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表題作刑事にキケンな横恋慕

田辺恂二,大滝組構成員
三宅大輔,組対の刑事

その他の収録作品

  • 刑事とヤクザと湯けむり旅情
  • アブノーマル・ポリシー
  • あとがき

あらすじ

情報の見返りとして身体を…という関係がズルズル続き、いまではすっかり情が芽生えてしまった――
『組対』の刑事・三宅大輔と大滝組構成員・田辺恂二。
そんなある日、大輔は薬物担当の刑事・天野からふたりの手繋ぎ写真をネタに「やらせろ」と脅される。
田辺を守るため天野の要求を呑む決意をする大輔だったが…なんと天野が汚職の嫌疑で追われる身に…。
そして天野に売られた大輔は『変態パーティー』の生贄として拉致されて…。

作品情報

作品名
刑事にキケンな横恋慕
著者
高月紅葉 
イラスト
小山田あみ 
媒体
小説
出版社
三交社
レーベル
ラルーナ文庫
発売日
ISBN
9784815532406
4.6

(57)

(44)

萌々

(9)

(1)

中立

(1)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
10
得点
260
評価数
57
平均
4.6 / 5
神率
77.2%

レビュー投稿数10

苦手要素が二つ…

『刑事に』シリーズ3作読んでの総評です。
話の展開は面白く読んでいたのですが、どうも三宅が好きになれず…仕事もさほどできる様ではなく、マル暴のくせにヤクザに組み敷かれたのに偉そうで、大した活躍もせず田辺に助けてもらうばかり…私生活の嫁とのケジメもお膳立てしてもらっている始末。次こそは名誉挽回でかっこいい刑事の姿を見せてくれるだろうと読み続けましたが、ここでリタイア。正直情けないの一言。こんな人に刑事やってほしくないなと思ってしまいました。
元々受けが守られて溺愛されてるだけの作品って苦手なのですが、こちらはプラス刑事なのにというところがあって私には合いませんでした。

あとスピンオフで長編を書かれているカップルがよく出てきます。登場する度にべた褒めで作者の方のそのカップルへの愛がミシミシと伝わってきます。
そしてこれも私の苦手要素です。他の作品のキャラがちょこっとおまけ程度に出るのはいいのですが、3作品全てにがっつり出てます。おまけにもガッツリ出ます。物語的にどうしても絡みがあるのは分かるのですが、関係性を考慮しても出過ぎと感じました。
私は他作品のキャラは正直邪魔に感じてしまうタイプなので合いませんでした。

私は地雷に近い苦手要素があって合わなかったのですが、嫌いではない方にはおすすめです。
1番好きなキャラは河喜田でしたw

1

俺がどれだけ惚れてるか。まだわかってないの

まず目がいくのは、この表紙!
目が合わせられない…照

ようやく思いを素直に通じ合わせて、恋人同士となった田辺と大輔。
大輔のデレがかなり増量してます。

2人の気持ちは揺るぎないけれど。
大輔なんて、旅行にものすごくウキウキしてるのが伝わってきて可愛いんだけど。
反面、過去のことやこれからのことを考えると上手くいくのか、お互いゲイなわけではないからそのうち目が覚めるのではないか…
相手が大事なあまりの不安や嫉妬はありつつも、一泊で向かった温泉宿でのあまあま濃厚えっちはめためたエロかったです。
田辺の「無理はさせないから……安心して、抱かれて」という言葉通り、優しい優しい甘やかしがたまりません。
大輔もかなり積極的だし、だんだんと田辺に翻弄されて、最高に気持ちよさそうに極まってくるのがほんとエロいし、田辺の甘やかしの言葉責めにもどきどきするし、気持ちに素直にお互いを求め合って、好きがダダ漏れのとろとろで、とても良きです。

その後の、タイトルにもある「危険な横恋慕」してきた薬物係の天野。
変なのに目をつけられちゃってかわいそうな大輔。脅しをかけられて、自分の組対の刑事という立場と、投資詐欺をシノギとするヤクザの田辺、という関係性に、改めて危うさを覚えます。
下手すれば、お互い身を滅ぼしかねない。特に田辺に関しては命まで危ぶまれるほどに。
それでも何があってももう離れられない、自分の気持ちも相手の思いも軽く見たりしない、と、しっかりと自分たちの関係を大事にする大輔、すごく変わりましたね。逃げずに向き合っています。

結局は最悪の形で天野に捕まってしまったけど。
これもまた、思わぬ形でvs岩下となり。
やっぱり岩下がね、全然掴めない男なんですよねー。仁義なき嫁、読めってことかー。
新条についても同じく。
やばそうなドM刑事も出てきたし

レイプショー寸前で助かったものの、心には大きなダメージを負った大輔。田辺に嫌われたかも…ってビクビク弱ってるのがかわいそうで可愛くて、そしてそんな大輔をぐずぐずに甘やかして愛で癒す田辺がほんとに素敵でかっこよくて。
心からの優しい言葉に、優しい愛撫に、どんな大輔もまっすぐ受け止めてくれる強さ、覚悟が伝わってきました。
田辺のゆるぎない愛情が、どんどん大輔を変えていってます。大輔のピュアさ可愛さをどんどん引き出す田辺です。そしてそれはすべて田辺のもの。

新条と約束した、「お母さんに挨拶」はかなりハードル高いと思うけど、これで岩下から横槍を入れられることがなくなるのであればいいな…!

0

No Title

はぁーなんともふわふわ幸せな読後感。
内容はかなりキツかったですけどね、大輔にとって。
誰よりも男であることを信条とする大輔にふりかかった災難。
どん底を吐露し、ボロボロの大輔をまるごと受け止めるお風呂のシーン。
西島と田辺の会話は全部痺れました。
西島のおっさん、、、あんたにはついて行くよ!!
冷徹を絵に描いたような岩下、チンピラ狂犬風情の新条、どちらも一見ひどすぎる言動なんだけど最終的にはふたりを救うっていう…

今回も、高月先生の緻密な描写をあみ先生の筋肉質な絡みが彩り、ノックアウト。

0

Domぽい甘々溺愛攻&可愛がられているのが可愛い硬派受No1

1.2作目と読み、この巻の変態パーティーに拉致されるという粗筋が余り好みで無く、飛ばして4作目を読んだ(最高だった)のですが、こちらブックパス読み放題にて上がっていたので恐る恐る読みました。
麻酔注射打つシーンはウッとなりましたが、事態は間一髪だったので大丈夫でした。
しかも初めはほのぼの甘々温泉旅行!

途中遭遇した女子大生に牽制したりする大輔の、ぎこちなく拒否するようで逆に誘っている台詞がもう魔性的です…!
行為しなくても、と薄ら考えていた田辺に、見えるところに跡付けんなよと言って部屋に戻る大輔。爆発する田辺。

大輔は田辺のキスにはすぐ勃つし快楽に弱いものの、元来お堅い職業と社会意識持ちだから、田辺への気持ちを自覚するのが遅いし、数ヶ月しなくても平気だったノンケ。が、
“ 大輔の頭の中ではもう、田辺へ腕を伸ばして首にしがみついていたが、実際は身じろぎひとつしない。 ”
この文章には萌え痺れました…‼︎‼︎
今までの恋人や妻には男らしくあろうとし、甘えたり柔い部分を出さなかった大輔が、田辺と過ごす時にはとろけるものの、思うような甘い行動が取れない(田辺にはほぼ筒抜け)のが可愛くてたまらない…
激しくなる田辺に「ゆっくりがいい」と無理を言ったり、フェしてる時や田辺がイクのを見つめるのも凄く良いし、大輔のマイペースで無自覚な可愛さに振り回される田辺の興奮ぷりがなんだか分かる濃厚な文章でした。

田辺の甘々溺愛ぷりも貫徹していて、Dom/Subユニバースなら相当なDomでしょう。実況言葉責めしつつ、大輔が出来そうなコマンド「舐めて」とか「言って」とかを甘く繰り出し、「可愛い」「上手」「素敵だった」と散々褒める。大輔はサブスペース漬けですね。

今回は大輔の“男を知ってる”ケツを狙うモブ(同業天野)の固執変態っぷりやマジヤバ河喜田さんも読んでて楽しかったです。
1.2作目と誰の台詞か分かりづらかったり読み難いところがあったのですが3.4作目は殆ど気になりませんでした。

4

エピソードがもっと欲しい

シリーズ三冊目。
前半は恋人になった二人が温泉旅行に向かう甘々話、後半は大輔が危険な目に遭うちょっとした事件。

前作最後に大輔が口にした温泉旅行が無事に実現したようで、始まりから嬉しそうな田辺が見られて、こちらもとても嬉しかった。
相変わらず田辺が語る大輔はベタ甘評価。褒めちぎりまくって、どれだけ大輔が素晴らしいかを伝えてくる。微笑ましく温かい気持ちになるが、物足りないのも正直なところ。
というのも、大輔の仕事への情熱や全てを背負う性質をいくら田辺のモノローグで語られても、エピソードがないため実感がない。大輔自身の行動やセリフの中から感じ取り、田辺の気持ちに同調したいと思ってしまう。

恋人になり少し素直になったおかげか、今作では大輔のモノローグでも、田辺について今までとは違う語り口で語られる。陰で大輔を守り、一人でかわして乗り越えてきたらしい。が、そこもエピソードが無いのがもどかしい。もっと詳しく知りたい気持ちが満たされず、とても惜しい。別シリーズを読めってことなのかな。

後半は事件勃発。田辺の活躍を期待してわくわくしながら読んだが、静かな決着だった。岩下がラスボスのごとき存在感を見せつけ、西島の好感度が爆上がりしただけのような。

後日談の新条とのやりとりは、なんでそんな話に?という流れで、次はホームドラマになるっぽい匂わせ。刑事とヤクザのロミジュリ設定は活かされるんだろうか……。

やっぱり田辺が好きだなーと思った一冊。

1

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