電子限定特典付
リアリティ高い描写。
現実味を帯びた悩みを抱えるΩの主人公
オメガの社会進出に関連する法整備と一人親家庭を支援する制度が整っている社会。
英二はもうすぐ30才。オメガの出産適齢期は20代前半。高齢化に伴い、発情してもフェロモンが薄くなる。
成績が良く仕事ができる英二は、気が付いたら出産適齢期を超える年齢に近づいていた
周りで同年齢の未出産のオメガは居ない、でも結婚よりも、今の仕事を生涯続けたい英二。
親戚からも「せめて子供を産みなさい」と煽られ、焦る英二は、婚活パーティーに参加。なれない場に行っても疲れるだけ。
そんな英二に、同僚の年下、綾部が妊活協力を申し出る。
・・ただ妊活協力をしただけじゃないのは、すぐ分かる粗筋だけど、
年上の英二がめんどくさいこだわりを持っていて、どんでん返しがあり、可愛い赤ん坊が生まれて、
そして英二だけが何も知らなかった・・。
ハピエンのラブコメ。
妊活だから子作りシーン多目。
コツコツ真面目に仕事に打ち込んできた結果、気づいたら微妙な年齢になってしまっていたオメガの主人公・英二。
子供だけでも産もうと妊活を決意しますが、それを知った頼れる部下・綾部から、何故か「協力する!」とグイグイこられてー・・・と言った年下攻めラブコメになります。
真宮先生、シリアス寄りの作品が多い印象ですが、実はこういうラブコメもめちゃくちゃ面白いんですよ。
個人的には、もっともっと書いていただきたい!
それにしても、「目指せ、妊娠!」だの「目指せ、中出し千回!」←(『純情淫魔と絶倫社長』です)だの、ラブコメになると毎回テーマがブッ飛んでるなぁ。
で、まずこちら、すごく世界観にリアリティーがありまして。
法律でオメガは保護され、更に差別は禁止されと、一見平等に思える社会。
しかし実際には、オメガの社会進出はまだまだ始まったばかりで、出世は後輩にさえどんどん抜かされる始末。
また、オメガの出産適齢期は20代前半。
結婚相手としてのオメガには、若さと奥ゆかしさが一番に求められ・・・と言った具合で。
そんな社会で、オメガとして初のアカデミー主席卒業、これまたオメガとして初めて「バースカウンセラー」として財閥系企業に採用された主人公・英二。
彼はですね、オメガの現状を柔軟に受け入れ、カウンセラーとしての視点から後輩育成に力を入れと仕事を頑張ってきた結果、いわゆる行き遅れのアラサーオメガになってしまった。
いや、なんとも要領が悪いと端から見てて気の毒に思える感じの主人公なんですけど、本人は現状に満足してて、わりとのほほんとしておられる。
そう、なかなか面白い、愛されタイプの主人公だと思うんですよね。
こちら見処となるのが、そんな主人公が妊活を決意した事から巻き起こる、攻めとの恋愛協奏曲でして。
英二ですが、病気の母親が孫の顔を見たいと密かに願っていた事を知ると、子供だけでも産もうと決意するんですよ。
で、それを知った優秀で頼りになるアルファの部下・綾部。
引くどころかノリノリで(種馬としての)協力を申し出、その上「善は急げです! 早速妊活してみましょう!」と、超速で英二をベッドまで連れ込む。
いやこれね、受け視点で書かれてるんですけど、明らかに綾部が英二に惚れてると、読者には筒抜けでして。
こう、綾部ですけど、飄々としててやたら元気でと、まさに年下ワンコなんですよね。
で、「恋愛してないと発情フェロモンが出にくい(発情しないと妊娠しづらいです)」だの「オメガの本能を目覚めさせないと!」だのもっともらしい事を言って、妊活中は本当の恋人のように振る舞う事と、エッチをしまくる事を了承させるー。
「そうなのか?」てな感じで簡単に丸め込まれちゃう英二、チョロすぎー!
もう、可愛すぎてニヤニヤが止まらないんだけど!
また、綾部のヤツめ!
策士よのう!と。
や、個人的にこういう、策士攻めにお人好しの受けが丸め込まれちゃうパターンが大好きなのです。
楽しい。
もう、楽しすぎる・・・!と。
これね、始まりは妊活なんですけど、明らかに攻めは受けに惚れてるし、受けは受けで(エロでも普段でも)愛されまくるうちにドキマギと攻めを意識しちゃってと、甘いわ可愛いわで最高なのです。
萌えまくりなのです!
あとこちら、そんな感じでひたすら甘くて可愛いだけかと言いますと、ちゃんと心を打たれる感動的なお話でもありまして。
えーと、綾部ですけど、実は隠しているとある事があるんですよね。
それに絡んで、二人は離ればなれになり・・・と言った所でしょうか。
これ、ちょっと切ないんですけど、オチが痛快。
いやもう、綾部の愛ですが、本当に深いんですよね。
そして、飄々としてるかと思いきや、ヤツは存外可愛い。
指輪のエピソード、「ああああ」って転がっちゃうんだけど。
まだそんな時に、走って買いに行ってたのね・・・。
ちなみにこちら、お仕事部分もなかなか面白かったです。
英二ですが、こう見えて仕事が出来るし頭の回転も早いんですよ。
いや、危険にホイホイ飛び込んで行ったり、簡単に騙されたりする受け、苦手なんですよね。
申し訳ないけど、それでスレ違ってたりするとイライラする。
英二ですが、冷静です。
疑わしい状況でも、落ち着いてしっかり判断出来る彼にシビれたわ。
大人の男は、こうじゃなきゃ。
最後になっちゃいましたが、テーマがテーマなのでエロ多め。
このエロですが、端から見てると完全にもうバカップルなんですよね。
「充の硬いの、早く欲しい・・・!」だの
「ああ、可愛いっ、英二が可愛すぎて・・・!」だの二人でやってて、思わず笑っちゃいましたよ。
いいカップルだ。
※テーマが妊活です。
苦手な方は最初から避けられた方が無難だと思います。
ご注意下さい。
今回は半年前に海外支社から異動してきた若手社員と
バースカウンセラーでもある主任のお話です。
妊活を望む受様に協力してくれた攻様が受様の番となるまで。
この世界には男女の性を超えた新しい3つの性があります。
それはバース性と呼ばれ、人口の約1割をアルファ、
8割強をベータ、残る1割弱がオメガで構成されています。
知能と体力、体格が抜きんでた最良人種であるアルファ、
平均的な能力を持ち理想的市民であるベータに対して、
オメガは妊娠出産能力にたけ、
専門的な分野で飛びぬけた才能を発揮する者もいるものの、
強烈な発情を発する発情期がある性で
社会的にやや不利な扱いをされがちです。
日本でもあらゆる組織の頂点にはエリートアルファが君臨し、
政財界においても一族郎党アルファという家系が
一大財閥を作り上げ、巨万の富を生み出します。
そんな財閥の1つ、
鷹城グループの中心企業である鷹城ハイテクノロジーの
本社人事部労務安全管理課に数年前に設立された
労務調査室が受様の勤務先です。
受様はオメガとして初めて国立アカデミーを首席で卒業、
オメガとして初めて医療福祉系専門職である
バースカウンセラーとしてこの会社に採用されたのです。
受様はコツコツと真面目に働いてそれなりに責任のある
仕事を任されますが、出世競争の面ではアルファやベータの
同期や後輩にドンドン抜かれていました。
オメガである受様はある程度は仕方がないと受け止め、
カウンセラーとして視点から後輩指導に力を入れてきました。
仕事に打ち込んできた結果、
受様はいわゆる行き遅れのアラサーオメガとなってしまい、
婚活パーテイに参加しても成果はあまりよくありません。
受様は若く見えるとはいわれるものの特に童顔という訳でなく、
多くのアルファが望むオメガの奥ゆかしさや可愛げも
今の仕事を続ける限りは難しく、婚活には向いていないのかと
思わされた受様は気疲れだけが残ってしまいます。
そんな受様に労務安全管理課の若手社員が気づかわし気に
声を掛けてきます。彼が今回の攻様です♪
攻様は受様より4つ下で半年前に海外支社から異動してきた
アルファです。オメガへの偏見もない明るく朗らかな男ですが、
気さくなわりに人間関係に少しだけドライな所がありました。
労務調査室はその業務上、
本部から直接働きかけに行く権限をもつ事から、
幹部候補のアルファ社員は1度はこの課に異動になっています。
攻様はそんな幹部候補と目されますが、
受様とはとても打ち解けているし、受様が結婚や妊娠よりも
仕事を続けたいと思っていることもすんなりと受け止めてくれる
視野の広さも持ち合わせていました。
攻様は朝から盛大なため息をつく受様を見て、
婚活に行ったのだろうと当たりをつけてきますが、
げっそりするほどなら行かなければいいのでは?
とも返してきます。
受様も心配心から声を掛ける伯母のすすめを無下にできずに
婚活を始めた為、本音は攻様に同意したいのです。
そんな折り受様の母が倒れ、
受様は母が内心では孫の顔が見たいと思っていると知ります。
受様は積極的に子供が欲しいと思った事はありませんでしたが、
独身主義者だと言われていた攻様の結婚観が受様にとって
とても理想的である事を知ります。
いい関係が作れるなら結婚という形にこだわらない、
対等な関係を望み、子供だけでも産んでおきたいという考えも
合理的で選択肢として有りとまでいう攻様に、
それとなく妊活への協力を頼まれたらどうする? と問いかけると
条件付きならオーケーするかもしれないと言われるのですよ。
果たして攻様の出した条件とは!?
そして受様の妊活は成功するのでしょうか!?
母の為にと子作り妊活を始めようとした受様と
それに協力する年下同僚の社内恋愛オメガバースとなります♪
基本は受様の妊活を目的としたラブコメディですが、
受様が労務安全管理課の主任、バースカウンセラーとして
工場のオメガパワハラ問題を調査したり、
研究所のオメガ退職問題から隠されていた情報漏洩工作に
行き着いたりと、お仕事面もしっかり描かれています。
攻様が出した妊活協力の条件は「妊活中はお互いを恋人だと
思って過ごし、心から愛し合う恋人同士みたいなセックスを
すること」でした。
攻様は受様が年に1度発情期があるかないかの受様では
子作り以前、「ときめきと潤いが無さすぎる」とまで
言いきるのですよ(笑)
そうして恋人のように抱かれる事で
受様は攻様に惹かれている自分に気付くのですが、
同時に攻様が鷹城グループの御曹司だという事を知ってしまい
2人の未来に暗雲が立ち込めます。
受様視点ですが、
読者には攻様の受様への好意がベッド以外でも見え隠れなので、
受様の妊活の成果も2人の恋の行く末も鉄板路線と言えなくも
ないですが、攻様の背景は読者にも見えないので、
2人が番になるまでハラハラしたり、ドキドキしたり、
とても楽しく読ませて頂きました♪
妊活がテーマかつ攻様が恋人同士のセックス希望なので
絡みシーンはかなり濃密です♡
経験豊富な策士系×お初な天然系なのもMYツボな組合わせで、
たいへん美味しかったです (^-^)v
思ってたのと違った!
普通なら悪い方になんですが、こちらの作品は良い方に違ってました。
妊活という位だから攻めの綾部と受けの英二のセックスシーンは多いです。
でもそれより2人が所属している労務調査室の仕事内容がとても面白くて、お仕事BL的な側面もありました。これがもう少し多く読みたかったです。
オメガだけどとても優秀な英二ですが、恋愛に無縁だったので全て綾部が初めてでした。
興味深かったのが29歳で年齢的にヒートが年1だった事です。だから綾部がヒートが来るように優しく触れて慣らして行く過程がとても良かったです。キスが多いのもイヤらしくて最高でした。
ただ途中で優秀な英二らしからぬ抜けたところがあって、トラブルへの持って行き方がわざとらしいかなと思う面があったのだけが残念でした。
読者には綾部の執着具合などから英二への気持ちは何となく察せられました。
綾部の正体や子供の妊娠が分かった時の英二の取った行動などはあまりにも想像通りでしたが、最後の綾部の活躍はワクワクしたしシリーズ化して欲しいとも思ってしまいました。
綾部の異母兄も気になったのでスピンオフでぜひ読みたいです。
妊活です。
しょっぱなからあまーく励んでいる2人です(///∇///)
受け様は、バースカウンセラーとして日々頑張っている英二。
優秀で主任の肩書きもつき、恋愛より仕事に勤しむ日々を過ごしていて、気付けば行き遅れのアラサーオメガ。
攻め様は、英二の後輩になる年下アルファの充。
スパダリ系なんだけど、年下のせいか、なかなか可愛げがありました。
英二の母が、実は孫を望んでいたと知って、母を安心させるために子供だけでも、と妊活を考えて充に持ち掛ける英二。
素敵な提案です、と即OKの充。
更には恋愛から遠退いて、フェロモンが干上がってるから、恋人同士みたいなセックスをすることを条件に持ちかける。
ときめきと潤いが足りない、とかけっこう直球な充に、乾いた笑いがもれました。
いや、私は日々BLでときめきも潤いも癒しもチャージしてますから( ☆∀☆)
という訳で妊活スタートの2人ですけど、心から愛し合ってる恋人のようにって言うだけあって、めっちゃ、充が甘い。
ベッドではとことん溺愛でした。
出張先で、危ない目にあいかける英二ですけど、でも、大丈夫。
受け様の危機には攻め様が颯爽と現れてくれました。
うん、ちゃんと充に連絡はしとくっていう危機管理能力はあった英二だったね。
この危機のおかげで、自分の充への恋心に気付く英二。
告白しようと思ってたのに、実は充が自分の会社が入ってるグループ財閥の関係者だと知って尻込みしちゃう。
攻め様のバックグラウンドを知って身を引こうとする受け様。
こういう流れ、大好きなんです( ☆∀☆)
もちろん、できる攻め様の充はしっかり密かにフォロー。
消息を絶った事も、自分がそうさせたって理解を示していて、包容力のあるいい男だなぁ(*^-^*)
プロポーズの指輪を買いに走ったタイミングを聞いてふふふっでした。
もう最初からこのチャンス逃す気なかったんだね。
番になる気合い入りまくって走る充の姿を想像してにまにまでした。