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ますます切なさ増量の3巻です。
インカ編。
エスパニアに征服されたタワンティンスーユ__インカ帝国。
皇帝と対になる存在、そんな予言を受けて育った王族のイリヤは虜囚として捉えられた。
そんなキリヤの話し相手を命じられた通訳のリカルドは次第にこの誇り高い青年に惹かれていくが……
憎しみから愛へ。
ツンツンしているキリヤがなんともかわいかったです。
リカルドの包容力にはなんともときめく。
少しずつうち解けていく二人の関係と、穏やかな距離感が好きでした。
江戸編。
貧乏な御家人の幸之助。
莫大な給金に釣られて住み込みである家の手入れを引き受ける。
その家には土蔵があり、その中には鉄の仮面をかぶせられた怪しい少年がいた。
幸之助に与えられた「仕事」は本当はこの少年の面倒をみることだという。
名前も持たず土蔵から一歩も出たことのない少年に「一」と名前を与え、世話するうちに幸之助は一に同情以上の感情を抱くようになるが……
一の世間知らずっぷりとまっすぐさが眩しいです。
最後の幸之助の優しい嘘が切なすぎて、この後の一の人生のことを考えると平常心ではいられません。
どちらもラストの切なさと余韻が半端ない。
個人的に涙腺に直撃したのは江戸編ですが、インカ編の穏やかな時間も後からボディーブローのごとくじわじわと効いてきます。
うぅぅ。巻を増すごとに切なさが膨れ上がってゆきます。
やはり日本が舞台だとより感情移入がしやすくて苦しくなります。
書き下ろし
インカ帝国に侵略するものとされる側今回も敵同士であり、やはり2人が契る、いや契る前から別れが目に見えているんですがそれでも幸せを一時でも掴みたくて切なくなります。
ホルス神に愛されたアケトの生まれ変わりリカルドと蓮のあざが生まれかわっても現れるセシェンの生まれかわりキリヤ。
リカルドがいるエスパニア軍に侵略され捕虜となったキリヤ。気高いキリヤと心通づるまでには時間はかからなかった。キリヤには使命がありたとえリカルドがそれで死のうとも突き進まねばならない、そんなキリヤを愛おしく思うって本物だなーって。順応なキリヤより貫く信念、宿命に命をかける姿こそ自分がほれた男だ!と思うリカルド。
最初で最後の愛し合う2人はやはり前作を思いおこさせます。前作のように2人で逃げることを選ばなかったキリヤを何年たっても探しつづけるリカルド。
江戸時代。
仮面の男を思い起こさせるお話です。
こちらは、もう情景が目に浮かび涙涙で読むのが辛かったです。仮面をつけ脚には鎖。牢屋に閉じ込められた少年を世話することになった幸之助。
少年は一と名乗り、一とはしゃべってはならぬ。が約束事だったが、それを破り、世話を焼くうちに愛し合うように。
幸之助以外、何も知らない無垢で無知な一。
一の出生の秘密、一の美しい素顔、すべてを知ってしまった幸之助の道の先にあるものは。
雪の舞う中、一に知れず命を落とす幸之助は最後の最後まで一を思い、会いにゆけぬ理由を 旅にでたと、、、言葉を残し殺される。
はぁ〜。一を思う幸之助を容赦なく切りしてる沼田をなぜか嫌いになれない。なんでかな、、、。
いや、、こいつがいたから一と幸之助が出逢えたんだけどね。沼田もまた生まれ変わりなのかな。
インカ編は2に続きお決まりなワンパターンストーリーでお腹いっぱいになっていたところの江戸編!!!
いや、これは面白かった。
木原先生の作品ですよね!!!???ね!!??(中国編に続き2度目の訴え)
ページ開いてのイラストにもとても目を引かれました。
顔を隠してる?と思えば仮面をしているんですよ。
訳ありな生い立ちのため顔を隠し幽閉されている受けをお世話する攻めとの生活。
何も知らないからこそこんな不幸な境遇でも無邪気に振る舞う一(受け)に幸せになってほしいいいいと思うけど身分も低く力をもたない幸之助(攻め)にはどうすることもできず…
いっそこのまま時を止めたままにしてほしいと願いました。
だって先に嫌な予感しかしないんですもん。
でもどうにもならなくなっていく…二人の願う通りにはまずならない。
なってくれない。
転生ネタなのでもちろんハピエンにはならないのですが、大分しんどかったですね。
中国編に続き別格の面白さです。
こっちが表題作じゃないなんて……
好みもあるとはいえこの熱量が一貫してあればいいのですが…他作品はどれも似たような話でモチベ維持するのが大変でした。
リレー小説素敵だな、とは思うのですがこんなに温度差違うと色々考えてしまいますね(笑)
江戸編のドラマCD、一は日野さんなんですね。
むちゃくちゃ気になるので聴いてみようと思います。
原作もあと一巻なので見届けたいです。
【カップリング】
インカ編→インカ征服のエスパニア軍の兵士×黄金の帝国・インカの美貌の王子
江戸編→貧乏武士×謎の鉄仮面少年
罪を犯してしまった恋人たちは
神の怒りにふれ、死者の国にはいけず
何度も何度も転生し、お互いの記憶をなくすが
必ずめぐり合い、そして恋に堕ちる。
SASRAシリーズ3巻目は、インカ編と江戸編を収録。
インカ編は、とりあえず説明が長くちょっと読みづらいです。
覚悟して読んだほうがいい。ものすごく中だるみします。
江戸編は、SASRAシリーズもっともエロいと思いました!!
だって、受が鉄仮面してるんだもんw
とある事情で、鉄仮面で蔵に囚われの身の少年の世話をすることになった
下級武士との恋愛なんですが・・・エロいわ、泣けるわ、大変な名作です。
インカ編が足をひっぱってる~。インカ編さえなければ個人的に神でした。