電子限定版
タイトル通り、読んでて楽しいラブコメ作品でした!現代物で、暗すぎない楽しい作品、こう言うのが定期的に読みたくなるんですよね〜
重たいと振られたことがある受けの拓人が、訳あって4歳の男の子を育てる慶一とスーパーで出会うところからお話が始まります。
なんとかクールぶって遊び人風に見せようと空回りする拓人は微笑ましいし、全てお見通しだったはずの慶一が、思わぬ伏兵(勘違いだったけど)に大いに心乱される姿は読んでて楽しかったです。
こういうちびっ子が出てくる作品はコンスタントに人気がありますが、個人的にはあざとすぎたりして、メインの二人だけでいいのにな〜と思うことが多い印象。だけど今作のいっくんは、気にならないどころか、可愛いちびっ子だなぁと好印象でした。
あと、マリちゃんの正体も、あーなるほどと感心させられました。こう言うの、勘がいい方なんですが、全く気がつきませんでした笑
挿絵もイメージピッタリでいいですね。
全体的に大満足な一冊でした!
個人的に、自分とかけ離れたキャラを必死で演じる受けと言うのが、大好物なんですよね。
今回の主人公ですが、めちゃくちゃ純朴だし健気だし一途なゲイなんですよ。
でも、重いとフラれ続けた過去から、攻めに対して「クールでドライで遊び慣れた後腐れないタイプ」を演じてしまう。
全然演じきれてないのに!
また、攻めが大人の男なのです。
両視点で進むので、ヤツが意外とクールだと言う事も良く分かっちゃう。
で、そんな攻めが!
そんな攻めがっ!!
受けの必死さにいつしか本気になっていっちゃうんですよーーー!!!
元々、安曇先生の作品が大好きでして。
ラブコメの名手だと思ってるんですけど。
が、これは面白すぎる。
個人的萌えツボ満載で、読んでて笑顔がはじけちゃう。
とりあえず、めちゃくちゃ面白かったですよ。
笑えて可愛くて最後は感動までしちゃってと、マジで最高だと思う。
内容です。
祖父から引き継いだ老舗喫茶店「小暮珈琲」の若き店主・拓人。
スーパーマーケットで迷子を助けようとした所、誘拐犯に間違われてしまうんですね。
誤解はすぐに解け、その子の父親・慶一から、お詫びとして食事に誘われる拓人。
実はゲイである拓人は、イケメン弁護士で息子思いである慶一に、ほのかな思いを抱くんですね。
しかし、過去の恋人達から重いとフラれ続けた拓人は、慶一達との縁を大切にしたいがばかりに、クールでドライな大人として接しようとしー・・・と言うものです。
まずこちら、主人公である拓人ですが、お爺ちゃんっ子で純朴なゲイ。
祖父と共に喫茶店を営業する事を目標にしてたものの、その祖父が亡くなってしまったんですね。
で、現在、店を引き継いだものの、祖父のような珈琲は淹れられずに悩んでいて・・・って感じでしょうか。
で、そんな彼のお相手になるのが、イケメン弁護士の慶一。
亡き兄夫婦の子供を一人で育ててるんですね。
スーツの似合うイケメンで、穏やかな紳士でしょうか。
こちら、何と言っても面白いのがですね、受けの空回りっぷりだと思うんですけど。
いや、繰り返しになりますが、純朴で一途な青年なのです。
が、「重いと嫌われる」と言う思い込みの元、クールな大人を演じようとする。
これがですね、もうビックリするほど演じきれてないんですよ。
読者どころか、攻めにもバレバレなんですよ!
や、乗り気じゃないって体でお呼ばれしたのに、靴はピカピカ、シャツからははずし忘れた値札が見えるみたいな。
で、飲めるフリをしたお酒で噎せ、「ひ、久しぶりだな、バーボン…コホッ」みたいな。
その上、無理して飲んだお酒で酔っぱらい、「おれ、こう見えて経験豊富なんですよね」と慶一を誘い、「マジで、マジで!」と必死に経験豊富さをアピールする。
いやもう、これがコミカルに綴られていて、彼のやる事なす事、笑えて仕方ないんですよ。
いやいやいや、どう考えたって、クールでドライじゃないでしょ!と。
で、更にこの作品の素晴らしい所ですが。
それはズバリ両視点だと言う事。
慶一ですが、もの慣れていてと、大人の男なんですよね。
まぁそんなワケで、拓人の涙ぐましい演技なんかすぐに看過。
で、拓人の面白すぎる行動を、興味本位で見守る。
これ、上手いのがですね、そんな攻めの心情の変化だと思うのです。
最初こそ微笑ましい気持ちで拓人を見ていた慶一。
それが、彼の予想外の言動に、どんどん惹かれてゆく。
えーと、慶一はモテるんですよ。
なので、酔ったフリしてしなだれかかってくる相手はたくさん見てきたものの、お酒に強いフリをして「やっぱりバーボンはロックですよね」と訳知り顔で頷いてるなんて人物は初めて見て、新鮮な驚きを覚える。
ついでに、そのどこか幼く愛らしい表情に、抱き締めてキスしたい衝動に駆られる。
いやもう、この、攻めが受けにどんどん惹かれて行く描写と言うのが、めちゃくちゃ好きなのです。
とにかく楽しいのです。
あとここに、あくまで自分は遊び相手と言う拓人の思い込みだったり、慶一に恋人がと言う誤解なんかが重なって、ちょっとしたスレ違い展開なんかもあるんですけど。
これな!
しつこいですが、慶一の心情の変化と言うのに萌えたんですよ。
いや、慶一はすごくモテる男でバイなんですけど、実はこれまでの恋愛は、全て本気では無かった。
拓人と出会った事により、彼は初めて人を好きになったんですよね。
そう、いい年したデキる男の、初恋!!
これ、萌えて仕方ないんだけどーーー!
またね、二人の気持ちが通じ合った後の、ネタバレシーンが最高なんですよ。
「実はオレ、遊び慣れてないんです。」に、みんな分かってるからーーー!ってなっちゃいましたよ。
「重いんです」に対して慶一が返したセリフに、萌え転がりましたよ。
と、そんな感じで、とにかく笑えて可愛くて萌えまくる、素敵な作品でした。
受けの拓人が過去の失恋のトラウマからクールな大人を演じようとしていて、全部攻めの慶一にバレバレだったのが笑えました。
マジ連発で酔って慶一を誘う場面とか。ww
慶一は弁護士だから人間観察には長けているんです。
挙動不審だけれども滲み出る人柄の良さは分かっていてくれて、そこを好きになって貰えるんだから最強ですよね。
しかもモテモテだった慶一の初恋だったし、もちろん拓人にとっても初恋でした。
拓人の前彼たちは高校生だったから余裕がなかっただけで、慶一くらいの歳の差が合うのだと思いました。
実際にくっついてから可愛いって連呼してますし。
神にしたいところですが萌2にしました。
2人のすれ違いが維月の行方不明事件をきっかけに和解するのですが、子育てBLあるあるで安易だと思ったからです。
受け様の、うかれ具合の表現がキュートで可笑しくて、私のツボでした。
受け様は、祖父から喫茶店を引き継いで、若い店主として頑張ってる拓人。
スーパーで、迷子の子供を保護しようとして出会ったのが攻め様であるイケメン弁護士のパパ慶一。
迷子のいっくんから、僕のママになって、とアプローチを受け、すっかり懐かれる拓人。
ゲイである拓人は、高校時代に付き合った相手から『重い』『うざい』とフラれていて、今度こそはうまくやりたい、と内心気合い入りまくり。
クールでドライな大人の男を目指して頑張ってみるのですが、にじみ出るどころか、あふれでてる必死さ。
あちらこちらに、拓人のウキウキドキドキいそいそがちりばめられていて、そのうかれっぷりが可笑しくて、かわいいったらなかったです。
慶一から見ると、喜んでるのに、顔には出さないよう頑張ってる拓人が不思議で、気になる存在になっていく。
両視点はいいですね(^ー^)
祖父のようなコーヒーが淹れられないと悩んでいた拓人が、恋を知って、自分が目指す美味しいコーヒーに辿り着いたのもよかった。
2人の、まさにキューピッドになるちみっこのいっくんが、とってもかわいかった〜。
"プリンアラドーモ"を食べる姿、目に浮かびましたよ。
イラストは柳ゆと先生。
拓人に拒否られた時の、塀ダンする慶一が、めっちやイケメンでした。
珈琲記念日!
ところどころにクスっとくる言い回しがあったり、ちびっ子は安定の可愛さで、攻めはイケメン受けは可愛らしい、良いお話でした。
そもそも恋したことなかったじゃん!!!
歴代彼氏にウザい重いと振られてきた拓人。
イケメンパパの慶一に一目惚れして、彼にだけは嫌われたくない!
今までとは逆のキャラを演じなくちゃ!と頑張るところがとってもチャーミングでした。
酔っていたとはいえものすごい行動力な拓人。いきなり?でもそれが慶一にはプラスになりましたね。
すれ違いやいっくんが行方不明のあたりは本当に切なかったです。あんなに楽しみにしてたのに…。
両視点あるので二人の気持ちがわかって。それにいっくんも。
なんとか誤解も解けて…。君だけは!あなただけは!諦められない!って感じがいいですよね。
拓人の嘘も最初からバレバレで、しかもそれが慶一にはますますプラスに働いてて。
悲しいトラウマなんて忘れるくらい恋に夢中になってね!