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陰陽師として帝に気に入られた行親は宮中の人々からは嫉妬され揶揄され、原因である父からも疎まれていて気の毒。好感を持った星見の宮からもきつい態度をとられいて、どうにもならない閉塞感が辛かった。
狐のあやかしとして星見の宮に認められ愛されたのは嬉しかったけど、星見の宮の鈍感さや行親としての立場の危うさにハラハラ。あやかしとの対決はホラーでした、怖かった。星見の宮を心配して体を張って助けた行親に拍手。想いも繋がって安堵でした。帝や周りの対応には終始イライラしたけど、見守ってた和泉が素敵でした。
長髪の美人受けが好きなので、思わず表紙買いした本でしたが、短時間で読めた割に楽しい内容でした。イラストが良いです!
妖狐と人間のハーフで陰陽師として宮中に使える行親(受け)と、帝の弟でありながら、星を観察する事にしか興味がない変わり者と言われている二の宮(攻め)のお話。
行親は妖の力がある為、たまたま見かけた二の宮がとても力強いオーラをまとっている事を感じていました。
しかし、父親の陰陽師の立場を守る為に二の宮の新しい暦を採用すると言う意見に反対しなければならず、そんな自分が嫌だと感じています。
そんな中でたまたま耳と尾を出した姿を二の宮に見られてしまい、しかも二の宮はそれが対立する行親だとは気づかないまま朝まで二人で星の話をして楽しい時間を過ごします。
昼間は宮中でお互い対立しているにもかかわらず、夜になると、行親は妖の“ゆうづつ”として二の宮と逢います。行親自身は二の宮の力強い気に強烈に惹かれているのと、妖狐だからと忌み嫌う事無く接してくれる彼の態度につい甘えてしまいます。二の宮も子供の頃から妖を見る力があり、宮中の孤独な立場を癒す者として妖に親近感を持っていたため、二人でいる時は素直な心でお互いを求めて急速に結ばれます。そして、二の宮は人間と妖でも三日間通って結婚しようと、約束します。
行親自身は、そんな事(結婚)はもちろん出来ないだろう、人間と妖は長続きしない関係だとわかっていました。しかし、かりそめでも良いからと、行親の周りの妖達がささやかな結婚の準備を整えて三日目の結婚式を祝ってくれた所は幸せが溢れていました。
だけど幸せの時間は束の間、宮中に鬼が出現して、陰陽師である行親は二の宮に逢いにいけなくなり、、かりそめの結婚はどうなるのか?行親の正体はバレてしまうのか?鬼の出現により宮中に危険が迫ります。。
ページ数もさほど多くないので(234ページ)話はサクサク進みますしその割には楽しく読めました。ただ、もう少し、二人が結ばれる迄のいきさつや、二の宮の心の内側や、掘り下げようとすればもっと良い話になるのになぁと、感じるところもありました。
でも、行親が本当にかわいいので、私は許す!って感じで読んでしまいました。
二の宮も出逢った当初、本名を告げずに仮の名を“ゆうづつ”に告げるのですが、それはどんな名前か読んで確かめてください。その名前を呼びらながらラストはロマンチックに締めくくられています。
今回は帝の異母弟の二の宮と半妖の陰陽師のお話です。
半妖てせある受様が攻様との出会いで
ありのままに生きる幸せを掴むまで。
受様は陰陽師になったばかりの下っ端ながら
陰陽助である父の名代として
帝の住まう清涼殿の禊祓を行います。
夜な夜な熱に苦しむ帝を快癒させるため
内裏に留まるあやかしを祓うものでしたが
生来様々な気の見える受様には
さほど難しくはありません。
受様の父はライバルである
加茂家に対抗手段として受様を売り出し
病の癒えた帝は受様を気に入り
何かと受様を呼び出すようになります。
受様の父は受様を高位貴族にも売りこもうとしますが
本来なら殿上で切る身分でない受様の功績は
高位貴族達には目障りでしかなく
安倍家の高祖伝説に寄せて受様を
尻尾を隠す狐と皮肉って青ざめさます。
実は受様は父が妖狐と契って産まれた
半妖だったのです。
帝は何かと受様を呼び寄せて傍近くに置こうとし
受様は陰陽師に興味があると言う帝の異母弟
二の宮と対面する事となります。
この二の宮こそが今回の攻様です♪
攻様は暦や天門道に精通しているらしく
陰陽寮の造暦も天体の観測も時代遅れだと言い
唐の宿曜師の作る暦が国の暦として相応しい
とまで言い切ります。
攻様に「陰陽師はあやかしでも対峙しておけばいい」
とまで言われた受様は黙っていられず
「宿曜の暦の良さを見せて欲しい」と望むと
暦を見せる代わりに陰陽の技を見せろと迫ります。
受様と宿曜師の勝負の行方とは如何に!?
陰陽師の家に半妖として生まれた受様と
天文学に精通している帝弟の攻様の
平安調ファンタジーになります♪
受様も攻様も内裏での出会いでは
互いにいい印象を持ちませんでしたが
受様が桜の精の宿る大木のある屋敷で
半妖姿でいるところを攻様に目撃された事で
攻様が陰陽師を毛嫌いしている訳ではなく
興味があるが故に言動だと知ることになります。
そんな受様と攻様との恋と
梨壺の女御が憑かれる怨霊事件が並行して進み
今の暦の問題点も解決させる展開は見事で
2人の恋が認められるまで楽しく読めました。
ただ世界設定も人物設定も展開は面白いのですが
伏線の回収でちょこちょこ端折られ感というか
強引な着地を決められている感が否めませんでした。
受様視点だから仕方がないと言われるかもですが
攻様と帝、攻様に破邪の剣を禁じた王后の関係は
何かしら説明が欲しかったです。
六芦かえで先生の挿絵好きなので購入。めちゃ平安時代を感じて嬉しかったですが、恋におちる過程が少しピンとこなかったので萌にしました。平安時代の雰囲気がお好きな方でしたらオススメしたいです。本編230頁ほど+あとがき。
代々陰陽師として仕えている安倍家で、あやかしの母から生まれた行親(ゆきちか)。人の姿を取り、帝の近くの穢れを祓い清め、帝に大変気に入られています。ある夜、大変力強い清らかな気を持つ烏帽子に直衣姿の男を見かけ…と続きます。
攻め受け以外の登場人物は
帝、梨壺の女御、女御の気に入りの僧、和泉(受けに仕える女房)、笹丸(受けが保護している妖かしの子)、受け父、他の陰陽師等。笹丸かわいい。
++より内容にふれる感想
受けさんは人間父と妖かし母の間に生まれた白狐の耳しっぽ付美人さん。妖かしの力を受け継いでいて、陰陽師として活躍し始めているところ。属性としては健気さんかな。
攻めさんは兄である帝とそんなに仲良くなく、暦の改革を考えたり、星を見るのが好きで、力強い気を持つ正統派イケメン。
組み合わせとしては王道、恋話も王道かと思いきや、なんだか唐突に恋に落ちたように感じられたんです。
結ばれてからのあれこれは、せつないモードで、「良き〜♡」と思うのですけど、いやもうちょっとくっつくまでになんか無いの?という気がしました。
帝やら女御やらの宮中での様子や、陰陽道の話少々、リアル鬼の話、受けさんのふっさんふっさんしっぽの様子など、何だか羅生門っぽい感じが私は嬉しかったので、平安時代あたりがお好きな方でしたら、嬉しいんじゃないかなぁ。