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『Lover Sunta Claus』の上巻と同時発売された下巻。
このタイトルから、最後は甘々で、優しい結末が待っている…、のだと思って手に取りました。
が、最後の最後まで、救いはありません。
バッドエンド?
それともメリバ?
ここで終わり?
という、読後、ほのぼのするストーリーではありません。
ハピエンでない作品は好きじゃない、という腐姐さまには回れ右をお勧めします。完全に読み手を選ぶ作品です。
が、壮絶な愛のストーリーです。純愛と言っていいストーリーです。
九重作品は容赦ないダークさが描かれていたり、あるいは人外といったファンタジー要素を多く含む作品が多いイメージですが、今作品もそのイメージを損なうことの無い作品です。
過酷な環境で、自分一人の力で生き抜いてきた翼。
裏社会で、犯罪を犯すことも厭わなかった彼が出会った、五百利という男性。
翼のすべてを受け入れてくれる五百利に愛され、翼がやっと幸せを手に入れる―。
と思ったのもつかの間、五百利が事件に巻き込まれ…。
死の淵をさまよう五百利を救う方法が一つだけあった。
それは…?
という展開。
翼は五百利を救うために、その条件を一も二もなくのみ込む。
その条件を受け入れたら最後、翼は五百利と幸せにはなれないのに。
ずっと苦痛を味わっていかなければならないのに。
翼という青年は、「人のために」自分の人生を費やしてきたと言っても良いでしょう。
愛する人を守るために。
その人のためだけに。
そんな翼の一途な想いと深い愛情に、萌えが滾って仕方なかった。
五百利を守るために、自分を犠牲にした翼が、どこまでも追い詰められるシーンに胸が痛くなります。
最後、ご都合主義的な展開になって二人が幸せになるものだと思って読み続けました。
が、最後の最後まで五百利と翼が結ばれることはありません。
でも。
翼にとって、五百利が幸せである、というその事実そのものが、彼の幸せなのでしょう。
タイトルの「Lover Sunta Claus」。
五百利のことだけを想い、彼の幸せだけを願った翼の姿、のことなのかな。
翼をサンタクロースにした遍とサブロー。
彼らの存在も実に不可思議なもので、これ、続編とか、スピンオフとか、たくさん作れるんじゃないかな、と思うのです。
いつか、ずっと先で良い。
いつも自分を犠牲にして、愛する人の幸せだけを願ってきた翼という青年が、五百利と幸せになってくれたなら。
そんな願望を捨てきれずに読破しました。
ここで終わるからこそ、余韻のある、味のある作品になっているのだということは理解していますが、九重先生、彼らが二人寄り添うシーンが読める作品を、心よりお待ちしています。
五百利が翼に向けた愛情は紛れもなく本物で、それによって翼は救われた。
いわゆるBL的なハピエンではありませんが、二人の相手を想う深い愛情に、最後まで涙が止まりませんでした。
文句なく、神評価です。
上巻に続いて、下巻もよみました。
いろいろと謎の部分があった上巻ですが、下巻では、「サンタクロース」を名乗る謎の男が現れ、あることを翼に告げるというのが、衝撃的でした。いきなり、ファンタジーの世界にはいっているような気がしました。
下巻をよみ、改めて上巻をよむと、伏線が張り巡らされていることに気が付きました。それらが、すべてうまく回収されていて、おもしろいとおもいました。
ハッピーエンドとはいえないので、読み手を選ぶかもしれませんが、こういう作品は好きです。
読んじゃいました。下巻。
上巻ラストで「明るい未来への扉が開かれた」的な展開と勘違いして・・・見事に裏切られました!!
なんというメリバ!!!!
後は明るい未来しかないね!という雰囲気から一気に不穏なフラグ登場。
そこからは怒涛の心バッキバキなぎ倒し。
サンタ登場で過酷な選択突き付けて、終いには鬼のような事実をサラリとぶっこむ。
翼に難の怨みがあるの?可哀想すぎる!とか思ってるとサンタのまた鬼のような「五百利に一人分の隙間を作った」。聞かされた時の翼がもぉ見ていられない程に可哀そう。
サンタに殺意を抱く程に翼が可哀想すぎる展開に心が押しつぶされそうでした。
救済的展開も匂わせも全くなく、無情にもご褒美という名の一瞬のまやかしを与え目覚めたときの絶望を手土産に終了。
ツライ。とにかくツライ。心が持たない。
でも、それでも逃げず約束の30年を耐え続けるであろう翼に涙しか出ませんでした。
恐らく100%理解はできていないと思いますが、大筋は掴めただろうという前提でレビューします。苦痛に満ち、大切な人からは忘れられる人生でもいいと、他人を守る選択をした翼。過去にあれだけ酷いことを経験し、穏やかな日々を手に入れられなかったのなら、普通はもう辛いことからは解放されたい、何もかも忘れたいのではないかと思う。
でも、彼にとっては大切な人を守ることが、自分の安らかな生活よりも幸せに感じられるのかもしれませんね。相手に忘れられても自分は相手を想っていられますから、繋がりが絶たれるわけでもない。束の間の幸福を何度も大事に思い出す彼の人生は、不幸の一言では終わらなくなったのかもしれないと思いました。ただ、サンタというシステム、翼が選ばれたことの理不尽さはすんなり飲み込めるものではありませんでした。
上巻は謎が多く戸惑いながらも、下巻に期待してましたが、謎が深まるばかり。
サンタクロースって結局何がしたいの?
自分の読解力のなさが残念で、読むほどに理解できなかったのですが、
メリバであることは解る。
悉く不幸に見舞われてきた翼が五百利と同居し幸せを感じる。
心を通わせてお互いが大切な存在になり幸せで満たされる二人が…一気に不幸に襲われる。
五百利が暴漢に襲われ瀕死になり、
翼が存在を消して人に尽くすサンタクロースになれば五百利が助かると。
サンタクロースの看視兼取締係のサブローと遍によって、
不幸総受けのサンタクロースの説明がなされるんですが、内容と条件がひどい。
もちろん翼の選択肢は一つですが、今までとは違う感情です。
ずっと大切な人を守る為の選択肢でしたが、
翼に初めて自分のために笑って生きて欲しいという感情が湧き上がる。
側で笑っている五百利を見ていたい、その想いに涙が…。
なんで翼がサブローにロックオンされたのかが解らない。
私は翼が謎の男から薬を貰って殺したことから、呪いが始まったと思ってましたが、
その前からずっと品定めされてたと…読み落としてるのか?
そして、かなりショックだったのは、
大切な人を守り続けた翼の選択肢が、五百利の大切な人を奪っていたという部分。
五百利に赦される感動シーンに繋げてますが、酷いわ。
ここまでくるとゲーム感覚の設定に感じてしまい、
不幸請負人のサンタクロースを育てる為に、翼が不幸三昧で苦しめられてたのか?
私はこのサンタクロースがどうしてもしっくりこないのです。
五百利が不幸にならないよう陰で助けながら、30年一人苦しい世界で生き続ける。
10年に一度のご褒美がメリバの鍵ですね。
このラストからどうハッピー展開を連想できるか、想像力で補える力が私にあればな…。
ただ、幸せを知った翼と常に癒してくれた五百利に萌えで中立評価。
※シーモア:修正は白抜き、トーン描写です。