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表題作ノっぴきならぬ 1

寅次
千枝屋に奉公中
八重辰
八兵衛,料理茶屋・千枝屋の若旦那

あらすじ

「ついに見つけた。七年も忘れられねかった男を――」

時は江戸。侠気あふれる伊達な男と、上品で端正な顔立ちの美男。名も明かさず逢瀬を重ねる――それももう、七年前の話。
彼との夜が忘れられなかった寅次は、江戸を転々としながらその"美しい男"を探し続け、ついに再会を果たす。しかし彼は高級料亭の若旦那で、幼い娘と共に暮らしていて…?

『べな』こふで最新作!
艶麗な筆致でつむがれる、毛色の違う【色男×色男】の切なくも甘い"初恋のやり直し"。
描き下ろしも収録!!

作品情報

作品名
ノっぴきならぬ 1
著者
こふで 
媒体
漫画(コミック)
出版社
双葉社
レーベル
チルシェコミックス
発売日
電子発売日
ISBN
9784575381603
4.7

(120)

(100)

萌々

(15)

(1)

中立

(1)

趣味じゃない

(3)

レビュー数
28
得点
564
評価数
120
平均
4.7 / 5
神率
83.3%

レビュー投稿数28

あぁ、浸ってます、幸せ!

 たまらないです!寅次も八重辰も、ほんっとに色気匂い立つ二人。そして、こふで先生の描いた、この江戸後期という世界観、大好きです!
 まず、出会いは海を望む品川(?)辺りの料亭、濃密な屋根船のシーン、向島墨堤近くの豪奢な料亭、三人で出かけた三囲神社(?)、千枝屋の座敷やお庭、土蔵や離れの茶室、ほんとに素晴らしい、大好き。当然のことながら、こふで先生の創った世界なんですが、随所にリアリティが盛り込まれ、二人の生きている場所なんだなあって、妄想全開です。
 次に着物。寅次のまくった袖から入墨、股引姿もかっこいい、八重辰は羽織でぴしっと決めてるんだけど余計にエロい、お天ちゃんは着物も帯も簪もみんなかわいい。
 そして寅次も八重辰も、本当に細やかに互いを思い遣って入るところ、大好きです。別れた後のそれぞれの七年間、ん~~。特に八重辰は、当時は当たり前であったとは言え、大きく人生が動いた時期、重く辛く、心の拠り所を自らシャットアウトし、なんとかお店をまわしていかなければならない、選択肢の無い孤独な七年。だからこそ、よくぞ探し出してくれました、寅次よ!
 これから二人でお天ちゃんを育み、忠太をはじめ多くの奉公人たちにも支えられて店を守っていくんですね。それは、八重辰がもがき苦しんできた七年間からの実りなんだなあ。これって現代のドラマとも受け取れますよね。だからこその魅力倍増!
 こふで先生、ありがとうございます。

0

江戸物BL!ちょんまげの男がこんなに可愛くみえるなんて…!

執着男大好き故に行き着いた作品
正直、江戸物BLは男がちょんまげなのがなぁ……と食わず嫌いしてたんです
いやいや、とんでもない!
最高の作品でした!!
だって、あんなに微妙だったはずのちょんまげがこんなに可愛く感じる
それもこれも、こふで先生の画力のおかげでしょう
ありがとうございます!

7年前、身体を重ねた男を忘れられなかった寅次(攻め)はずっとずっと想い人を探し続ける
そしてとある高級料亭で見つける
でも相手の態度はめちゃくちゃ冷たくて、しかも子供がいるという……!
なんとも切ない導入

読み進めていくと
子供がめっちゃいい子で可愛い
八重辰(受け)も実は満更でもない
でも子供のため、家のために寅次をとることもできない
そんな八重辰をみて身を引こうとする寅次がまた切ない
周りの人間も1部以外はめちゃくちゃいい人
なんとなく江戸時代の温かさを感じました

まだまだ続いています!
早く読みたい人は分冊版もぜひ!!

エロはそこまで多くないし描写もあまり直接的ではないです
読みやすい部類かと思います
おすすめです!!!!

0

子持ち

器用なでかい男×不器用な美人…大好きでしょう。私も大好きです。良かった。色気むんむんで非常に良かった。それも続くんですね!楽しみです。

江戸BLであり子持ちBLだと思うのですが、後者を大々的にアピールしてないのはネタバレだからだろうか。自分はジャンル:子持ちを好んで読まないのだけれど、読んでみれば主役2人はドストライクだったので、門戸は広がってるかも。

7年も男を追っかけてフラフラしていた男、現実的に考えればだいぶ気味悪いのに、江戸時代ならそんなんでも生きていけるのかな?って気分になる不思議。

1

なんだこれ!

ほんっっっとうに八重辰がかわいすぎる。江戸時代ものを始めて読みましたが愛の言葉がまだ入ってきておらず、私たちが普段目にするような告白は見れません が、、、言葉がないからこその二人の表情にやられます。なんでそんなに恋してる、愛おしいって表情が描けるのか 恐るべし作者です。最後の受けの決意は見ものです。私も千枝屋の奉公人になって二人のことを垣間見したい!というかお天になって二人を観察したい。子どもの描き方も納得がいく形なっていて、後味悪いとか全く感じませんでした。ほんとに全人類見るべき作品です。

1

台詞回し、仕草、表情、全てが粋

とにかく美しいです。江戸時代の風俗や室内のしつらえの細やかで美麗な描き込みに、ページをめくる度にため息をついてしまいます。

そして寅次と八重辰の表情の素晴らしさといったら。雄弁で繊細な表情のひとつひとつが二人の心情を物語っています。ふとした目の動きで語る語る。
八重辰の秘めた想い、憂いを含んだ目元がいちいち艶やかでたまりません。

また寅次の懐の深さには八重辰でなくても惚れ込んでしまいそうです。七年想い続けたうえに引き際さえもわきまえている寅次、男前が過ぎます。
相手のことを想うがゆえに一歩引く、これが愛でなくてなんだと言うのだろうか。包み込むような大きな愛に胸が熱くなりました。

執着、未練、と引きずり続けて来たのはむしろ八重辰のほうだったのかもしれず。思い切りと潔さを持った寅次との二人のバランス、物語上での対比もまた味わいが深いです。

まだまだ見ていたいこの二人。次巻の発売がとても楽しみです。

1

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