電子限定おまけ付き
この作品の素晴らしさは、受けのキャラクターで出来上がったと思います。一見普通という設定かもしれないけど、スパダリ風の攻めが憧れてしまう男らしさ!これです。
男性社員の少ない職場の同僚で仕事のライバル、家に住めなくなり突然同居するハメに、等あるある設定なのにストーリーは創意工夫に溢れていて、ありきたりに感じません。
特に気に入ったのが、脳内回想モノローグ扱いで描写される2人の暮らしぶり。うらやましくなっちゃいます。
攻めが潔癖で住まいの入り口に手指消毒アルコール設置してるのが今(コロナ禍)の生活に密着しており、コロナ禍前に描かれてるのも面白い。
ラブコメ作家さんの中では抜きん出て大好きなリオナ先生です。どの作品も、攻めにも受けにもカッコ悪いところがあって、完璧すぎないのが好きだなとこの作品で改めて気づきました。
「俺のことは座薬だと思え」って何も大丈夫じゃない笑
外国人男性の写真バーンだったり、朝礼の質問に狼狽えたり、表紙からもいかにもカッコいい攻め〜な矢部が、可愛いなと思える適度なカッコ悪さなのが良い。
すれ違いのドキドキ感もうまくいくと分かりつつ胸が苦しくなる絶妙な塩梅で、白けない程度のコメディ要素もバランスが最高!本当にリオナ先生と相性いいなぁ。
2人の新婚生活が見たい!
萌2〜神
几帳面で潔癖な攻め・矢部と、大らかで器の大きい受け・仙波。
正反対な二人が恋人から始める、逆算ラブストーリーです!
嫌われていると思っていた、同期の矢部から告白された仙波。
とりあえず受け入れることから始める仙波は、矢部の告白にあっさりOKし、二人は恋人になります。
〝カモ〜ン〟な仙波のキャラが良いんですよー
一方、ギャップが魅力の矢部!
仕事はできるのに恋は不器用。
Myルールがめっちゃ面倒くさい(笑)
そんな矢部が、大らかな仙波に翻弄されていく様子がなんとも可愛い。
「抱きしめてもいい?」というセリフにはキュンキュンしました♡
トントン拍子に進んでいく恋路から一転して、言葉足らずで気持ちが伝わらない焦ったさと、どんどんすれ違っていくもどかしさを感じさせる後半。
「おまえしんどいよ…」と、矢部に突き放される仙波が切なくて、胸がギューっとなりました。
想っていても伝わっていなければ、それは想っていないのと同じことなんですよね。
恋人同士だからこそ、言葉のコミュニケーションって大切なんだよなぁ。
後輩に背中を押されて仲直りする場面は、二人の本音が可愛過ぎてニヤニヤしました♡
くるくる変わる表情にも引きつけられます。
Hも楽しい雰囲気で、「俺のことは座薬だと思え」は、最高だった(笑)
脱ぎ散らかした服が気になって畳んじゃう矢部も、ノリノリで開発要求までしちゃう仙波も面白い^^
矢部のかっこいいセリフもたくさんありますので、そちらも注目です!
描き下ろしの『幸せプロポーズ計画』では、思わずジーンとしてしまいました。
一生を決めるには軽いノリだけど、ハッピーエンドの後味としては最高だったと思います。
この暑い日々にクソ熱いバカップル爆誕です。同期の矢部は、入社当時から仙波が好き!多分一目惚れから、ドンドン好きになってしまってて。好き過ぎて態度悪いとか小学生か⁈ 意識し過ぎて挙動不審になっちゃってるんだけど、そんな想いをそもそも伝えるつもりなんか無かったから。仙波はフツーに嫌われてると思っている。まぁ、BLあるあるで、ご都合主義的にそんな2人が同居を余儀無くされてしまう。そんなの無理‼︎ 心臓爆発する‼︎ 想いが上滑りしてしまって、告白してしまうハメになる矢部。
矢部の爆発する羞恥を尻目に、意外にもアッサリ受け入れてしまう仙波。矢部はそんな仙波の懐の深さにも惚れてるんだけど、実は仙波は、その辺は実にユルい。そんなに深く考えないで付き合えたりするのだ。そう、人生イージーモード。今付き合っている人がいないからいいよ、くらいな軽さでOKする。
矢部は最初、そんな風に受け入れてくれたことを嬉しく思ってた筈なのに。言葉をくれないから、なんて。だんだんワガママになって行くんですよね。一方で、当て馬でも何でも無い後輩・楠の登場で、仙波は初めての独占欲と嫉妬を知ることになる。まぁ、仙波の方の気持ちの変化はBLあるある。読み手側にしてみれば、実にフツーの反応なんですよ。なのに、なぜ。そんな面倒くさいオンナみたいな事になっているよ、矢部‼︎
潔癖入ってて、マイルールもガチガチな矢部が恋をする事で、成長する展開にもなってるんだけど、ホントこれが「攻め」なんてー。ウケちゃんにはあるある「ツンデレ」が攻めで暴発すると、こんな感じなんですかね。本人たちは真面目にやっているのに、可笑しくて。何だか笑わせていただきました。
矢部の帰宅時ルール。玄関入ったらまず手指の消毒、そして洗面所へ行ってうがい。は、コロナ禍の今、通常運転で皆んなのライフスタイルに組み込まれている事なので、とりわけ矢部の潔癖さ、異質さを表現しているわけでは無い、というのも可笑しみ。
描き下ろしは、とうとうプロポーズし合う2人。そして、本編がずっと仙波視点だったところが、ダイジェスト版で矢部視点に。色々あったけど、これからは一生ずっと2人で。
ラストのラストまで、ほのぼのあったかいストーリーでした。
おまけの初期設定では、リオナ先生的に仙波がモブっぽいというので、今のスタイルになったみたいだけど、私は何だか美人っぽい初期設定のが好きだなぁ。
2人のヘアスタイルへの並々ならぬこだわりも。
エッチはヤることヤッてる割には、修正する程の濃ゆさは無く。見えないアングル。
男同士が初めての割には奔放な仙波はエッチぃです。
こだわりが過ぎる男・矢部とおおらか過ぎる男・夏都、相反する性格同士の共同生活。
リオナ先生の描かれるキャラは性格の肉付きがしっかりしていて、すごく細かいところまで表現されているから人となりが掴みやすくて、イキイキしているから好きです。
矢部の長年の燻らせ続けた想いをあっけらかんと受け入れた夏都が矢部への好きな気持ち度20%、と言った時、正直低っ!と思ってしまったのですが、矢部の0%だと思ってたから、としおらしさを見せてからの100%宣言には私もファーーーッてなりました。
矢部の身体がさすがマイジム(笑)で鍛え上げているだけあってめっちゃ良くて、3話の扉絵なんてたまらんかったです。
あ、スーツを着ていてもわかるプリっとした夏都のおしりもイイ。
スーツ姿のふたりもかっこいいんですよ〜。
自分ルールでガチガチだった矢部が夏都の汗は大丈夫とか、仲直りエッチの時に除菌うがいその他〜、をすっ飛ばしてベッドになだれ込んじゃうのとか、愛だなあ…と思いました。
プロポーズの仕方も、ムード重視派の矢部と自然な流れ派の夏都とで正反対。でもどちらのプロポーズもすごく良かったです。
読んだ後の幸せな爽快感が心地よい一冊でした。