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漫画化、ドラマ化、映画化され一大ブームを起こしましたがそれの原作。フィギュアスケートでも映画の曲が使われました。もう30年近くも前に書かれた作品なのですね。
私は割と最近ドラマで見て「なんて匂わせ…っつかブロマンス!」と思って原作が激しく読みたくなり購入したのですが、原作の方が破壊力ハンパない。私には晴明と博雅がずーっとイチャイチャしてるようにしか見えませんでした。2人は親友ですけどね。とても仲良しで性格は全然違うのに相性抜群な。
安倍晴明は陰陽師で式神を使って家事をさせたり、妖しを封じたりかなり人間離れした技を使える人です。容姿端麗で色白で赤い唇、瞳の色は茶色…要するにイケメンらしいです。源博雅は朝廷に仕える武士でいかつい体だけど心優しく真面目で正直な男です。でも笛や琵琶も嗜むので雅なお坊ちゃんです。
普通は晴明みたいな人はちょっと不気味に思われそうだけど、博雅は酒の肴のきのこや干し魚などを持って晴明の館をマメに訪ね、2人で楽しく酒をかわしながら妖しや死霊の話をして「ではこれから退治にゆこう」という事になって2人で牛車に乗って夜の都へ繰り出すのです。
お話のトーンは不気味なホラーで、結構死人が出たりグロいシーンもたくさんあります。人間が鬼になる話も多いので今流行りのキメツの刃の世界みたいな所も魅力的です。でも晴明と博雅の会話のシーンはいつもほのぼのとして楽しくて癒されるのです。あんなに怖い目に毎回遭うのに気にせず何度も連れだって人ではない物達と戦いに行く2人はとても勇気があると思います。
永遠の冒険者で心は少年の平安時代に生きた30代後半の男2人です。2人共妻子はいない様子。シリーズ後半にはそういう人も出てくるのかな?嫌だわ。ともあれこの第1巻では個性の違うお互いを認め合って想い合って、恋愛ではなくてもお互い大好きなんだろうなってのがひしひしと伝わってくるベストパートナーです。
2人のまるで友情以上、(精神的)恋人未満みたいな関係にもだもだしたい人はぜひ。シリーズで17冊あるみたいなので私も全部読みたいです。