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表題作カリスマ 1

作品情報

作品名
カリスマ 1
著者
石原理 
媒体
漫画(コミック)
出版社
宙出版
レーベル
宙コミック文庫
シリーズ
カリスマ
発売日
ISBN
9784776793557
4

(1)

(0)

萌々

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中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
1
得点
4
評価数
1
平均
4 / 5
神率
0%

レビュー投稿数1

混沌で暴力的だけど目が離せない

1巻を単行本で購入しましたが、古いレーベルで続きが手に入らなかったので文庫版を再購入。
単行本だと全4巻、文庫だと全2巻です。最初から文庫版買っとけばよかったんだけど・・・。旧版、新装版、文庫版と3回発刊されているみたいです。
なので、旧版以外は表紙と中身の絵柄にギャップがかなりありまして、中の絵はかなり古い印象です。
キャラクターも多くて絵柄もまだ定まっていないような感じなので、登場人物の見分けがつきにくいのがちょっと難点。

最初はこれはBL?て思うのですが、じわじわくる感じです。
最初は兄弟ものかな?と思うのですが、この兄弟非常に仲がいいけどカップリングというわけではなく、もっと深いところでつながっている感じです。

舞台はNY。虐待癖のある父親に育てられたアーチャーの所に、母親違いの兄マーフィがやってきます。
歳は上だけど精神年齢は幼稚園児くらいの彼を、アーチャーは父親やスラム街のジャンキーから守りながらも、同時にどこか別の場所に居場所を求めています。

父親のことを憎むことも許すこともできないアーチャーは、職場や家庭でないどこかに自分の存在意義を求め、ストリートギャングであるディーノに憧れ、ギャングの抗争に巻き込まれていく、というお話。

わりと、というかかなり過激で暴力的な箇所もあり、主人公が簡単に人を傷つけたり犯罪に手を染めたりしている所に若干苦手意識がないでもないのですが・・・それでもお話は面白いです。
うーん、ハリウッドのアクション映画なんかは大丈夫なのなのに、漫画で読む暴力シーンはやっぱり苦手ですね^^;
でもこれはギャングの抗争という意味でお互い様だと割りきって読むべきなのかな。
その中でも唯一、兄・マーフィへの家族愛が救いになってるかな、と思います。

でもこれは暴力的だからという理由で普段は絶対避けるのにどうしても途中でやめられない作品としてのよさがありました。

麻薬のルートを巡り色んな組織が動きだし、アーチャーは日本人警察官コーキと行動を共にするうちに、自分が帰りたい場所、本当に求めているものが何なのかを考え始めます。

この二人の関係がものすごく素敵。コーキは綺麗事をいう正義感タイプで、アーチャーとは全く真逆なのですが、だからこそ惹かれていく関係だと思う。でもこの巻ではきっとまだ恋愛の愛にはなってない段階なのかな、と。

母親の愛を知らないアーチャーにとって、コーキの慈しみの心は恋人より母親に近い気もしました。

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