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資源を吸い尽くした地球を離れ
2千人という人数で惑星へブンへと移住した人間たちの5百年後の世界です。
人間たちは、“アダム”と“イブ”という人工生命体に管理統制され
“アダム”の統制する南紅大国と
“イブ”の統制する北青王国とふたつの国に別れ暮らしているのです。
地球での失敗を繰り返さぬように、宇宙を旅する科学がありながら
懐古主義な暮らしをしている人間たち。
でも、ロボットは登場するし、惑星が違うわけですから
地球にはいない動物たちの姿もちらほら。
まさにSFファンタジーの世界たっぷりで王宮趣向v
元をたどれば同じ地球から移り住んだ人間の末裔なのに
南紅大国と北青王国の交流は制限されており
二国間の婚姻は認められず血が交わることはないんです。
そんな中、女性の出生率が下がり、女性が貴重化され
それを引き金に戦争が勃発するのです。
そんな二国間の争いを食い止めるために特使という名目で
人質に差し出される北青王国の皇子シオンと
迎え入れる南紅大国の若き国王・天人との恋のお話。
とにかく設定がツボというのと珠黎皐夕さんのイラストが美しいのなんのっv
どっぷりSFファンタジーロマンスにハマれました。
イラスト化されていない不思議な生物などの描写も丁寧で
文章だけで胸がときめくような仕上がりでしたよ。
続きものということで、まだまだ序章?(で、あってほしい!)
再会モノで約束モノで王子様モノ
だけれども脇キャラのエピソードも丁寧に描いているので
ふたりだけの愛のお話でベタ甘にはなってないのがよかった。
正統派のSF王宮ファンタジーです。
電子書籍で購入。
あとがきあり、挿し絵なし。
シリーズまとめて(三巻まで)の感想。
神評価です。
正直、ここまでとは思っていなかった。
すごく良かった。
みんなに読んでもらいたい作品です。
これから、全力でオススメしたい!
フェアで割引があった&剛しいら先生の作品だったというだけで、手に取りました。
前知識は、あらすじと表紙から受ける印象のみ。
ファンタジー苦手なんだよな。
中華ものも王宮ものも苦手なんだよな。
ついでに言えば、近未来ものも苦手なんだよな。
このマイナスの印象からスタート。
なのに、
小難しい(面倒くさい?)と思われた設定は、 違和感なくすんなり入ってきて、頭を悩ますことはありません。
登場人物の心の動きも丁寧に描かれています。
悪者やモブにまで、けっして手を抜きません。
そして、ストーリー。
もうね、ぐいぐいと惹き付けられて、三巻まで一気に読みましたよ。
久しぶりです。こんなにも物語の中に入り込んだのは。
ワクワクが止まらない。
もちろん、ラブも手を抜くことなく描かれてます。
きっちりと作り込まれた設定で、心理描写もしっかりと描かれていれば、苦手な設定でも楽しめるものなのですね。
新たな発見です。
(逆にいうと荒らさが目立つから、そのような設定が苦手なのかもしれませんが……)
この作品、もっと評価されていいのにな。
なんで、神評価少ないの???
もっと、皆さんに手にとってもらいたい!
そんな作品です。
さぁ、これからサイドストーリーの「青銅の愛人」を読み始めます。
SFファンタジー長編の第1作目。
地球からの移民船がたどり着いた星ヘブン、移民後人類は、二つの国に分かれる。
北大陸の北青王国と南洋の島々からなる南紅大国、二つの国は「イブ」と「アダム」、それぞれのコンピューターによる支援を享受して発展していくいたはずだった。
ヘブン歴500年、女性が減り、衰退し始めた人類に、二国間での不毛な戦争がはじまり…。
この設定だけでも、過去のSF・ファンタジー好きの血が騒ぐ。
そこへもってきて、「愛した者に死をもたらす程の類稀なる美貌の北の王子」と「南の大国の若き王」が強い愛で結ばれて、コンピューターの支配から人類の力を取り戻すべく立ち上がるお話っていうんだから、これはもう、激萌展開。
細密な挿絵の美しさも完璧。
ちょっと古い本だけど、SFの基本の基が網羅されているような設定なので、過去にSF・ファンタジーに感染していた人には懐かしく、SF・ファンタジー初心者さんには基礎教養入門にいいんじゃないかな。
このシリーズ、出版社のフェアで何度も目にしていたのですがなかなか読むまでに至らなかったんですよ。
馬鹿だったーっ!滅茶苦茶、面白いじゃん!
作品紹介の『あらすじ』には書いていませんが、コンピューターが支配する世界で人がどう生きていくべきかという王道のSFです。ディックの『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』とか、その映画版なのに結論は全く別物の『ブレードランナー』とか、萩尾望都さんの『マージナル』とかがお好きだった方は「何を置いてでも読んだ方がいいんじゃないかしら」と思います。
久方ぶりの休日だったんですが、読む手が止まらず丸一日かけて全巻を読破いたしました。
シリーズの舞台は惑星ヘブン。今から500年前に地球からの宇宙移民によって人類が暮らす様になった星です。ここにはコンピューター『イブ』に導かれている北青王国と、同じく『アダム』を有する南紅大国の2つの国の間で紛争が激化しています。北青王国の和平大使として、わずか1人の従者を付けただけで敵国に向かうのは、国王の第5子であるシオン・ド・オルレアン公爵。世にも稀なる美しさを持つシオンは自分の意に反して、長兄を初めとする多くの男達を虜にしますが、彼を愛した男達は必ず死んでしまうことから『黒衣の公爵』と呼ばれています。命の危機にさらされる和平大使に任命されたのも、長兄の死を厭んだ女王の任命でした。これから向かう南紅大国の王、嵩原天人はシオンが一度だけ出会い、心を通じ合わせた初恋の人。シオンと天人の、そして隣り合わせでありながら、全く違う社会様式を持った2つの国の壮大なドラマが始まります。
2006年のお話なんですものね。
シオンの生い立ちがとっても哀れなのですけれども、これが堪らなく耽美のかほり。
聡明で誠実、なおかつノブレス・オブリージュに溢れ、軍隊経験もあるシオンなのですけれど、自分を愛した男性はことごとく死んでしまうことから、天人に対する恋心を隠し続けるのが泣けるんですよ。
もうひとつ面白いのは、国のあらましの違いなんです。
女性の出生率が異様に低下して、両国とも多夫一妻の形を取らざるを得なくなっているんですが、北青は貴族以外は家族を作らせず出産の為だけに女性を隔離して暮らさせているのに対して、南紅では女性を中心にした大家族制を取っています。また、北青が地球生物の管理飼育で食物を調達していますが、南紅はヘブンの動植物を食べているとか、社会に大きな違いがあるんですよ。
一番大きいのは、それぞれのコンピューターに対する依存度。
北青はもう完全に『イブ』に頼り切って自分たちで考える事を放棄してしまっています。
そんな社会だからシオンに悲劇が襲いかかったということが段々解ってくるのですが。
まずは、色々あってとりあえずシオンが落ち着いた所までがこの巻。
でも、ここで終わりにしてはもったいないです。
続けてあと3冊読むべき、と思います。
先日、このスペシャルブックを先に見まして、期待して読み始めたシリーズ1作目。
期待を裏切らない甘いSFファンタジーでした♪
国の描写、景色の描写、衣服の描写、主人公達の動き、どれをとっても本文を読むごとに頭の中に映像化されてきます。
自分としては「FF」の絵の感じで映画になってましたよ(汗、)
周りの人々が次々と死んでしまうことから”黒衣の公爵”と言われる北青王国の王子・シオン。
彼が停戦中の南紅大国へ人質のような和平特使として出向き、そこの王である嵩原天人の妃になるお話。
SFといって壮大なイメージをもってしまうと、がっかりしてしまうかもしれないけれど、それぞれ出てくる生物やらロボットやらがとても興味を引きます。
掌に乗ってお菓子を食べる”飛び鼠”、イルカみたいな”海犬”、馬車を引く”地竜”、人間に懐く”火喰い鳥”などなどなど・・・
そして、南紅大国で働く同じ顔をしたロボット”ミカサ”、シオンの昔の養育係に良く似た子育てロボット”ソラ”そして何よりもキューピッドのような外見をしたシオンに懐く”タウとマウ”♪
タウとマウがミカサ達と通信するとき、顔を真っ赤にして力みながらプルプルする様の描写がもうかわいくて、かわいくて・・・!!←ツボ♪
シオンの周りの人々が死んでしまうのには、シオンの外見が影響しているみたいなんです。
この世のものと思えないほどの美貌というくらいなんで、父王でさえ何やら怪しげな雰囲気を出してましたし、兄のエドワードなどは余りの執着のあまりに凌辱してしまい、命を落とすのですから、外見に関する自覚が余りにないとはいえ、本当罪なんですよね。
っていうか狂わされる男達が悪いんですが・・・
でも南紅大国の天人は他の男達とは違う。
それは、コンピューターの支配から脱皮して、人間らしい国づくりをしているという国に育つ者だからかもしれないですが、自信に充ち溢れ、出鼻から王様オーラ出しまくりでしたから、こういった強い男がシオンにはぴったりだと。
12年前の”お前を浚いにいく”という約束は不幸が押し寄せるシオンの希望だったのに、シオンを自分のものにしたいという天人はシオンを妃にすることで和平工作になるのだと言うので、和平は嬉しいけど、自分を本当に愛してくれてるわけではないのかと考えるのですが。
北青王国の闇を知り、一緒に運命を切り開こうと誓い、本当に愛されていることを知り、そして自分も天人への愛を自覚し、
シオンが女性のようでいて、やはり女性でないきちんと強い人である部分に好感が持てます。
天人は全く隙のない王たる王な人ですが、何となくボンヤリと尻尾が見えるような・・・??
まさにファンタジーでとても夢を感じました
残り3冊も楽しみです。