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小説
とても面白かった。
ブラック企業で酷使されていた受けが、Dom/Subユニバースのある平行世界(オマケに会社もホワイト化)の自分に成り代わる話。
便宜上のパートナーで下心ゼロだと強調してパートナーになったからお互いに気持ちを言い出せずに両片思いなカップル。
ハイスペでソツのない攻めが受けの前ではあたふたしたりちょっとカッコつかない感じがあるのが萌える。受けにはバランス良く鍋の具を取り分けてくれるのに、自分の分は雑だったり受けに餌付けしたがったり好きな人のお世話大好きな攻めも良かった。Subの面倒を見たい構いたい系のDom好き。ハードなプレイがないのも読みやすい。コマンドで受けを甘やかす系。でもDomの独占欲はあってすぐ嫉妬する重い彼氏なのも良い。
ドムサブがどうしても理屈の上で理解しがたく、毎回挑んではやっぱり向いてない…の繰り返しでした。
が!今作は素晴らしいです!そんな自分みたいな存在を知ってたの?なくらい入りやすい設定で世界観で展開でした。
なかったところからの異世界転生オメガバースはよく読みますが、異世界転生ドムサブは初めてです。
だからこそ主人公と一緒にダイナミクスの仕組みを習い、コマンドを体感しやっと納得というか飲み込めました。
しかも攻めこと梁川が、なんていいドムなんだ!こんな世話焼き気遣い屋さんなドムがいるなんて〜。しかも策士(笑)
こちらは瀬上視点でコマンドに従う喜びを一緒に体験?共感し、便宜上のパートナーで下心がいっさいないことに切なくて。
もしかして?と思ってた通りな梁川に最後は幸せで震えます。
エッチでまさかのコマンドを使いだして、まさか?本当はそうしたかったの?ベッドでは別人?と心配したら…。
策士なところもとっても良かった。
お互いに今のお前だから好きになったんだ!なところも良かったです。
お仕事描写もダイナミクスがある世界観だからこそのホワイト企業になったのも良かったです。
ドムサブ苦手な初心者さんに至れり尽くせりな作品でした。ありがとうございます!
転生とDomSubのコラボ。
クセが強くなくて、どちらかと言うと優しいお話です。癒しを全面に出したDomSub作品がここ最近増えましたよね。色んなアプローチがあって面白いなぁと思っている今日この頃です^ ^
さて。
この作品は、転生先の世界がダイナミクスがは存在する世界だった…という始まりで展開していきます。転生先は異世界ではなく、元いた自分の世界。…ですが、微妙に元の世界とズレています。時系列が狂っていたり、所属が変わっていたりと、少しパラレルワールド的な転生です。
ブラック企業だったのにホワイト企業に変わっていて、苦手だった同期が信頼できる相手になっていたことに驚きを隠せない瀬上は、社畜だったこれまでの会社人生をやり直すことになります。会社での就業状況は改善されましたが、ダイナミクスに縛られた世界なので、それはそれで慣れるのに大変な生活を送ることになります。
苦手だった同期というのが、営業部のエース梁川です。元の世界では接点はほぼなかった彼が、この転生世界ではやたらと瀬上のことを気に掛けて世話を焼いていきます。
ここで何となく察することが出来るかと思いますが、梁川はDom。そして、のちに第二性の判定でSubだと分かる瀬上とパートナー関係を結ぶことになるのは、瀬上のちょっとしたドジからです。
瀬上にとって梁川は、タイプでもなく、むしろ苦手な同期で、ましてやSっ気のある自分が誰かに従わせられる側に回ろうものとは思いもしなかったことでしょう。
DomとSubのことをそれまで知らなかった瀬上にとって、梁川とパートナー関係を結んだことは、自分の気持ちを自覚すると同時に、自分の中に眠るSubの本能に目覚めていくことにも繋がっていきます。
というのも。梁川が超超超優しい奉仕型Domでして、触れ方接し方が何というジェントルマンなことか!
食事のときは梁川を膝に乗せてアーンをさせたり(餌付け)、頭を撫でたり頬をさすったりと、とにかくソフトタッチなコマンドが素敵ー!(〃ω〃)
Subの性癖にもよりますが、世の中のDomたちはこうあって欲しいものです(笑)
こんないい感じの2人だけど、パートナー関係は便宜上で成り立っているテイ。適度にプレイをすれば精神衛生上にも良いからと、あくまでwin-winな関係のため…というのが、なかなか本音を曝け出せない、好きの気持ちにブレーキをかける原因にもなっているんですよね。
好きな相手とパートナーになっているのに、そのことが先に進めないのが切ない…。プレイで身体は癒されているし気持ちよくもなるのに、心は満たされることはないっていうね。
そんな擬似パートナー関係の2人が本物のパートナー関係になるきっかけは、DomだのSubだのの繋がりより、好きな人を近くで守りたい・傍にいたい気持ちが強くあったのが、梁川の誠実な性格を表しています。
さすが溺愛型奉仕Dom〜♪( ´▽`)
最初こそ殺伐とした瀬上の身の回りでしたが、最後は良いこと尽くしのハッピーエンドでした。話の進み方も穏やかで読みやすいし、優しさたっぷりのストーリーが、読んでいて心地良かったです。
DomSubが苦手な方も読めるんじゃないかなと思います。おススメです!
栗城先生初のDom/Subもの。
今までになかった表現で描かれていて、Dom/Subとしても転生ものとしても非常に楽しめました。
どちらかというと、転生というよりもパラレルワールドな印象の方が大きかったです。
Dom/Subとはなんぞや?と、何も知らずにダイナミクスと呼ばれる第2の性がある世界へとやって来てしまった幹人。
目覚める直前までブラック企業で命を削るように勤務していた彼の生活と、当たり前に感じていた常識が一変していく。
地に足のついたサラリーマンが主人公なのが栗城先生作品らしくていいなと思いました。
ダイナミクスについてや恋愛面の大人のもだもだも描きつつ、しっかりとお仕事描写もあるのがうれしい。どちらもすごく良いバランスで読みやすかったです。
それでいて作品の雰囲気に優しさを感じるんですよね。
これはきっと幹人が元いた環境がとてつもなく悪いものだったからなのかもしれませんし、攻めの梁川のキャラクターがそうさせるのかもしれません。両方かな。
ストーリーはもちろんのこと、個人的にこの作品におけるメイン2人のDom/Sub設定がたまらなく良かった…!
梁川恭司28歳。相手には優しく誠実にとことん尽くしたいタイプです。
受けのことは基本的に男前でもなんでもかわいい生き物だと決めつけて読んでいる節があるので、どの作品でもついつい攻めのことを重視して読んでしまいがちなのですが、梁川…あんた…良いDomだよ…と、一体何度思ったことでしょう。
なんですかね。2人だけの空間に漂う空気が甘く柔らかくてすごく良いんですよ。後半の攻め視点なんてかわいさと癒しの塊なので…ぜひ読んでほしい。
こんな優しいDom/Sub、そして転生ものも良いなと思える素敵なアプローチで描かれた作品でした。
派手さはありませんが、キャラクターも魅力的で、ストーリー展開も緩やか。心地の良い読みやすさがありますよ。
(ただ、タイトルはもうちょっと違うものが良かったな〜なんて思ったり)
雑誌で連載中のコミカライズを見かけて、面白そうだったので原作を読みました。
転生ものだけど、転生先は全くの異世界ではなくパラレルワールドで、違いはダイナミクスがあるかどうか…
現代→現代なのでとっつき易かったです。
ダイナミクス初心者の主人公のために丁寧に解説してくれるので、読者側もDom/Subにあまり馴染みがなくても楽しめるなと思いました。
初めてコマンドを受けるシーンは、主人公の混乱や恐怖心が伝わってきて良かったです。
ダイナミクスの法的な捉え方、社会制度への組み込まれ方が、とても現代的で現実的だと感じて、そういうところも面白かったです。
もっとこの世界観のお話が読みたいので、続編やスピンオフがあるといいなと思います。