ぱるりろん
慈英×臣シリーズの番外編集、冬コミ(C101)の新刊です。
「刑事は深夜にタヌキとクマに絡まれる」(臣と堺と同期の太田)
「デジタルネットは時差十四時間の距離を埋めるか」(慈英×臣)
「ラノベ作家は年末進行で夢も見ない」(灰汁島×瓜生)
すべて書き下ろしです。
また、巻末には、「慈英×臣シリーズ読書アテンド」が付いていて、続編やらスピンオフやらでだいぶ増殖した本シリーズが体系的にまとめられています。
「刑事は深夜にタヌキとクマに絡まれる」と「デジタルネットは時差十四時間の距離を埋めるか」は話がつながっています。
前者は非BLで、臣と同期の太田と堺さんが、歳末警戒中のお話なのですが、3人の和気藹々とした会話がとても楽しいです。さらっと臣さんがのろけたりするのも新鮮でした。
表題作の後者はうってかわってエロパートというか(笑)。
前述のお仕事でぐったり疲れた臣が、ニューヨーク在住の慈英とネットで話しつつ、エッチになだれ込みます。いわゆる、テレフォンセックス。電話じゃなくてネットですが。
読みながら、おおっ!となってました。臣さん、本当に可愛くて、なんか久々ですしこんな濃厚な。
自身を客観視するモノローグもありつつ、そこは臣なので行為に溺れてしまうのが可愛いし、その後の賢者タイムでぐっと落ちるのも可愛かった。可愛いしか言ってませんが、ほんとに可愛かったです。
でも、なんでここに慈英がいないんだろう、と喪失感を感じました。「時差十四時間の距離を埋めるか」というタイトルには、否、と思いました。デジタルネットをもってしても、二人の間の物理的な距離は埋められない。こんな状況で、キスもハグもできない、手もつなげない。
早く帰ってきて、二人が一緒にいられる日々が当たり前になるといいのにと強く思いました。なのでラストは嬉しかったです。
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