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『ハッピー・オブ・ジ・エンド』の2巻目。
2巻完結だと思ったんですよ。だって表紙がね。1巻と違って明るい感じだし。浩然と千紘は手を繋いでるし。ハピエンだよね!と思いつつ手に取った2巻。
が、ええ。
2巻完結じゃなかった…。
まだ続きます。完結してから読む派の腐姐さま方、もうしばらくお待ちください。
ゲイゆえに家族から爪弾きにされ、恋人だと思っていた男には振られ。ずっと孤独に生きてきた千紘。
幼少期から世間の底辺で生きてきた浩然。
そんな男二人がとある出来事を介し知り合い、反発しあいながら喧嘩しながら、でも少しずつ心を通わせた1巻。
2巻は、浩然の友人・加治を介して自分の想いを言葉にすることで二人が「恋人」になるシーンからスタートします。
1巻とは異なりダークなシーンはほぼなし。
二人のコミカルで温かなやり取りにほっこりしつつ読み進めました。
でも、おげれつさん作品ですから。
1巻の、あの流れあっての2巻なのでこのままほのぼの雰囲気で終わるということはないだろうと推測しつついましたが。
いやー。こうくるか。
あんまり書いてしまうとネタバレになりすぎてしまうので詳細は書きませんが、どこまでも追い詰められていく浩然が可哀想でつらかった。
絵。
虫。
星。
そういった抽象的な表現を盛り込みながら、彼らの内面や感情、状況を少しずつ読者に読ませる手腕はさすがおげれつさんといったところか。
おげれつさんの綺麗な絵柄、そして圧倒的な画力で描かれていくからなのか?二人の少しずつ追い詰められていく描写にとにかく恐怖心を煽られました。
浩然の美しいビジュアルが、作り物のよう。
けれど服を脱いだその身体に残る無数の無残な傷跡。
それを見たときの、千紘の感情。そしてその千紘の感情に、浩然が感じた安堵感。
作り物めいていた浩然に、少しずつ血が通っていく。
千紘が少しずつ「人」へと浩然を変えていく。
その過程が、圧倒的な質量を持って読者に訴えかけてくる。
タイトルが『ハッピーエンド』じゃなくて、『ハッピー・オブ・ジ・エンド』なんですよね。二人がどういう結末を迎えるのか…。
浩然を闇の世界に引きずり込んだマヤが登場してきます。え、ここで?と思う良いところで2巻が終わっていて続きが気になって仕方ない。早く続きが読みたいです。
1巻とは違う浩然の表情をたくさん見れて嬉しかったです。
好きな気持ちが溢れ出ちゃってました。
おげれつ先生の美人攻めが新鮮で最高…っ
千紘はちょろいところが本当にかわいいですね。
2巻は日常いちゃラブが結構あって楽しかったです。
それでも合間合間に重い過去を投下されるのが流石すぎる。
印象的なのは浩然が玄関でずーっと千紘を待っていたシーンと初詣での涙。
そんな浩然を黙って受け入れる千紘。包容力の高い受けちゃんだなあ。
絶対恨んでいるであろうマヤが3巻でなにをするのかハラハラします。
女子高校生もここで来たか~。巻きこまれちゃうかな。
3巻で完結ということなので首を長くして2023年を待ちたいと思います。
表面上は穏やかな日常が続いていて、明確に恋人同士になった二人のラブあま生活がたっぷり見られます。それなのに色濃く不安が付き纏うすごさ!闇からは逃げられないと決定的になるのがラストページという悶絶仕様で、心が軋むような読後感。ちょっと苦しすぎたので、完結してから読んだ方が良かったかも…と思いました。
今巻はとにかくケイトの闇の深さに衝撃を受けます。描かれた過去のえげつなさはもちろんのこと、さまざまなエピソードから、ケイトが人として必要なものを失っているのが読み取れて辛いです。本当に些細な表情やセリフや間が絶妙で、勝手にたくさんの情報を受け取ってしまいます。それがいちいち心に痛みをもたらす刺さり方でしんどい。
千紘は目の前の幸せに浸れる素直さをちゃんと持っていて、クズなとこすら救いになっている気がしました。この重さを緩和してくれているような。ケイトにとっては支えというより精神的な依存対象になっていきそう。まさに諸刃の剣な感じで震えます。
そしてあまりに不穏すぎて恐怖でいっぱいになるラスト。読後すぐには整理がつかず呆然としてしまいました。つ…続きを…って訴えるのが精一杯の疲労感。
素晴らしく危うい関係性に引き込まれる作品だと思います。読んでるこちらもボロボロになりそうですが、そんな物語を読めて幸せでした。次巻も心待ちにしています。
最初の巻が出たときに、1巻完結かと思っていたら2巻に続きさらに続きます。
前回は浩然と千紘がだんだんお互いがお互いを必要としていて、いないと生きていけないんじゃないかというくらいな関係になったと思いましたが、2巻ではなんと呼んでよいのかわからない二人の関係がはっきりしました。
口に出して言うの大事!
前巻に比べると凄くラブラブになった二人で、このまま幸せかと思いきや前巻にも少し出てきたマヤが二人の前に現れたことで、マヤから逃げる為に居場所を転々とすることに。
マヤはまた浩然と一緒に仕事をしたいというけれど、浩然はもう関わりたくないので、断るけど、諦めてないところがかなり不気味で。
おげれつたなか先生の作品って、ラブラブハッピーでは終わらずちょっと闇が見えますが、今回マヤは前科者なので今までの作品の中でも特に闇が深そうです。
まだマヤとの件も決着がついてないので不穏な感じを残しつつ続きます。
とはいえ、晴れて恋人になった二人なので、ラブラブエッチもかなり多めで、そして今までと違って浩然がかなり千紘に心を開いてくれるようになったので、明るい表情も増えてきました。
なので、ほのかに闇を感じつつも全般を通してはハッピーなので、二人の関係や表情の変化を楽しめると思います。
前巻のレビューでも書いたと思いますが、タイトルがハッピー・オブ・ジ・エンドなので、最後は幸せになるはずと信じて二人の今後を見守りたいと思います。
よかった、よかった…。2巻も本当に良かった。
1巻よりもずっとふたりの心が近づいて、浩然の目が輝いてる時間が増えて、気持ちを伝え合えて、嫉妬もできて、ふたりがふたりで生きていると感動しました。
おげれつたなか先生は表情の差分が本当に本当に細かくて、なにを考えているのか私みたいなただの人間にも分かってしまうのでとてつもなく引き込まれます。
浩然が服を脱いで身体を千紘に見せた時に、千紘は一瞬も驚いたり戸惑ったりそういう表情を見せなかった。浩然の身体を見て、愛しか出てこなかったんだと思って泣いてしまった。
ふたりの幸せを願うばかり。どうかふたりで幸せになってほしい。ふたりで幸せになること以外をふたりは幸せと呼ばないだろう。