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表題作ぴゅあ

環(ポチ)
高校生,誘拐被害者,12歳→17歳
半田悠海
誘拐犯,31歳→36歳

同時収録作品【生放送】公園に出没する(させられてる)変態は俺

初朗
底辺動画配信者,先輩
紺平
動画編集スタッフ,後輩

同時収録作品青少年流害獣駆除

終平
害獣駆除のプロ(男子高生)
捕獲された獣(男子高生)

あらすじ

“36歳前科者、 17歳学生に 監禁され 犯される”

罪の意識に苛まれる元誘拐犯と孤独に耐え続けた元被害者の 閉鎖的な恋物語

被害者×加害者の歪んだ純情

7歳の頃、リストラされ自暴自棄になったサラリーマン・悠海(ゆうかい)に 監禁された「ポチ」。
人間の尊厳を奪われ、犬扱いされ生きてきた。
再就職が上手くいかない悠海は、ポチに八つ当たりし暴力沙汰は日常茶飯事。
しかし、悠海の逮捕によりその生活は幕を閉じる。
悠海の出所後、ポチは彼を迎えに行き檻に閉じ込めてしまう。
被害者と加害者の立場が入れ替わる、センセーショナルな恋物語。

他、大好きな先輩に公園で露出行為をさせられる不憫な大学生を描いた短編等も収録。

作品情報

作品名
ぴゅあ
著者
森世 
媒体
漫画(コミック)
出版社
ふゅーじょんぷろだくと
レーベル
POEBACKS Baby comic
発売日
電子発売日
ISBN
9784865897128
3.7

(69)

(26)

萌々

(17)

(16)

中立

(2)

趣味じゃない

(8)

レビュー数
14
得点
248
評価数
69
平均
3.7 / 5
神率
37.7%

レビュー投稿数14

被害者と加害者の純愛

この物語を読んで最初に思ったことはめちゃくちゃ純愛じゃん!ってことです。

攻めと受けのお互いに必要としている描写やお互いがお互いを守ろうと思って行動した描写に胸を打たれました。

前半では攻めが受けを監禁してペットにしていました。そんな中で受けが攻めのメンタルケアを行い、攻めにとってペットではなく人間として、必要として欲しいという受けの攻めに対する感情に受けも普通の人とは少し違う考えを持っているんだなと思いました。また、後半では受けが攻めを監禁して世話をするのですが、攻めが過去の事件の罪悪感からすぐには受け入れられないのですが、受けの現状を知り、一人の人間として互いに認め合うことができたことは、2人にとって最高のハッピーエンドだったのではないかと思いました。

今回初めて森世先生の作品を選ばせて頂きました。作品がすごく好きだったので他の作品もいずれ読もうと思いました。

0

歪んだBLが好きならぜひ

誘拐という犯罪の中の、2人にしか分からない幸せって感じで凄くぶっ刺さりました。

ストックホルム症候群なのか今までの家庭環境のせいなのか....お互いが別の種類の依存をしてる共依存って感じで、私には分からない2人の幸せがあって、読者として読んでる身としては結構苦しいなって思う部分もありました。
本当の意味では、お互いの気持ちが通じていないんじゃないかと。

悠海くんとポチの関係は歪すぎて、悠海くんは自己中の社会不適合者って感じがするし、ポチは家庭環境故の大人びた客観的な考え方?自分の現状を俯瞰?しているような年齢とそぐわないチグハグな違和感があって、2人の関係を見ていると心がザワザワします。

悠海くんの「誰か助けてやってくれ」っていう気持ちもわかるし、ポチの悠海くんへの依存が辞められないのもわかるし、お互いがお互いのこと好きなのに加害者と被害者という世間的に許されない現状が苦しい。2人にとって一緒にいることが幸せなのに、世間にバレたら終わってしまいそうな脆い関係が苦しい要因かもしれない。私はこの2人が一緒に幸せになれる環境を作って2人を守りたい....!!!!!

0

意外にも驚く程の純情

森世先生の既刊作品は拝読させて頂き、今作も作家買いさせて頂きました。

個人的、各項目5段階で
仄暗い 3
純情 3
不憫 3
エロ 2
な感じだと思います。

今作は表題作が前後編と短編が2作品同時収録されています。

誘拐した被害者の悠海さんと誘拐され監禁された「ポチ」くん。意外にも2人の生活は順調なものだった。しかし、悠海さんは逮捕される。そして出所後の悠海さんにポチくんの方から会いに来て…。

7歳の頃に、悠海さんに「犬として生きていくんだよ」と誘拐され「ポチ」も呼ばれるようになった男の子。本編ではそれから5年が経って12歳になっているポチくん。若干病んでる悠海さんを頭を撫でて慰めたり、時に機嫌が悪い悠海さんに殴られたりしていますが、ポチくん的には悠海さんとの生活を嫌がっている素振りはないので、そこまで可哀想と思わず読めます。
因みに絡み描写は、ポチくんが口で奉仕する描写はありますが、身体を繋げるような明確な描写はありません。

表題作後編では、出所した悠海さんの前に17歳となったポチくんが現れ、今後は悠海さんが監禁されます。復讐とかではなく、悠海さんのことが好きだから取った行動だと言うが、勿論悠海さんは信じられず…。

同時収録は、再生回数を増やす為に、先輩の指示で露出狂を演じさせられる後輩のお話です。表題作は仄暗い雰囲気ですが、こちらは後輩の紺平くんの不憫さが目立ちますが、比較的エロくて明るめな雰囲気だと思います。

どんな展開、どんな結末になるのか、ドキドキハラハラヒヤヒヤしながらも、あまり重苦しくならず読み易いのと、どのカプも意外にも純情なのでは?と思わせる描写もあるので、是非とも読んでほしいです。

0

表題作が良かった

電子で135ページ。
表題作は前後編。他短編1作。謎のショートストーリー(5ページ)が1作。
表題作が誘拐、短編が露出狂と全体的に人を選ぶ内容だと思います。

表題作を評価しての神評価です。
巻末の初出一覧の部分で前編がアンソロジー収録の短編だったことを知って驚きました。
前編だけの短編であれば諸手を挙げての神評価でした。
完全なる誘拐から始まるストーリーで前編だけではバッドエンドとも取れる終わり方ですが短編としてとても綺麗なお話だと思います。
後編は蛇足ではありません。しかしこのお話があることでもう数話欲しくなる物足りなさが生まれてしまいました。あくまで良い意味での物足りなさです。

前編後編ともに人物背景が説明的過ぎず良かったです。
罪を犯した人物に対して読者に同情を誘うような描写が無く、ただほんの少し過去をチラつかせることで考える余地が生まれている作品でした。
後編では被害少年の家庭事情が判明し誘拐犯に好意を持つことに説得力が生まれていました。作中の少し狂った言動が誘拐犯による影響だけでは無いことが伝わってきたことで二人の関係が応援しやすかったです。
ハッピーエンドを迎える二人ですが、前途多難だと思います。
どれだけ純愛だと主張しても結局は誘拐によるストックホルム症候群だと言われてしまう関係だと思うので、その辺含めてハッピーエンドのその先がもう少し覗きたくなる作品でした。

同時収録の短編はシンプルに最低な底辺動画配信者の先輩と、先輩に振り回されて露出狂として動画に出演する後輩のお話でした。
先輩が最低で全く好きになれませんでしたが話運びが面白かったです。
コミカルにハッピーエンドを迎えますが先輩がとにかく最低なので人は選ぶと思います。

もうひとつ掲載されていたショートストーリーは急に始まって急に終わる謎のエロでした。
二人が誰なのかも何も分かりませんでしたが何も分からなすぎて何も考えずに読むことが出来ました。

ページ数が少ないので紙で購入していたら薄さに驚いていたと思います。
しかし表題作があまりにも良かったので満足です。
面白かったです。

1

純情

作家買いです。
「ぴゅあ」というタイトルと裏表紙の「被害者×加害者の歪んだ純情」とあるように純情に注目して読むとより面白い作品だと思います。
ポチはネグレクトされていた家庭の子でだからこそ誘拐された(幼いのに1人で公園に恐らく夕方になってもいた)のですが、それゆえかかなり達観しています。暴れるわけでもなく、悠海くんとの生活を受け入れ楽しんでいる節があります。性というものに対してかなり無頓着で早熟です。悠海くんが仕事を失った後、慰める描写で一回ポチが裸で悠海くんの上に乗っている描写がありますが、挿入までしていたのかはわかりません。自分の性はむしろ武器で、悠海くんを慰めれる一種の道具のようにさえ扱っていました。従順なだけではなくて、お金の心配をしてコンビニよりスーパーで買い物することを勧めたり(それをきっかけで外に出れた)、料理まで披露しています。
ポチが悠海くんに誘拐される前の状況を感じ取れる描写だなと思いました。
もちろんそのぬるま湯に浸かるようで不安定な生活は長く続くことなく近所に通報されて悠海くんは捕まります。
悠海くんが捕まるまでは「純情」でいたのはポチだなと感じました。彼の愛情を疑うことなく、享受しまさか本当に悠海くんが捕まるなんて思わずまさに「邪心のない一途な情愛」だと思います。
そして、悠海くんが出所した後は立場が逆転します。被害者であるポチに強く出れるはずもなく彼とカフェに入りそこで薬を盛られたのか道端で力が入らなくなりそのまま彼のアパートにある押し入れを改造した檻にいれられます。
ポチと悠海くんが再会した後からはポチの「純情」は前とは違う純情になります。
狭くて、幸せな脆い檻から抜け出してポチは色々なことを知り、友達も彼女もできて一般的な高校生としての酸いも甘いも経験します。そこで知ってしまうんです。
結局あの時自分は悠海くんのために自己犠牲していたんじゃなくて悠海くんを手放したくないという利己心のために色々してたんだと。
それを知ってしまったから、再会したあとは少し強引です。彼が逃げそうになれば自分を傷つけてでも引き止めます。
悠海くんは終始流されてる感じはしますが、結局ポチの顔が好きなので幸せそうではあります。ポチを誘拐したのも、家庭教師に性的な暴行(不同意か合意かは分かりません)をされたから誰かを傷つける=歳下の同性に性的なことをするっていう方程式ができちゃったんですかね…
不完全な形の愛ですが、この先どうなるのかは分かりません。ポチは本当にストックホルム症候群ではないのかも深くは言われていません。そして悠海くんがショタコンなのかどうかも。
依存している関係が私は好きなので神作品にしました。

同時収録は野外露出系です。攻めがクズでしたが柔らかめのクズなので最後はちゃんと和菓子職人になろうとしています。

2

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