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インテリヤクザは不器用な策略家

intelligentsia yakuza wa bukiyou na sakuryakuka

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表題作インテリヤクザは不器用な策略家

伊勢崎晴海
東雲組若頭補佐
小刀祢舞桜
雨宮医院の看護師

あらすじ

雨宮医院に勤める看護師・小刀祢舞桜は家族に恵まれず、十六歳のときに東雲組若頭・東雲賢吾に助け出された。それ以来、賢吾の右腕である伊勢崎が、何も知らない舞桜の教師役となって生きる術を教えるようになる。舞桜にとって伊勢崎は、幼い頃に遊んでくれた遠縁の親戚であり、一人ぼっちだった舞桜に「俺がいる」と手を差し伸べてくれた存在だ。だが伊勢崎に見合い話が持ち込まれたことで、いつか伊勢崎が舞桜の側を離れて別の誰かと結婚することを想像してしまい…?

作品情報

作品名
インテリヤクザは不器用な策略家
著者
佐倉温 
イラスト
桜城やや 
媒体
小説
出版社
KADOKAWA
レーベル
ルビー文庫:D
シリーズ
極道さんはパパで愛妻家
電子発売日
4.6

(15)

(13)

萌々

(1)

(0)

中立

(0)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
1
得点
69
評価数
15
平均
4.6 / 5
神率
86.7%

レビュー投稿数1

恋とは自分勝手で幸せなもの

いやいや良かったですよ!
途中泣きすぎて、
目の前にティッシュの山ができました^^;

極道さんシリーズのスピンオフで、
東雲組若頭補佐の伊勢崎晴海と看護師・舞桜のお話です。
初恋を実らせる一途な執着愛が描かれています。

雨宮医院で看護師として働く舞桜は、
東雲組若頭補佐の伊勢崎晴海と同居しています。
舞桜は不遇な幼少期を過ごし、
小学校さえもまともに卒業していません。
そんな舞桜を救い出してくれたのは、
東雲組若頭の賢吾でした。
それ以来、何も知らない舞桜に読み書きを教え、
生きる術をたたき込んできたのは晴海です。
いつしか舞桜は晴海に恋心を抱くようになり……

舞桜が賢吾に救い出されるまでがひどい。
父と思っていた男とは血のつながりがなく捨てられて、
母の実家ではネグレクト……
16歳まで物置で過ごしていたという……なんとも悲しい。

その舞桜を救ったのは賢吾ですが、
舞桜の心の支えとなっているのは晴海です。
晴海はクールで知的なインテリヤクザなのですが、
舞桜と他の人とでは明らかに態度が違う^^
絶対好きだよね?と思うけど、
意外と賢吾以外の人には気付かれていないのです。

晴海のクールな仮面は後半引っぺがされるので、
そちらは乞うご期待です(笑)

舞桜がかなり自己肯定感が低くて、
言葉の受け取り方がちょっと独特なんです。
例えば、独占欲丸出しの晴海が、
「舞桜、誰にもこの体を触らせるなよ」というと、
自分の身は自分で守れと言われた……と取る(^^;;
違うよね?独占欲とやきもちだよね?って、
普通なら分かりそうな事を舞桜は気付かない。
それだけ、自分が価値のある人間だと思っていないのです。

そんな舞桜には、唯一愛情を与えてくれた父方の祖母がいます。
祖母のキヌは息子(舞桜の父だった男)の子・碧斗を育てていて、舞桜も蒼斗の面倒をみています。
この碧斗が聡くてしっかり者!
父が金の無心にやって来たときに舞桜を傷つけるのですが、
その前に立ちはだかって舞桜を震えながら守るのですよ。
もう、号泣です……
小さいながらもいい男でした。

そして、壁があったキヌとの和解のシーンも泣けました。
息子は最低だけど、キヌさんは最高です!

借金取りに追われた父を庇い、
重傷を負ってしまう舞桜……
舞桜の負傷で取り乱した晴海は、
サチによってお仕置きのため舞桜と離されてしまいます。

ここら辺から、かなりカッコ悪い晴海がみられて楽しかったです。
さらに、晴海の舞桜への愛の深さも思い知りました。
賢吾が舞桜を引き取った本当の理由が分かり、
人生をかけた晴海の覚悟にはグッときましたね。

カッコ悪い晴海を知れたことで舞桜も素直に自分の気持ちを伝え、2人はようやく両思いになります。

その後の晴海も焦りすぎてダサかった……
すぐにでも舞桜と既成事実を作ろうとして、
ラブホに2泊もする有様(^◇^;)

しかし、舞桜はなんとオナニーもしたことがないという驚愕の事実発覚!
そんな舞桜に晴海は先生さながら色々なことを教えちゃうわけですよ。
その場面の晴海は楽しそうでしたね(笑)

最後は、舞桜が晴海からの愛を受けて、
少しだけわがままになれた姿は嬉しかったです。
最低な父も舞桜を刺したチンピラにも制裁が下りましたしね(笑)

ずっと気になっていた舞桜の話を読むことができ、
本当に楽しかったです!
またこの二人にも会いたいです‼︎

8

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