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「……僕には、将来を誓い合った人がいます」
前巻でラストと思ってたので、まさかのもう1冊でした。
読めるのは嬉しいのですが、表紙イラストがなんだか暗い雰囲気だし、清和が血塗れの木刀を持っているし、それで出版社の煽りが「真の完結」ということなので不安な気持ちでしたが、中身はそれほど悲惨な展開ではなかったです。
奈良先生のイラストはいつものように美しいですが、何故あの表紙イラストなのかよく分かりませんでした。
このシリーズは続けようと思えばいつまでも続けられそうな作品ですが、今回は今までのいくつかの伏線に決着をつけるべく書かれたような感じでした。
氷川と氷川家の問題、リキの異母兄晴信の問題、リキと正道の恋人宣言(投げやりな気もしなくもないw)、長江組の残党に拉致されたサメ、諜報部隊を離れたシャチ…
気になるこれらのエピソードが書かれています。
最後らしく色んな人達の名前が出てきて、久しぶりの信司や夏目、氷川の義父に、氷川に想いを寄せる義弟の正人。
氷川の義弟の正人が氷川に恋心を抱いているのは先にTwitterSSで書かれてましたが、予想通り本編に絡んできて面白かったですw
もっと巻数が続けば正人絡みのドタバタが読めたかもなぁ…なんて思いました。
正人はとっても良い子に育ってるので、報われない恋は諦めて他にいい人を見つけて欲しいです。
それにしても、サメが爪を剥がされたり拷問を受けても、相変わらずフラダンス踊りながらオネェ言葉で登場するのは凄いです…
全てはシャチのため…つまり、優秀な人材確保のため…?拷問されても簡単には口を割らない訓練を受けてはいるのでしょうけど、大丈夫なの…?(/ _ ; )
真鍋組にとって一番の敵、長江組の若頭補佐との戦いが書かれないままでしたが、ターゲットとして認識されていたので、きっとシャチが始末してくれるのでしょう…
そして、怒涛の「チ○コ」連発w なんなのこの展開はw
すっかり終わったと思ってた、佑とサメの賭けの罰ゲームが行われ、清和のチ○コ危うし!?と思いましたが、そこはやっぱり氷川が黙っていませんw
ジュリアスのホスト達のシャンペンコールも脱力でしたが、今回やたらと「チ○コ」発言が多くて、35回くらいは出てきますw
氷川と信司と夏目のプロジェクト「お母さんの台所」(ファ○マみたいw)の試作品が振舞われたり、楽しい雰囲気でフィナーレを迎えられたのは良かったです。
紙より先に電子で読みましたが、電子特典のSSはボリュームがあって、全然本編と関係ない別の話になってましたw
しかも、SSなのに新キャラ!?単なるモブにしてはフルネームでゲイ設定なので、他作品のキャラなのかもしれませんが…
一般的に特典SSというのは本編に絡む番外編とか裏話的なものだと思ってたのですが…常識が当てはまらないw
本文で書かれたサメを表現する言葉「すべての常識外で生きているような」がこの作品にも当てはまるような気がします。
BLの常識外で書かれたような本作なので(褒めてます!)、こういうのも有りなのかもしれません。
それとも、これは次回作の前振りで、フルネームで出てくるキャラは新作の主人公なのかも?と、ちょっと思いました。
長いシリーズですが、私は読み始めて日が浅いので、終わってしまうのは寂しいです。
とにかくこのシリーズのキャラ達が大好きなので、ラブシーンが無くてもたまにイチャイチャしてくれれば満足でした。
設定上、どうしても組同士の抗争が多かったですが、たまに書かれる日常や、おバカなエピソードが癒されました。バナナと記憶喪失や、氷川女装に石化する清和とかw
およそBLらしからぬ展開とキャラ達が魅力的でした。
シリーズ中、浮き沈みはもちろんありましたが、読み始めたら止まらず一気に読んでしまいました。
多少、読む人を選ぶ作品かもしれませんが、私は嵌りました。
氷川と愉快な仲間たちが大好きです。