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殆どの方が挿絵かゲームの原画でしか、お目にかかったことがないであろうタカツキノボルの初コミックス。
たいてい挿絵中心の方が漫画を・・・という場合、イマイチなことも少なくないので、この作品にしてもドキドキだった。
タカツキさんの絵は緻密で美しく、個人的に結構お気に入りだったので、それが漫画でどう化けるか。
そういった意味でとても興味深く読めた。
結論から言うと「大当たり」。
もちろん個々で温度差はあるだろうが、挿絵の時には張り付いて見えた表情が、こうもコミカルに動いてくれるとは。
意外と言うと失礼なのだが、本当に意外と面白く仕上がっているので、これは多くの人に読んで欲しいと思った。
表題作は同じ職場のデザイナー同士で上司×部下のカップル。
攻めである上司の本城は仕事のセンスは抜群にあるものの、自分自身に対するセンスは皆無という、見るからにオタクな風貌の男だ。
一方、受けの秦野は常に女性が途切れないモテ男。
ストーリーは「女の子にモテたい」という本城の改造計画に秦野が一役買うというところから始まる。
お察しのとおり、本城はキチンと身綺麗にすれば相当いい男なのである(笑)
しかしいくら見た目を良くしたところで、所詮中身は天然で鈍感で童貞なダサ男。
そのギャップというか、本城の世間との感覚のズレ具合が無性に面白かった。
そして秦野の方も知らない間にそのペースにハマってしまい、いつの間にか本城が気になる存在に・・・という超王道。
とにかく本城は直球だ。
女よりも秦野を抱き締めている方がドキドキすると、ひな鳥の刷り込みのように、初めのキスから秦野の虜になっているようだった。
そのまっすぐ具合が読んでいて心地いい。
中盤に入りライバル登場の展開となるが、慌てるのは秦野だけであり、本城にとってはそんな第3者の存在など問題ではではなく、秦野の本当の気持ちだけが最重要事項。
そのマイペースっぷりと情熱的なところが、ありがちなんだけどもうっかりハマってしまっていた。
その他短編も多少展開が唐突だったりするものの、タカツキさんの描く動きのあるエロが読めるのだから、まあいいじゃないかといったところだ。
ただ登場人物の顔が、どのお話を読んでいても同じに見える。
その部分だけが少々気になったが、後は概ね合格レベルと言えるだろう。
ちなみにダリア誌上では、別の作品だが引き続き連載されているようなので、実はかなり嬉しかったりする。
挿絵や原画だけと言わず、どんどんと活躍の場を広げていってほしい作家である。
「恋愛至難!」の、おまけ付き限定版です。
(おまけ欲しさに、こちらも購入…ばかだなぁ、私。)
同時収録の短編「恋情スケッチ」これがなかなか、クセものです☆
そう、これは鬼畜の鬼畜による鬼畜発想から始まる、援助交際のお話です。
美大に主席合格しながらも、経済的事情で進学を諦めた芳野君ですが、貧乏暇なしの毎日で…
泣く泣く(合格したはずの美大で)絵のモデルバイトをするハメになります。
雇い主は美大の教員・間宮先生で、眼鏡の似合う理知的な、色素の薄い美形で…
…なのに、とびきりエキセントリックで鬼畜な男!
ただのヌードモデルのはずが、2万円の上乗せ料金で、強引に抱かれてしまった日には…!?
気まずい、実に気まずい…。(それは、そうでしょうねぇ。)
紆余曲折の末に判ったことは、間宮先生…実は芳野君の才能に投資するつもりだったのだとか。
「学費援助を先に申し出た後、モノにしようとしたら、
援助の見返りみたいに思うから…
だから先にモノにしてから援助を申し出た」のだとか???
唯我独尊・鬼畜な彼一流の理論です☆
鬼畜は鬼畜なりに、(それこそ綺麗な花を丹精するように!)芳野君の才能を愛しています。
才能だって…お花と同じで、水と光がないと育ちません、。
ちゃんと学校に通って、それこそ出るところに出ないとダメなんですねぇ。
今の時代、なんといっても最初に光! …なわけで、
一にも二にも、まずはチャンスのスポットライトを浴びないと、芽が出ませんからねっ。
まあ、間宮先生のインパクトは強烈すぎですがwww
(絵の才能だけじゃなく、カラダのほうもかなり丹精しているみたいですし…ね?)
最後に、このお話、ちょっと急展開だったので、続きがあるといいなぁ☆
タカツキさんで初読みのコミックです。
絵は綺麗でカッコイイと思うのですが、気になったのがコマ割り。
場面の切り替えが唐突だったり。
もしかして漫画は描きなれてらっしゃらないのかな、と読みながら思っていたのですが、他の方のレビューを見ると挿絵とかゲームの原画が多い作家さんだったんですね。
でも、お話は楽しかったです。
都会に住んでるのにダサダサ男の本城は、性格は全くスレてなくて純粋。まるで田舎から出てきた世間知らずのお坊ちゃまという印象でした。
対するオシャレでモテる秦野は意外に恋愛下手で。結構本城を好きだと自覚があるのに、その気持ちをちゃんと伝えてなかったり。
その不器用さが可愛かったですね。