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表題作ボーイフレンド17 下

臼井朔美
人気モデル,17歳→20歳
三原葉
雑誌編集者,29歳→32歳

その他の収録作品

  • 描き下ろし
  • カバー下イラスト

あらすじ

年齢も恋愛観も違うふたりが惹かれ合う不器用で遠回りで一途な恋―――完結

年下人気モデル×ファッション誌編集の真面目なクローゼットゲイ

無理やり抱こうとして拒絶されたパーティーの夜から葉に無視されている朔美。
彩のない空虚な日常を過ごしているが葉の様子が気になり
マネージャーに探りを入れてもらうと倒れたことを教えられる。
いてもたってもいられず葉の自宅を訪ねると
そこにはいら立ちの原因になったモデル仲間の大園がいて―――?

作品情報

作品名
ボーイフレンド17 下
著者
吉田ゆうこ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
竹書房
レーベル
バンブーコミックス Qpaコレクション
発売日
電子発売日
ISBN
9784801979444
4.4

(127)

(85)

萌々

(26)

(8)

中立

(4)

趣味じゃない

(4)

レビュー数
14
得点
557
評価数
127
平均
4.4 / 5
神率
66.9%

レビュー投稿数14

"好き"の限界点を超えるドラマがありました

下巻っっっ……!!!

さーいーこーーー!!!!

どうしたらこんなに素敵な物語を描けちゃうんでしょ。
作者さんに平伏です。
上下巻通して至高の一冊でした。何度読み返しても幸せな気持ちになれちゃう、「好き」に溢れた作品です。


上巻が、あああ……な展開でヒヤリとしましたが、下巻はそんなヒヤリもモヤモヤも完全に鎮火するほど素晴らしいストーリー運びでした。

臼井がすごいんですってば。
臼井の変化と成長に感動しきりです。
身悶えました〜〜!

だからこその三原の不安。
臼井が最高の彼氏としてのスペックを身につければ身につけるほど、三原が不安になっていく悪循環。三原への愛がこんなにダダ漏れなのに、悲しい方向へ向かうの何でだろう…。
三原のための変化が、三原のためになってないのが辛すぎでした。

ホテルもセックスも親への紹介も…何をとっても普通なら喜ぶところなのに。余計に不安になっちゃう三原の心情が切なかったです。


しかし、今の臼井にはそんな三原の不安をまるっと抱えて受け止めるだけの包容力があります。
三原の不安を取り除く優しい言葉や、三原への想いが揺らぐことがないと訴える臼井の熱い愛の告白。好きな人にこんだけの言葉与えられてるんだから、自信を持って良いんだよ^^

このシーンは永久保存です。セリフも絵も私の脳内にしっかりインプットされました(^^)v


どこのどの場面をとってもすごく良かった。
絵もストーリーもキャラクターも、セリフもコマ割りも全て。何もかもです。

上巻ではクール過ぎる印象のあった臼井。
彼は一体どういう風に人を愛するんだろうと思っていたら、こんなにも素敵な愛し方をするとは……。
"好き"の限界点を超えた臼井の想いには心の奥底から震えました。


素晴らしい作品を生み出してくれた作者さんに感謝です。
これから先何年経っても読み返していきたい、そんな素敵な恋の物語でした。

13

どんでん返す元クズ

下巻を読んで、最高の一言に尽きます。
セリフ選びも二人のキャラクターも、もう全部が素晴らしい!

上巻ではヤリチンで他人を思いやれない顔が良いだけのクズだった朔美ですが、
下巻では別人のような彼の変身っぷりに人間 恋をするとこうも変われるものか、
とその想いの強さに驚くばかりでした。


当て馬・大園の登場により感情を制御できずに無理やり葉を押し倒し、
信頼関係を自ら壊してしまった朔美。
以来、葉からは避けられ、自分から葉を訪ねるも拒絶されてしまいます。

そうしてあっけなく終えてしまう二人。

スマホの画面にうつしだされた朔美の名前を目にしただけで
過呼吸になってしまう程に傷つけられているのにそれでも朔美のことが
気になってしまった葉に好きと嫌いが表裏一体ってこういうことなんだなと
しみじみ思ってしまいました。

これで終わりっちゃうのかなと思いきや、仕事上の関係やご近所さんという
環境的要因により嫌でも出会ってしまう二人。

それでも傷つけあうことしかできない二人は互いへの想いを胸にしまい込み、
日々を過ごしていた二人でしたが、ある日、大園と葉が二人でいるところを
見かけた朔美は葉への感情が溢れ出してしまうのです。

「俺から葉さんを取らないで」と子供のように泣きじゃくる朔美は
これまでの彼からすると驚くほどらしくなくって、だけど、
彼の人格をぶっ壊しててしまうくらいに葉への想いが深いということが
ありありと伝わってきて、なんだかもらい泣きしてしまいそうでした。
普段はクールな朔美に「葉さんを諦めるなんて、死ぬ」なんて台詞は
超絶似合わない。
だけど、必死に訴える朔美のその言葉が稚拙であればあるほどに、
それが彼の心からの言葉だと感じてしまうのでした。

人の気持ちがわからないことなんてなんでもないような顔をしていたのに、
葉といると人の気持ちがわからないことが辛そうで、本当はずっと葉の気持ちが
知りたくて苦しんでいたのかなと思ったら切なすぎました。

だけど、苦しくても一緒にいるために変わることを決めた二人の関係性が
素敵でした。
そして、約束を守り、驚くべき成長を遂げた朔美には葉への底知れぬ愛を
感じました。
あんなにどクズだった朔美がもう葉を傷つけることも、
強引に押し倒すこともなく、葉だけを一途に想い、
朔美との関係に思い悩む葉を包み込むスパダリに変貌を遂げるなんて…。
上巻で朔美に抱いた悪感情が下巻を読み終えたときにはすっかり浄化されて
おりました。

想いが通じた後に「君ってどうして僕のこと好きなの?」と聞かれ、
朔美が語りだした葉の知らない二人が初めて出会っていた日の思い出も
すごく素敵でした。
たとえ声をかけられなくても、葉の視界に入っていないとしても、
黙って泣いている葉の傍にいてくれた朔美を思うと涙腺がつんとしました。

読了後、完璧すぎるくらいに完結してはいるのだけれど、
もっとこの二人のお話を読んでいたいという気持ちでいっぱいでした。

9

細かいとこまで尊い

ドラマや映画みたいに凝った内容というか、すんなりくっつきそうにみえたのに時間をかけてじっくり関係が深まるのがエモかったです!!
正直吉田ゆうこ先生の作品なのでもっと拗れた受けなのかと思っていましたが、葉は理解しやすいキャラで意外でした。それより、あんなに性欲強くて誰とでも簡単にヤってた人が三年もヤらずにって凄すぎるし、めちゃくちゃ尽くすし人が変わりすぎてて愛の力恐るべしでした!

7話の気まずい時に夕飯作りに来た臼井がすきやきを作ろうとしていてなんとも言えない気持ちで叫びたくなりました笑笑 なんだこの2人尊すぎるだろ!!!!

17がネックなストーリーな印象でタイトルの意味がわかる漫画とわかりにくい漫画があるので、17って台詞で出るたびにいいタイトルだなぁって感動しました。

7

甘いと辛いのバランスが絶妙

『ボーイフレンド17』の下巻。

感情のすれ違いから、関係すらもすれ違ってしまった朔美と葉。
一人になった葉に近づいてきたのは、朔美を恨んでいる大園で―?

というところから下巻はスタートします。

上巻を読み始めたとき、今作品は失恋し傷心の葉が年下ワンコの朔美に愛され幸せを手に入れるお話。だと思って読んでいたんです。が、そうではなく、朔美が葉に恋をして、そして人として成長していく朔美の恋の成就のお話だったのだと、そう感じました。

下巻に入り、朔美の成長っぷりが眩しいです。
葉に甲斐甲斐しく尽くすさまは、上巻では想像もできませんでした。そして、男として、人としての懐の大きさも。

「普通」であることに執着し、素の自分をさらけ出すことができなかった葉と、枠に入ることを良しとしなかった朔美。正反対の彼らが、いや、正反対だったからこそなのか。心の奥底が、まるでピースがはまるようにぴたりと収まるところに収まった、そんな感じ。

時に傷つけあい、自分の汚いところもまるっと相手にさらけ出したからこそ、本音でぶつかり合うことができた二人にほっと一安心しました。何を喪ってもどんなに無様な姿をさらしても、決して失いたくないものを見つけ、そして手に入れた二人にずっと幸せでいて欲しいと願ってやみません。

上巻に比べて下巻は甘々。
が、この下巻の糖度の甘さは、上巻の辛さがあってこそ引き立つというもの。
反対に言うと、しんど過ぎた上巻で終わらず下巻の甘さがあるからこそ、こういう言い方が正しいかどうかわかりませんが、万人受けする作品になっているのだと思います。

甘いと辛いを、これだけ上手に読者に読ませる吉田さんに圧倒されました。

しいて言うと、朔美の家庭環境(複雑そうな感じに読み取れたのと、彼が他人に興味がないのは家庭環境のせいかな?と思ったので)が最後まで描かれていなかったことが残念だった気がしました。

あと、大園さん。
彼には幸せになって欲しい!
ぜひともスピンオフを描いていただきたいと、絶賛切望中であります。

6

書店買いしてからの一気読み

はー
読みた過ぎて書店買いに久しぶりに走り。
今、一気読みが終わりました。
読みはじめから、読後までの吉田ゆうこ先生ワールドが、満ち足りちゃって、情緒が大変。

これはなんと言うか、私の感覚ですが時間軸だと、午後3時から夜中までの物語。
臼井くんと葉の過ごす世界が、映像で浮かぶとそんな感じです。
でも決して暗くないの。

いや~でも自分主義だった臼井くんの生きる世界が、葉と出会って変化していく。葉の世界も変わって行く。
この2人の世界がちゃんと繋がってぴったり重なるなんて、感無量です。
すごくすごく良かった。
臼井くんの表情beforeafterみて欲しい!
どれだけ違うのよ…
葉が愛されて、愛して良いことに覚悟決めて。
読み終わっても世界観に浸ってます。しばらくこの二人の世界に漂っていたい。

そして、再認識。
年下攻めって、一回りくらいある年齢差に萌えるんだな。

上下巻で二人の表情と、セックスの違いを、ぜひ読んでいただきたいです。
最高。




5

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