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2006年刊。
あらすじに惹かれて電子書籍にて購入、幸いにも挿絵付きだった。
日露戦争時代を背景にしたロシア兵×日本人という事にはなっているが、攻めのミハイルは屋敷に幽閉されている身なので、ホントは軍人とは言い難いかな。
だけど、敵対した者同士となるとロミジュリ的な萌えが出てくる。
また、ロシアの地で一面の銀世界といった情景は静寂な雰囲気を想像できるし、ロマンチックな気分に浸れる。
この話は作中で撮影されている映画のあらすじに沿ってタイムワープと転生と夢が交差している。
当時敵対していたロシア人と日本人が閉ざされた雪の世界の中で結ばれたものの、ずっと一緒に居たいという想いが叶わなかった時代を経て、現代でまた廻り逢う…
と、昔読んだ少女漫画にあったベタな展開ながらもキュンときた。
…その一方で、このシチュエーションだと二人の仲が一気に親密になるのも無理はないよなと思いつつ、エッチシーンが何気に気になったのは内緒で…(^_^;)
惜しいのは過去から現在の流れが受け・貴一目線で進む為、彼自身が転生している身だという感覚を捉えにくいところだ。
再会したミハイルは曽祖父の代で移住したロシア系アメリカ人として登場し、はっきりと100年前のミハイルとは同一人物ではないと認識できるために戸惑いが出てしまう。
ただ、そうした引っ掛かりはあるものの充分面白かった。
これはタイムスリップか転生ものかどうなのかな?貴一とミハイルの100年前の出会いと現代での貴一とミハイルの子孫との出会い。
しかし子孫のミハイルはロシアに来てから何度も貴一と同じ夢を見て。
新人俳優の貴一はロシアのロケ先で遭難したらなんと1905年の3月だった。ミハイルに屋敷に迎えられてっきり映画関係者だと思いシナリオ通りに自己紹介したら信じられ出ていくと軍に捕まるしまた遭難すると滞在を勧められ。
そしてレイプされるもなんだかんだとお互いに惹かれあい仲睦まじく暮らすように。
しかしそんな時間も長くは続かず日本兵を匿ってると噂が広まり軍に押し掛けられ、逃げ切れず二人は銃殺されてしまう。
そこで貴一は目を覚ますとまた現代にいてロケ先のホテルにいてと。
脚本家のミハイルは先祖の日記を読んでこの脚本を半分フィクションを混ぜて書いたらしい。
しかも会ってみたらあのミハイルと瓜二つで。
そして祖先のミハイルの日記には貴一の写真が挟まれ貴一との日々が書かれており。
そしてあの屋敷で深夜に二人で会い夢の証拠を見つけ、愛し合う二人。
現代で再会?していきなりエッチが…。貴一はあの貴一だけどミハイルは腹違いの弟の孫?なのに。そこが引っ掛かりました。
いや、ミハイルの孫でもそれは嫌なんですが。
現代でも惹かれあうエピソードがあれば良かったな。ミハイルの方は貴一に一目惚れみたいだったけど。
現代の二人は一緒にいられるのかな?
ただ一緒にいたいだけなのに!と別れたのでずっと一緒にいられるといいな。