SS付き電子限定版
誰がいらないって言っても、 俺はずっと傍にいるよ――
ひねくれていても、一途。一途なのに、歪みが出る。
いちかわ壱先生の、シリアスな話の作りはぞくぞくしました。
好きな気持ちは変わりないのに、相手の気持ちが移ろいやすいと思っている。
好きだから、自分だけに繋ぎ止めたい。
蒼と冬真の関係は、そんな感じです。
うーん。なかなか読み進めるとどちらの気持ちも分かって切なくなります。
冬真は、蒼の事を自分が付け込んだ隙にはまって依存的になっているだけと表現していました。
ほんとに欲しいのは、蒼も冬真もお互いだけなんじゃないのでしょうか。
近すぎて、見えなくなっている感じがします。
冬真の友達、槙は良い子だなぁ!素直な真っ直ぐ。だんだん冬真を恋愛的に意識し始めているし。
ラストは、ほんとに次が気になる終り方。
うーん、蒼が不憫に思える…
冬真もどうやって気持ちを決めるのか。
次巻を辛抱強く待ちます!曲がり真っ直ぐでも、皆が受け入れられる展開になると良いですが。
すれ違い両片想いの作品を読むとキュンとすることが多いのですが、この作品は最後までモヤモヤしてしまいました。
何故だろう?と考えてみたら、メインの2人が相手よりも自分の気持ちを優先するズルさを持っていたからだと気がつきました。
蒼は冬真が離れていくことが許せないから、姑息な手段で槙を遠ざけようとする。冬真は蒼の側にいたいのに、姑息な手段で蒼を手に入れた自分が許せないし蒼を信用できない。2人とも相手を好きすぎるゆえのズルさがあるんです。
なので、こうなってしまったら一度リセットするしかないという結論には納得しかありませんでしたし、モヤモヤしてた気持ちはおさまりました。
ただやっぱり私は、ここから2人が自分のズルさや弱さを克服し、相手を包み込めるくらい成長していく様が見てみたいです。続巻期待しています!
バスケ部に所属する3人の高校生の三角関係を描いたお話です。
とはいえ物語の最初から既にカップルが出来上がっていることもあり、三角関係ものにありがちな「本命攻×主人公受←当て馬」の構図からは離れた、少し異色の三角関係ものと言えるでしょう。
受の冬真は失恋の度に泣きついてくる2歳年上の幼馴染、蒼に片想いをしており、ある日いつも通り彼女に振られて自分の前で泣く蒼を「自分がそばにいる」と慰めます。それをきっかけに蒼と冬真は付き合い始めますが、冬真は蒼の傷心に付け込むようなことをしたと気に病み、 「そばにいる」という言葉1つであっさり自分に乗り換えた(ように見える)蒼との関係を悲観しがちになります。
冬真の同級生で友人の槙は冬真が恋人との関係に悩んでいることに気付き何とか間を取り持とうと行動を始め、そこから蒼と冬真と槙の三角関係が動き出します。
視点が冬真・槙・蒼と移り変わる度に、それぞれのキャラクターやそれぞれの関係性から受ける印象が移り変わっていくところが、この作品の見どころの1つです。
真面目で考えすぎる余りに自分自身も蒼からの想いも肯定的に受け止められない冬真と、その恋愛遍歴も災いして移り気で捉えどころが無いように見える蒼。この2人の関係は互いに想い合い仲睦まじくありつつもどこか歪(いびつ)で、槙という第三者を介すことでその歪さが浮き彫りになっていきます。
一方、明るく真っ直ぐな性格で冬真に対する友情と恩義から蒼との関係を応援しようとしていた槙の心情も、2人に関わるうちに次第に変化していきます。
ネタバレを極力せずに感想を書くのがとても難しい作品なのですが、この作品はぜひネタバレ無しで読んでもらいたいです。
全体的に漂う雰囲気は切なく仄暗くはありますが、メインの登場人物たちが高校生なのもあって必要以上にドロドロしてはおらず、読みやすい作品だと思います。
BLとしても三角関係ものとしてもある意味セオリーを外した内容なので読み手によって受け止め方は様々だと思いますが、私自身はこの作品がとても好きです。Chara本誌の方で既に続編の連載も始まっているので、そちらの方も楽しみにしています。
いちかわ先生の作品の中では珍しいテイストかもしれません。
三角関係が大好きなので自分の好みに刺さりました。
ネタバレしないように書きますが、蒼くんと上手くいってほしい気持ちと、槙くんの存在がこれからどうなるかわくわくする気持ちがせめぎ合って、続きが楽しみな作品です♪
いちかわ壱先生の新刊は、珍しく少しダークなお話です。
いちかわ先生といえば優しくてほっこりした作品のイメージなのですが、本作は拗らせた愛情と三角関係にスポットが当たっています。
ちなみに、こちら続きもののようです^^;
書いておいてよ〜
人たらしで人気者の蒼の恋人は、幼なじみの冬真です。
モテる割に恋人への依存度が高い蒼は、振られては冬真になぐさめられる日々ーー
振られた蒼につけ込んで恋人になったと思っている冬真は、
いつ終わるかもしれない関係に不安を抱えています。
そんな冬真と蒼の関係に気付いた友人・槙はーー…?
蒼と冬真の話かと思ったら、途中から槙という冬真の友人が絡んできます。
この槙がとっても良い子でして、すっかり槙の味方になってしまいました^^
冬真は蒼の傷心につけ込んだことに負い目を感じており、
付き合っては別れる蒼の繋ぎだと思っています。
蒼の愛情に自信を持てず、罪悪感と虚しさを抱えたこじらせ男子です。
蒼は親の愛を感じられずに育ったため、昔から冬真が心の支え。
愛に飢えているせいか、自分に向けられる好意を喜んで受け入れる傾向があります。
ただ、冬真に告白された事で恋人=冬真でもいい事に気が付き、
それからは冬真一筋です。
でも、この蒼が一癖も二癖もあって、冬真への独占欲や執着・依存がすごい!
ちょっと怖いくらいなんです(;´д`)
冬真は蒼を縛ってると思ってるけど、本当に縛られてるのは冬真の方なんだと思います……
この二人の歪んだ関係に気付き、友人である冬真を放っておけない槙は、優しくて人の気持ちを慮れる子です。
今のところ冬真を笑顔にすることができるのは蒼じゃなくて槙なんですよね。
蒼の歪んだ愛情が暴走し、冬真は蒼に対する自分の気持ちが冷めてしまっていることに気付きます。
冬真に〝リセット〟を告げる蒼ーー…
一度できた関係を壊し、蒼はここからまた始めようとします。
槙も冬真を好きになってると思うので、
ここから新たな関係が始まるのかなと思います。
冬真が蒼と槙のどちらを選ぶのかドキドキです(゚∀゚)
蒼と冬真はHしてますが、ここでも蒼の表情と執着が恐ろしい〜