛初期のバカップルを見せつけられて、でも彼等はずっとこんなラブラブでいてくれるんじゃないかな〜という信頼感もある。
Ωたる桜千雪が、女王様なのが新鮮でした。大方のオメガバースってαの立場が絶対的で、Ωは弱いことが多いので。狼が童貞ではない設定もこの作品の好きなところの一つ!それにムッとする桜千雪がかわいいのですよ。
あと要素としてあるのは、桜千雪を愛するαの鉄(くろがね)愛ちゃんとβの元結の存在!
鉄含む3Pはページ数もしっかりあって、苦手な人には、あと鉄にはなかなかしんどい展開です。自分は好き。感情抜きにして複数で及んでる様が好きなので…
かつて桜千雪を守ったヒーローの鉄に、運命の番が現れるといいですね。彼に愛せる人が現れて、さらに運命の番まで現れてしまうなんていう酷なことが起こらないようにしてほしい…
読み返すと、最初に狼が現れたときの鉄の思いたるや、悔しくて悔しくて仕方なかったろうな。彼が現れなければ、鉄はずっと一番目でいられたのに。
元結の「全てのチンコが挿れるためにあると思うなよ」ってセリフが好きでした。
主役に愛ちゃんを据えると完全なる悲劇。救済待ってます。
萌〜萌2
オメガバースですが、なんか他のオメガバースと違う。
「どこが?」と聞かれても「ここが!」と即答できないふんわりとした感覚ですが
個人的にすごく新鮮さを感じました。
高校1年で未だにバース性が出ない主人公の一覇。
「どうせβだろう」なんて思って過ごしていたら、学校の教室でαとΩのセックスを目撃。
αの鉄に威嚇されるも、相手のΩの灘姫と目が合った瞬間突然「俺の番」と言われる。
灘姫は都市伝説のように噂されるほどの「極上のΩ」
強すぎるフェロモンの為、学校隣接の研究所で暮らす。
運命の番らしい一覇も一緒に過ごすようになり、灘姫に誘発される形でバース性が現れる。
一覇は、研究者が「鉄くん以上」と興奮する程に強力なαでクラスメイト達にも影響を与えてしまう程。
灘姫の「運命の相手」は一覇だが、灘姫といままでセックスをし続けてきた鉄は過去の出来事によって灘姫にとって「特別な相手」。
鉄との距離感にモヤモヤしていた一覇が、過去の話を聞いて鉄を「ヒーロー」だから灘姫にとって特別なのは仕方のない事だ!と受け入れるシーンは爆萌え胸キュンでした♡
セックスには無干渉ですが、灘姫を姫と呼び大切に大切に守るβの元結の鉄壁騎士っぷりも可愛かったです!彼もまた、灘姫の特別な人♪どちらかというと灘姫の「オカン」って感じで!
お話は勿論キュンキュン万歳だったのですが、まぁ、何と言ってもエロいエロイ♡
灘姫のトロトロっプリも、α二人の興奮っぷりも最高にエロかったです♪
忘れろ全部、あいつなんか
忘れさせてやる、最初の女なんか
冒頭からのストーリー展開がめちゃめちゃ良いです。世界観の語りから入り、オメガが運命の相手を見つける、それもまだ未成熟のアルファだったという。
独自?のオメガ設定もめちゃめちゃ良いです。他のアルファに噛ませたり(繊維の上とか)、薬の使い方とか、ネタバレは勿体ないので詳細書きませんが、東条さんのセンスが最高です。
アルファである狼一覇が若干キャラ弱いと思っていたのですが、中盤から余裕と牽制の目付きの鋭さが出てきて姫を守る為に変わっていくのが良かったです。その後の展開賛否両論ですがオメガバースの王道と変化球両方みたいな感じですね。
桜千雪は極上オメガ設定なのにちゃんと程良い男の体型なのが良かった。女の子みたいな容姿でなくフェロモンとして誘惑させている説得力にもなっただろうし、ベタじゃなく読める。そして彼の言葉づかいや物腰の丁寧さが狼との対比にもなり、番としてオメガらしい可愛らしさに見えたり、そして彼自身の魅力的な部分だった。あんなに辛い過去があるのに(泣)
アルファだけど番になれなかったヒーロー・愛のキャラ設定は完璧だ、絵は苦手だったけど。
名前がみんな変で最後まで慣れず集中出来なかったのが残念。あとデザインの人、bite1のフォント古臭過ぎやめて…
新作サキュバスとこちらの購入を悩まれている方がいれば、絵の見易さと修正箇所の際どさ(スゴイ)、多目のエッチなシーンのマンネリのなさで選ぶなら新作、話の運びや世界観はこちらが良いので、こっちから読んで新作も次に読んで繰り返しループ。