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表題作キミログ

曽原淳
睦と同じクラスの優等生
高垣睦
勉強の苦手な中学二年生

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

どこにでもいそうな中学二年生の高垣睦は、寝る前にインターネットに繋ぐことが日課になっていた。
ある日、睦は同じクラスで近寄りがたい優等生の曽原淳が開設しているブログを偶然発見する。
が、そこに書かれている文体は、普段の曽原とは全然ちがう弾けた文体で、秘かに好きな人がいるなんてことも告白していた。
が、その「好きな人」の符号がなんだか睦と合致するような気がして!?第58回花丸新人賞受賞作に書下ろしを追加した、純愛電波恋物語。

作品情報

作品名
キミログ
著者
高将にぐん 
イラスト
室木チカ 
媒体
小説
出版社
白泉社
レーベル
花丸文庫
発売日
ISBN
9784592875413
4.1

(70)

(37)

萌々

(12)

(16)

中立

(5)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
35
得点
286
評価数
70
平均
4.1 / 5
神率
52.9%

レビュー投稿数35

ビバ! ハイテンション!

どこにでもいそうな中学生・高垣睦は、ネットサーフィンの途中で、自分のクラスで起こった出来事が綴られているブログを見つけます。HNからブログ主は、近寄りがたい優等生・曽原淳だと気が付きます。
文章のテンションの高さなど、普段の曽原からは想像も付かないことに驚く睦ですが、実は曽原の好きな相手というのが自分だったことには、もっと驚くんですが。
それからは、曽原のことが気になって。

最初は登場人物が中学生と知らなくて、読み始めて「どうしよう」と思ったのですが、テンポやノリの良さにぐいぐい引き込まれ、気が付いたら読み終わってました。
それくらい楽しいお話でした。

曽原の書くブログは、とてもとてもハイテンションでHNをもじり“ソファラ節”と呼ばれるほど。訪問者からも、曽原の恋に対して「頑張って~」と応援されるほどなんですね。
学校行事や些細な出来事を通じ、だんだんと曽原のことを好きになる睦。
でも、曽原本人は自分の気持ちを知られているとは思ってもいなくて、ラブと呼べるようになるには、なかなか時間がかかります。
なので、チュー止まり。でも中学生だし、ちょうどいい感じ。だからこその中学生のお話だったのかなぁ? って思ったり。
あまりの甘酸っぱさに、中学生じゃないと出来ない恋だわと思ったり。

曽原のブログ内のテンションの高さや、おバカなノリ、些細な失敗やつまずきに、ついつい応援したくなっちゃいます。

13

完熟寸前の愛しさ

性描写無しで恋の暴走を描き出す事は
何処まで可能なんでしょう?
ここまで暴走しているのに純情で清らかな
関係描写には中々お目にかかれるものでは
ないでしょうね。

ネットを知っていれば判る描写を織り込んだ
小説は存在するでしょう。
でもその描写を古びたものと感じさせず活き活きと
恋の描写に使えると言う事もまた滅多には
無いでしょう。

で、その暴走に挿絵でトドメをさすのですから、
極悪の一作であるとしか申し上げ様がありません。
挿絵と文章の相乗効果は、実に恐ろしいものですね。

因みに。
この作品はネット上で連載していたものだったとの事で、
そのログは現在も閲覧可能です。
そこに室木さんの絵とはまた別に色々掲載されているの
ですが…描いた皆様も本当によく判っていらっしゃる。
そちらもかなり美味しいです。
→http://ponkotu.chocot.net/log/log.htm

11

悶絶

声出して笑いながら本を読んだのって何年ぶりだろう。
こっそりつけてるブログを好きな人に見られてるという設定に恥ずかしくて悶絶しつつ、最後のページまで、レモンサイダー味の恋を楽しませてもらいました。
そのあと自分のブログに日記を書いてたんですが、ソファラ節に影響されて、へんてこな文体の日記になってしまった。
いいなぁこの二人。
笑ってキュンとなって癒されて、残りページが少なくなったとき、読み終えるのが悲しくて、思わずまた最初から読んでしまったほど。

10

優しさ漂う

こちらで好評だったので読んでみました。

甘酸っぱーい中学生の恋のお話。
たまたまのぞいたブログの開設者が同級生の曽原で、彼が思いを寄せているのは自分のようだということに気付く高垣。近寄りがたい雰囲気だった優等生・曽原のことをだんだん意識しだし、恋心は無いもののブログの更新が気になって仕方がない。
いつもは真面目でポーカーフェイスなのに、高垣のちょっとした出来事も大感動しながらダジャレ交じりのブログを書く曽原。

何がいいって、曽原の純粋に高垣を思う気持ちと、何があっても前向きにとらえられる価値観。高垣の肯定的なものの見方。それぞれが自分のことだけではなく相手のことや他の子(特に、曽原を好きな女子・芳野)のことにまで気を配ることができる優しさに感動しました。芳野ちゃんもとってもいい子なんです。

中学生らしい明るさと元気さとせつなさと、色気のなさ・・・なのに、じんわりと涙がにじむ優しさを感じる作品でした。

9

ソファラ節、感染ります

中学生のヒミツの恋。好きで好きで大好きで、その気持ちをブログで萌え叫ぶ。片思いで、告白したら相手が迷惑だからずっと見てるだけ。でも相手を好きになることで自分のことさえ好きになれる、そんな前向きさがヒシヒシ伝わってきます。目があっただけでブラヴォー、誕生日を祝ってもらったらナイアガラ、な感じですよ。
視点はそのブログを偶然見つけた片思いされてる側のほうで、クールな優等生であるはずクラスメイトのブログでの電波っぷりにツッコミを入れつつ、気になって毎日見てしまう。知らなかったら普通の友人として仲良くなれたのに、かえって意識する。相手が自分のことを好きだから好きになるわけじゃないけれど、ネットを通して友人になれるように、いつのまにか元気で幸せな気持ちをいっぱいもらってたんじゃないかな。
とにかくかわいいお話でした。中学生なのでちゅー止まりですが(世の中には爛れている中学生もいますが)、好きな気持ちはアンドロメダ大星雲まで行っちゃうくらい負けてない。大好きが溢れてる。ブログの中だけでなく、オフでも時々壊れたソファラくんもっと見たかったなあ。おもしろかったです。

作者ご本人のサイトに番外編があるとのことで、読んできました。ネットならではの演出。ソファラ節に声を立てて笑いました。両思いになってよかったね、と言いたい! ほんとにおめでとう!

8

ひよこ

>むつこさん

こうやってコメント返せばいいんですね!
初心者なもので…。

HPにある番外編、たくさんあって、本当に得した気分ですね。
ソファラくんもやっぱりオトコノコなんだなあ、と妙な感心をしまいました。

レビューは1年くらい前に書いたものを転載したのですが、私も読み返したくなってしまいました!

むつこ

ひよこさん、こんばんは。
私もこの作品、大好きです。ソファラ大好き。
作者さんのHPにある番外編、めちゃくちゃイイですねー!レベルの高い番外編の数々が惜しげもなくHP上に掲載されてて、すごく得した気分になりました。
文庫のなかには収録されてなかった初エッチの話も、数年後の話も、ぜんぶぜんぶ面白かったなァ。
ひよこさんのレビュー読んでまた文庫を読み返したくなって、段ボールひっかきまわして探してしまいました…w

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