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年の差20歳で、親友の父親に惚れてしまうっていう設定そのものがツボでした。
一途で可愛い受け(志真)と、遊び人のくせにモラルに縛られてしまう攻め(康征)。
康征オヤジはある日酔っ払って、恋人と間違って志真にキスしてしまう。ついでに裸にしてエッチ寸前までいってしまう。
間違われた志真は傷つくわ、それを知った実の息子には攻められるわ、オヤジがとことん振り回されてるのが楽しくて楽しくて、あっという間に読み終えてしまいました。
出版が2008年。
オメガも獣人も呪術師も異世界も出てこない、おまけに『業界』のキラキラした世界でもなく(攻めの灰島は脚本家で美形の俳優さんがセフレとして出て来ますが)執着した所為で社会的な関係性をぶっ壊す訳でもないお話を、なんか久しぶりに読んだなぁ。
で、これが実にほっこりしたんですね。非常に気持ちが良かったです。
もう既に沢山の方がレビューを書かれておりますので、感想のみを。
この読後感の良さは受けさんである志真の、堅実な性格のおかげじゃないかと。
『お隣同士で家族ぐるみのお付き合いをしていた幼馴染みの父親を好きになってしまう』って、割とショックじゃないかと思うのですけれど。
でも、彼は強い。
そして聡明な子なんですよね。
BLって、いじらしくて応援したくなっちゃうキャラクターは沢山いる様な気がするのですけれど、志真くんはそれとはちょっと違う様に思います。
何て言うのかな?『友達になりたい人、NO1』みたいな?
また、最初から最後まで志真視点で進むのも良かったです。
まさしく『健全な18歳が年上の人を好きになっちゃったら』の恋なんですよ。
この恋は日常生活に溶けているので、その切なさもキリキリと胸を苛む様な感じではないのです。
ほんのり哀しいせつなさが続くのですが、だからこそクライマックスでの『対等に見られず子ども扱いされる哀しさの爆発』に激しく揺さぶられました。
荒唐無稽なBLも面白いですが、こんな感じの『ひょっとしたら隣の家で起きているかもしれない』お話って「良いなぁ……」と思いました。
「BL小説巨塔作家のみなさまの未読作品がまだあったはず。探して読まなくっちゃ!」と心に誓ったりして。
あとがきによると本書のタイトルは『この親にしてこの子あり』という意味だそうです。
近親ものは苦手なのですが、そうじゃないということなので、お互い父子のように思っていた相手を徐々に親子の情ではなく恋愛感情で愛してしまう葛藤なのかな、などと想像して読み始めました。
おバカな息子 昴(攻めの実子)がバカすぎて違う方向だけど一生懸命親友(受け)の志麻のことを考えていて、精一杯の友情で大好きだということがよくわかり、可愛くて頭をくしゃくしゃにして撫で回したくなりました。
恋愛感情もなく欲情もしないのに健気でいい子の友人を愛してあげたいと頑張ってみるけどやっぱりダメだと結論付けるまでの遣り取りがおっかしくて笑えました。
それと昴ママの、息子と世の女性たちの幸せのための所業が凄すぎて引きつつもグッジョブと言ってあげたくなります。
面白かった(^_^)
ホームドラマといった感じのお話でした。
英田サキさんの作品って、まだそこまで全部読んだ訳ではないですが、
大作を書かれているイメージが強く、
勿論そういうのも好きなんですが、
私は1冊とか2冊位の作品が結構好き。
深刻になりすぎず、人間臭さがあって、
その人間臭い所にあったかくなったり、せつなさを感じる。
古い昭和のドラマに出てくる、バカでどうしようもない奴だけど人の為に泣いちゃったりする奴とか、
どうしようもなく頑固な不器用おやじとか、
損してばっかりだけど頑張ってる奴とかという人間臭さ。
そういうのって、かっこいいシチュは必要ないんですよね。
そういうのが結構好きなので、
今回みたいなホームドラマといった感じのお話は「あ〜やっぱりいいな〜」と。
BLなんだけど、ほんわかしみじみ?と読みました。
今回は20歳の歳の差カップル、
小学生の頃からのお隣さん。
両親が離婚したので、お隣さんではあるけれど父親代わりでもあり、
親友で幼馴染の昴の父親でもある康征に恋をしている志真が主人公。
この志真と康征が昔から親子同然の付き合いだったから、
お互い自然体でいるので、あまり歳の差は感じませんでした。
逆に志真が康征にお小言言ったり、康征が怒った志真におろおろしたりするのが、単純に読んでて楽しかったです。
でも逆に近い分言葉がストレートなので、志真にとってはせつなかったなぁ〜。
酔った康征に襲われちゃった所、
意を決して康征に告白しに行ったのに、
告白する前に康征とこじれて「好きな人がいる」と嘘ついちゃう所。
康征に「僕が好きな人は宝物のように僕を優しく抱いてくれる」と言った所は、
宝物みたいに大切にして欲しいのは康征なのにと、せつなかったですね。
「宝物」って馴染みがありそうな言葉なんですけど…威力大でした。
康征の息子の昴も好きでしたねー。
バカでどうしようもない奴だけど、志真の事が大好きなんだな。
襲われた後に志真の家のベッドで2人で話してるシーン好きでした。
おいおいまさか…やっぱBLだし…と思ったら、
寝入ってるんかい!
するどい質問とかしてくるから焦りましたよ、まったく(笑)
後びっくりしたのは昴のお母さん。
子供の頃に昴にした手術にはぎょっとしました。
おいおい。
でもこっちが引く前にばばーんっと言い返して、有無言わせないパワーがありそう。
やった事に首は傾げてしまいますが、嫌いにはなれないパワーがありそうな人でした。
後、志真のお母さんも好きでした。
女手一つで頑張ってきたんだなー。
親子で話すシーン、良かったです。
後はやっぱり康征。
大人の男は大好きです。
本当、ダメな奴だけど(笑)
設定がツボでめちゃくちゃ面白かったですヾ(*´∀`*)ノ
なんていうんですか。
今の時代では中々見られない設定でとってもワクワクする…!!
年下攻めがわんさかしてる昨今、このCPは中々貴重です。超楽しい。
あと現実的じゃない設定がボロッと出てくるトンデモさも楽しい。
(10年以上前の作品なので腐歴が長い姐様は懐かしいかもしれませんね)
所々倫理観には欠ける部分もありますが
個人的にはソレも含めて楽しめました(∩´///`∩)
内容は先の姐様が書かれているので感想を。
受け:志真の一途さにはキュンキュンします。
幼馴染みで親友の父親に切ない片想いを続ける姿。
別の男に間違えられてキスされた時のショック。
傷つき萌え属性にガンガン刺さって何度もウルッとさせられました。
志真の家庭事情や実父に対する感情なども練り込まれていて、
ファザコンの気が見られたのも説得力があって良かったです。
最初は父親への憧れと混同するような淡い気持ちから嫉妬や独占欲によって恋愛感を増し、
子供が色っぽさを身につける瞬間に少々ゾクッとしました。
いや~…これは(大人側として)ビビる。恋の力ってすごい。
攻め:康征は…ま~…ダメな大人ですね。
だらしない部分が多いので大人っぽい雰囲気はないけれど、
"野性味のある悪い男"感がなんともいえずセクシー( ´艸`) ♪
息子同然に可愛がってるお隣の子に手を出せる男なのでさもありなん…って感じです。
志真を恋愛の対象として見ていなくても特別に想っているのはわかりました。
実の息子より可愛がってて、志真がいないと生きていけないレベルだったりします。
(だからこそ志真が苦しむのですよ~!萌!)
志真に手を出すときの犯罪臭さはなんとも言えませんね!
「いけない大人」感がビシバシ出てて萌えました(∩´///`∩)スキ!
でもこの関係はあくまで志真が望む形で進んでいるので、
親子ほど年の離れているドロドロした背徳感よりも爽やかさを感じます。
(康征が志真の前だとカッコイイ男になれないというのもありますが笑)
そしてそして!
康征の息子であり、志真の親友である、昴…!
個人的に昴のアホさ加減と直感と運で生きてそうなところがすごく好き。
志真を巡って三角関係!?なBLになりそうでならない生粋の女好きなとこも面白かった~!
昴の母親もぶっ飛んでて濃いキャラでしたヾ(*´∀`*)ノ
惜しむらくは初エッチの余韻のなさでしたね…。
志真の前だとデリカシーのないオッサンになる康征さんは
カッコイイ大人攻めからはほど遠いわ…速攻尻に敷かれてるし。
なのでエッチする前辺りまでが好みな作品でした。
トータル的にとっても面白かったです…!!