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表題作言葉なんていらない

風見圭祐
面倒見の良い大学生
佐原志束
天然でぽやんとした樹木医を目指す大学生

同時収録作品言葉にならない

風見圭祐
佐原志束

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

大学生の風見圭祐は、美人で頭はいいが、少し変わり者の同級生の佐原志束と友人として付き合っていた。
風見としては、不思議な行動を繰り返す志束に関わりたくはなかったが、一人でいるとろくに食事もしない志束をほうっておけず、行動を共にすることになったのだ。
しかし、樹木医を目指す志束の柔らかな雰囲気や時折見せるかわいらしさに友情とは違う感情が芽生えてしまう。
ある時、風見は志束に告白をするが、事態は思いもかけない方向に…。

作品情報

作品名
言葉なんていらない
著者
きたざわ尋子 
イラスト
笹生コーイチ 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
リンクスロマンス
シリーズ
言葉なんていらない
発売日
ISBN
9784344808959
3.1

(12)

(2)

萌々

(1)

(7)

中立

(1)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
3
得点
36
評価数
12
平均
3.1 / 5
神率
16.7%

レビュー投稿数3

言葉なんていらないレビュー。

教室にあった資料用の雑誌の中でたまたま目に止まった作品。基本的にBL小説はあまり読まない方なのだけど、笹生コーイチさんの絵柄が好みだったんです。だからパラパラ~と読んでみたら、受が凄く可愛かった。可愛いというか、儚くて綺麗。双子の兄にコンプレックス抱いてるけどアイツは俺と違って凄いって尊敬の感じで変に捻くれてなくて素直に可愛い子です。

美人で頭はいいが、少し変わり者の佐原志束。植物の声が聞こえるとか、植物が見てるからってココでしないでって恥じらうピュアな子。表情をあまり表に出さないトコも萌えます。
攻の風見圭祐は、樹木医を目指す志束のピュアな心と、自分の事にあまり拘らない不摂生な面を見て面倒を見る事を決める。食事に誘ったりとか、ちゃんと食べているか心配しまくり。親しくなって、友情とは違う感情が芽生えてしまうのです。

面倒見がいい攻と、ちょっとぽやんとしている繊細な受の話です。

キャラが良い。とにかくキャラが良い。
ストーリーは受が襲われかけたりクスリを売っていると嫌疑をかけられたり事件モノ?っぽく絡んでいますけどメインはマメで男気のある攻が、天然な受を守って惚れて大事にして…という話です。タイトルの意味は口数少ない受の事だと思う。想い合うのに言葉なんていらない。最後まで読んでタイトルの意味にキュンキュンしました。

続編の「息もできないくらい」という作品で双子の片割れ(兄)の方の話もありますが、私的にはコッチの同級生CPの方がキュンとしました。
双子コンプレックスがお互いに強いけど信頼し合っている兄と弟。兄はシッカリ者でツンデレ、弟は天然でぼんやりしている。タイプの違う、可愛い子!

きたざわさんの話は王道らしくハッピーエンドモノが多いのかな?こういうのってあんまり印象に残らないのだけど、双子の可愛さでレビュー書きました。
挿絵目当てで買って読んだ小説は殆ど古本屋に回しちゃうんだけど、この本は手元に置いてたまに読み返しては双子可愛いよーって悶えています。
天然っ子ってイラっとするキャラが多いのだけど、コレは素直に可愛いと思える天然で自己主張のしない大人しい子でした。可愛い、とにかく可愛い。ツボりました。

1

設定は良かったの

法学部1年の風見(攻め)は目の前で栄養失調で倒れた農学部1年の志束(受け)を医務室に連れていきます。同居している双子の兄がいないので食べるのが面倒と言い放つ志束を放っておけなくて、風見はランチと夕食を一緒にとるようになります。

風見は1年生ですが、父親と仲違いしたため学費を稼ぐために2年遅れで入学しています。新入生代表で挨拶するくらい優秀で検事になることを目標にしています。

志束は緑の手を持っており、植物(主に樹木)の声を感じることができます。将来は樹木医になることを目標にしています。植物以外には心を開かないので遠巻きにされており、誰とでも仲良くなれ自分の面倒を見てくれる双子の兄の巧未に強い劣等感や憧憬を持っています。

風見視点と志束視点両方ありますが、2/3は風見視点です。そのためもあって志束の考えていることはわかりにくいです。志束は勉強はできるようですが、植物に関して以外ではあまり関心を持たないため、いつもボーっとしているように見えます。特に低血圧なため寝起きが悪く、起き抜け2時間は記憶がない傾向にあります。そのため、違法ドラッグの事件に巻きこまれることになります。

別に攻め視点が嫌なわけではないのです。攻め視点の場合は天然の受けに振り回される話だと楽しく読めます。が、今回のような天然なんだけど行動がぼーっとした受けの場合、反応が薄くて、あまり楽しめませんでした。面倒をついつい見てしまう風見はいいんですが、志束の温度が低くて、他の人に全然関心ないし、風見のことは好きなんだろうとは思うけど、どの位好きなのかと思ってしまう。
それに、自分では何もできないと自覚していて、それをどうにかしたいと思っているのはいいのですが、迷惑かけたくないからって、勝手に行動して結局それ以上の迷惑をかけるのもイラっとするんです。

あと、本気じゃなくてからかっているだけだと思うのですが、大人のずるさを使ってのらりくらりと二人に絡んでくる医師の辻井もイライラしました。実際ドラッグ事件では手助けというか共闘していたので悪い人ではないのですが、ちょっとしつこい。せっかく二人で旅行に来ていたのに、軽井沢までわざわざ湧いて出なくても。事件が解決した時点で消えてくれていたら、志束にちょっと絡んだだけなんだな位で済んだのに、しつこいからどっか行けと思ってしまった。

植物と会話できるという設定はよかったんだけど、ちょっと受けがぼーっとしすぎだったな。植物以外には興味ないというのはいいんです。でも、風見にだけは特別っていう感じをもっと出してほしかった。風見もそれを感じられないから辻井が絡んで来た時に強く出られなくてイライラしたみたいだし。
設定も話も良かったので、ちょっと残念な感じでした。

1

緑の手。

植物の気持ちがわかる(?)というちょっと変わった能力を持つキャラクターが出て来ますが、まあ雰囲気程度で『ファンタジー・特殊能力もの』というほどじゃないかな。

志束(受)は『特殊能力者』っていうより、確かに不思議な力はあっても天然でほわっとしてる可愛いキャラクターって感じです。

でも、単にふわふわ浮世離れしてるのではなくて、双子の兄にコンプレックスを持ってたり。でもその中身というか方向がまったく陰湿じゃないんですね。そのあたりがまさに天然なのか。アクがない分物足りないキャラクターかもしれませんが、嫌味のない可愛いいい子で私は好き。

そして、風見(攻)のキャラクターがよかったんです。
きたざわさんにしては意外なくらい、年齢よりも大人で落ち着いたキャラクター。きたざわさん作品には逆(大人げない攻)は山ほどいるんですが、私はそれがすごく苦手なんですよね。

志束の『能力』にも関係して事件も起きますが(能力を巡る事件という意味ではない)、周りが騒がしくなってもメインの2人のラブは揺らがないので、そういう意味でもとても安心して読めました。

ただ、メインがまともな分なのか、脇キャラクターがまた鬱陶しい。事件も、このストーリーにはちょっとしっくりこない感じはしました。

それでも、トータルでは面白かったし好きなんです。

志束の双子の兄・がメインのスピンオフが『息もできないくらい』です。

0

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