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なにを今さら……無駄な抵抗してんなよ。
萌え属性に上手くはまるのなくて、選ぶのに苦労しました…。
磯上は、祖父の残してくれた山に埋蔵金があると信じて、あっさり会社を辞め、その山から温泉を掘り当てて、その後色々な所で埋蔵金や温泉や秘宝を掘り当てていく、ものすごいトレジャーハンターになります。
磯上がリーマン時代に付き合い始めた芳郎は、そんな恋人の活躍にも素直に喜べません。
ラッキーが服を着て歩いているような磯上の、次々と起こす成功は、自分に自信のない芳郎にとっては、コンプレックスや僻みに代わるのです。
そして、二人が会える時間は極端に減っています。
そんな折、新人研修を任されます。その新人・山城は、財閥のお坊ちゃんで、容姿端麗・高学歴・高身長で、女の子にモテモテ。でも仕事は不真面目です。
最初から芳郎にコナかけてくる不届き者ですが、ある時、ふとしたきっかけで仕事の面白さを知ってからは、彼の尻拭いをしてた、芳郎をも追い越すほどの実力を発揮し始めます。
そこでまたしても、芳郎は自信をなくすんですね。
作中、ず~~っと芳郎は後ろ向きです。回りを凄い人に囲まれ、自分は見た目だけの全然だめな人間だという思いが拭えない。
だから、恋人である磯上にも素直じゃないし、八つ当たりするし、黙っていなくなるし、なんか色々やっちゃってます。
属性としてツンデレを選びましたけど、どっちかというと更年期のヒステリーに近い感覚でしたね。
一方、磯上はそんな芳郎の性格も理解してて、好きだ好きだと言いまくります。
置いて行かれても全然怒ってなくて、おまえだけが唯一の運命の人だ!とか言って追っかけちゃってめげません。
そんな二人にも、最後に暴言はいちゃう山城にも、どうもこう魅力を感じられなかったんですよね。
血肉を感じられなかったというか。感覚なんでしょうけど。
磯上はご多聞に漏れず床上手らしいのですが、そうは感じられなかったし。更に芳郎のセックスに対する態度が、性欲処理的でイラっとしちゃいました。
なんだか、どうにも全体がうそ臭くて、乗り切れないんですよね・・・。
とりあえずみんなが恐ろしいほど美形という描写が、テンプレなのに、今作に限ってはどうも素直に受け入れられなかったし。
あと、文章とかセリフの端々に、どことなく古臭い感じを受けたのも、ふと気になったり。
自分はこういうささくれみたいなものでテンポを崩されると、どうにも乗れない人間なんだなとこんな所で確認しちゃいました・・・。
あと、やっぱりトレジャーハントというあまりに夢臭い職業が、どうしてもしっくり来なかったんですよね、イキナリな感じがして。
そんなわけで、色々問題も解決して、ハッピーエンドなハズなのに、この読後感のもやっとは何なんだろう。微妙です。