なにを今さら……無駄な抵抗してんなよ。

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表題作ゲット・ア・フォーチュン

磯上
トレジャーハンター
芳郎
経理系リーマン

あらすじ

繊細な美貌を持ちながら、やけに現実的な芳郎は、勤務先の三社合併後も平凡な日々を送っていた。一方、恋人で元同僚の磯上は早々に自分の道を定め、持前の強運と実力でトレジャーハンターとして華々しい成功を収める。時代の寵児として騒がれる彼に、情熱的に愛を囁かれ、熱い楔に蕩かされる芳郎だったが、男としてのプライドが邪魔をして自分の気持ちに素直になれない。前に突き進む恋人の姿に、やがて自分の居場所さえ見失いそうになって―。

作品情報

作品名
ゲット・ア・フォーチュン
著者
水無月さらら 
イラスト
須賀邦彦 
媒体
小説
出版社
ワンツーマガジン社
レーベル
アルルノベルス
発売日
ISBN
9784862960207
1

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萌々

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中立

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趣味じゃない

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レビュー数
1
得点
0
評価数
1
平均
1 / 5
神率
0%

レビュー投稿数1

トレジャーというか、トンチキというか

萌え属性に上手くはまるのなくて、選ぶのに苦労しました…。
磯上は、祖父の残してくれた山に埋蔵金があると信じて、あっさり会社を辞め、その山から温泉を掘り当てて、その後色々な所で埋蔵金や温泉や秘宝を掘り当てていく、ものすごいトレジャーハンターになります。
磯上がリーマン時代に付き合い始めた芳郎は、そんな恋人の活躍にも素直に喜べません。
ラッキーが服を着て歩いているような磯上の、次々と起こす成功は、自分に自信のない芳郎にとっては、コンプレックスや僻みに代わるのです。
そして、二人が会える時間は極端に減っています。
そんな折、新人研修を任されます。その新人・山城は、財閥のお坊ちゃんで、容姿端麗・高学歴・高身長で、女の子にモテモテ。でも仕事は不真面目です。
最初から芳郎にコナかけてくる不届き者ですが、ある時、ふとしたきっかけで仕事の面白さを知ってからは、彼の尻拭いをしてた、芳郎をも追い越すほどの実力を発揮し始めます。
そこでまたしても、芳郎は自信をなくすんですね。

作中、ず~~っと芳郎は後ろ向きです。回りを凄い人に囲まれ、自分は見た目だけの全然だめな人間だという思いが拭えない。
だから、恋人である磯上にも素直じゃないし、八つ当たりするし、黙っていなくなるし、なんか色々やっちゃってます。
属性としてツンデレを選びましたけど、どっちかというと更年期のヒステリーに近い感覚でしたね。
一方、磯上はそんな芳郎の性格も理解してて、好きだ好きだと言いまくります。
置いて行かれても全然怒ってなくて、おまえだけが唯一の運命の人だ!とか言って追っかけちゃってめげません。
そんな二人にも、最後に暴言はいちゃう山城にも、どうもこう魅力を感じられなかったんですよね。
血肉を感じられなかったというか。感覚なんでしょうけど。
磯上はご多聞に漏れず床上手らしいのですが、そうは感じられなかったし。更に芳郎のセックスに対する態度が、性欲処理的でイラっとしちゃいました。

なんだか、どうにも全体がうそ臭くて、乗り切れないんですよね・・・。
とりあえずみんなが恐ろしいほど美形という描写が、テンプレなのに、今作に限ってはどうも素直に受け入れられなかったし。
あと、文章とかセリフの端々に、どことなく古臭い感じを受けたのも、ふと気になったり。
自分はこういうささくれみたいなものでテンポを崩されると、どうにも乗れない人間なんだなとこんな所で確認しちゃいました・・・。
あと、やっぱりトレジャーハントというあまりに夢臭い職業が、どうしてもしっくり来なかったんですよね、イキナリな感じがして。
そんなわけで、色々問題も解決して、ハッピーエンドなハズなのに、この読後感のもやっとは何なんだろう。微妙です。

2

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