電子限定特典付き
すずり街先生の、くだらなさと切なさとかわいさの配合塩梅が大好きです。
タイトルからしてすずり街先生らしくて、厄介で面倒くさい関係の2人が主人公なんだろうという期待に胸が膨らみます。
2人の関係性がとんでもなく突拍子もないです。
ずっとあこがれていた小説家の担当編集者になったと思ったら、前世で殺した相手だったことがわかり、しかも、相手も前世の記憶がある、という、問題が起こる要因しかない出会い(再会)で物語が始まります。
前世の趣味やクセ、特技が、ちゃっかり現世にも生きている、というのも、なかなかに新しい設定のように思います。
それぞれの内心が違う、すれ違いコントのようなやりとりが、楽しいです。
あまりに東雲の想いが西園寺に伝わらないので、にぶすぎないか、と思ったりもしますが、前世で殺した相手という重すぎる関係があるから、それもしょうがないのでしょう。
2人だけでなく、周りに何人も、前世つながりの人が転生していて、記憶がない人もいるけれど、ある人もいて、前世の関係も今の関係も、折り合いつけて付き合っているところもおもしろいです。
がんばれ東雲、と思いつつ、もだもだやってるところがかわいくて読んでいて萌えました。
まだまだ両想いに時間がかかってほしい、くすっと笑えるやりとりが楽しめました。
随所に挟まっている1ページの小話もどれも楽しく、かわいく、萌えます。
こちらは発売当時にインタビューを読んで購入、コミカルで面白くて好きな作品です。再読したのでレビューします。
西園寺三春太(ミハルタ)は編集者で、小説家東雲陣の大ファン。陣の担当をすることになったところ、前世で戦争のため殺した相手と気づき、仕返しされるのではと戦々恐々となるのだが…というお話。
こちらコメディで、ずっとクスクス笑えるような内容で楽しいです。ちょっと元気ない時とかに読むと、気持ちが上がります。
二人は前世では敵国同士で戦争をしていて、ミハルタは前世の陣を殺しています。今世ではミハルタはその復讐をされるのではとビクビクしていて、一方実は陣は前世でも今世でもミハルタが大好き。初めのうちはこの二人の噛み合わなさが面白いですw
陣は表面にはあまり出しませんが、心の中ではミハルタへの愛しかなくて、気持ちの重さから正常な判断力を失うほどw そんな一途な健気さにほっこりします。
一方ミハルタは陣へ敵愾心を抱きつつ、ファンとしてのミーハーな気持ちも抱いてしまい、気持ちが行ったり来たりしてるのが面白いですw
陣の想いはしばらくは全くミハルタに伝わらなかったのですが、あるアクシデントから二人の距離が近づいていきます。
とにかく最初から最後まで、陣のミハルタへの一途で重い愛にキュンとさせられます。
またミハルタも、前世でも今世でも、陣の書く小説が大好きというところに、二人の運命的なものを感じられて良きです。
最後は二人がきちんとくっつく前に終わります。いや、もうちょっと読みたいよ〜と思ったら、続編決定でした。現在連載中ですね。続編ではもっと二人の仲が進展することを祈りつつ、2巻を楽しみに待ちたいと思います♪
エロなしで軽いキス止まりですが、ストーリーが面白くて、満ち足りた読後感でした。
※【非BL】となっていますが、しっかりBLです。なんでだろう?
前世では戦争をしていた敵国同士のジンギルとミハルタが今世では小説家の陣と編集者の三春太として出会い、陣が三春太にアタックするお話です。
キス以上の描写はないのでBL初心者にも安心して読めます。
三春太のことが好きだと陣がアピールするほどに三春太が引いていくのが面白いです。
三春太が前世で殺した相手に復讐されると考えるのも仕方ないのですが、それにしたって色恋ごとに鈍感です。
それでも、陣が諦めずに三春太にアピールし続けた結果、一巻の終わりでようやく陣を意識して赤面するまでになったので、陣の想いが報われて良かったと思わずにはいられませんでした。
特に陣が前世で三春太を好きになったお話が好きです。
今から次巻が楽しみです。
前世因縁もの好きって事で手に取りました。試し読みでお互い前世の記憶有りって事が分かってる状態から始まるので、いつ、何きっかけで思い出すのか、それとも
思い出さないまま行くのかを気にせず読めるなーと思いました。
前世ものって結構そこ醍醐味じゃないですか。それがないのが残念でもあり気にせず読み進めるので楽でもあり痛し痒しなんですが。
作者・すずり街先生の前作「BLドラマの~」を読んでたのでエロみはないんだろうなとは思ってたので、一切そういうシーンなくても肩透かし感はなかったです。
ストーリー性とキャラの可愛さを期待してたので、その点で大満足です。
受けが殺した方の立場で攻めに恨まれてると思ってて終始びくついてるのが可愛いかったです。なのに攻めは憧れの作家で、サインが欲しいとか商業未発表作が読みたいとか葛藤してるとこが萌えました。
攻めは前世からずっと受けが好きで好きで殺されたことも恨んでなくて、作家でいるのも読書好きな受けと再会できるかもっての事で(笑)
少しでも仲良くなりたくて自宅に原稿チェックしに来た受けと色々話ができるチャンスっていきこんでるけどお茶の用意している間に読み終わってて、全然喋れなかった、ガクーってなってる攻めが可愛い!
受けは速読できる人って設定なんですよね。うらやま!前世でゆっくり読書できる時間取れなくて身についた特技なんですって。今世では速読して、時間できたらじっくり熟読する読書スタイルです。
周りも前世で関わりのあった人や記憶持ちの人もいて、脇キャラも魅力的です。
表紙で解る通り前世は海外が舞台です。海外の軍服好きなのでそこも良かった。
名前も前世からの名前をもじってて判り易い、ってか受けはそのまんまミハルタですけど。
前世で殺された、なんて絶対切ない、涙ものの重い展開でしょうって思う所なのにほのぼのラブコメなのがいい。こういうのもいい、面白い。
一途執着愛重しな攻めと、恋愛感情なんて一切芽生える気配のない受けのすれ違いラブコメが楽しめる作品です。
受けに好きになってもらいたくて、でも全然報われなくて空まわってばかりの攻めが読みたいんじゃ私は!ってな人にオススメです。
会って話す機会欲しさにサイン会開いても、二人きりになれないとか他社の原稿依頼大量に受けて体調崩すとか、攻めにきゅんきゅんできますよ。
「ちるちる」のニュースに抜粋されていた部分が可愛くて購入しました。ですが。この抜粋されていた部分がピークかしら。序盤なのですが、一番面白くて可愛いとこだったかと思ってしまいます。惜しい。煽られちゃうとね、期待度MAXからスタートしちゃうものですから。
というのも。最初こそ、放つ言葉がすれ違い。ミハルタは、前世で仇同士だったジンギルに今世で復讐されると怯えており。ジンギルこと陣は、前世から愛していたミハルタと今世こそは結ばれようと明後日の方向に頑張る。陣が頑張れば頑張る程、ミハルタは逃げ惑い、陣を避ける。避けられたという寂しさに一人落ち込む陣。それでもめげずにあの手この手。
あの手この手が地味‼︎ もの凄く地味‼︎ 取りに来て欲しいからと、メールで済ませずアナログ原稿にしてみたり。あと5分一緒に居たいからと、コーヒーを淹れたりする間に、原稿を速読されてはサッサと帰られてしまう。陣にはもうちょい頑張って欲しいじゃ無いですか。
そもそも復讐に怯えているミハルタに、陣の愛執が伝わる筈も無く。
編集長のナイスパスも虚しく。空回りしてしまう。ところが。中盤以降、何となくそれは伝わって行く。んー。もうちょっと劇的な胸キュントキメキポイントが欲しかったりもするんです。じわわーと、「もしかして?」な、伝わり方をして。ようやく一つ一つが愛の言葉だった事に気付くっていう。
本が好きで。前世から一番大好きな本の続きを読みたいミハルタに、ただ一人続きを書いてあげられる陣。深読みすれば。心を満たしてくれるただ一人の人、というロマンティックな読み方も出来るのかもしれないけれど。軽いタッチのこの物語はそれをも許してくれない様だ。何となく恋に発展しそうなそれは、続編決定との事で。
本作ではまだ、軽いキス止まりで終わる。
ミハルタはようやく恋を自覚するのか。陣の求愛はまだまだ続くらしい。