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ワケありな出自の医師・新庭が好みのノンケに出会い、愛されることで自己肯定感が高まり幸せになる。簡単にまとめるとこんな感じの話。ページ数が少なくさらっと進んだせいか、描きたいことは分かるけど……と物足りなさが残った。
一組のカップルの話の二本立て。1作目は、なんとなく顔見知りだった新庭と小淵が、ふとしたきっかけから仲を深め、お付き合いを始める話。2作目は新庭の背景に関わる話。
挨拶を交わす仲になり、気になりながらも、小淵がノンケなので手を出すのは自重する新庭。新庭の心理描写は結構あからさま。
小淵の方は、潰瘍ができるほど新庭への気持ちに悩んでしまう。
気になるのは、小淵が女性に性的魅力を感じなくなった理由に、肉食系女性上司に食われたことを挙げている点。だから男に走ったわけじゃないと言いつつも、セクハラじゃないと何度も述べるせいで、小淵の中に何かを残した出来事という印象になってしまう。
付き合い始めるのも新庭に導かれる形になっていて、ちょっとこの人大丈夫かな、と思ってしまった。新庭に惹かれたきっかけすらもよく分からない。
新庭の出自に関しては、新庭の中に暗い影を落とす部分でもある。男同士の付き合いは初めてで、身体の関係に進むのを躊躇う小淵に、新庭は全てをさらけ出す。そして二人は……という感じ。
新庭にとって、小淵は全てを認め全てを愛してくれる相手。思いのほか感動が薄いのは、新庭が結構イイ性格してる印象だからかな。小淵視点だと、飛んで火に入るなんとやら~に見えるというか。
もう少し新庭の弱いところや癒やされる描写を読みたかったかな。