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今回は侯爵家三男と父同士が懇意の男爵家子息のお話です。
文官の受様が聖なる森の調査で攻様の危機に直面し
異世界での不思議な体験を経て攻様の恋人になるまで。
受様は男爵家の三男で人付き合いが苦手な文官で
文官仲間からも距離を置かれています。
しかしながらそんな受様によく声をかけてくるのが
新騎士団長となった攻様です。
攻様は侯爵家の三男ですが父親同士が懇意なため
幼い頃から顔見知りで同時期に学校に通い、
同じ年に受様は文官、攻様は騎士として出仕します。
攻様は恵まれた容姿と優れた能力で新人騎士ながらも
分隊長に任命され、前団長が病で倒れると
新たな騎士団長に選ばれた傑物です。
そんな攻様は受様の劣等感を刺激するため
できるだけ攻様との接触を避けるのですが
攻様は何かと受様を気にかけ
王都を囲む聖なる森で相次ぐ大型獣の目撃談による
調査の同行者に指名してきます。
聖なる森は受様にも馴染みのある場所ながら
成人後は訪れる事もなく、微かな違和感を感じたながらも
泉近くの調査を頼まれた受様は1人で向かい
見上げるほど大木のある開けた場所で
禍々しい赤目の巨大な獣と遭遇してしまうのです!!
緊迫した気配に動けずにいた受様を救ったのは
攻様でしたがその攻様は受様をかばって
致命傷を負ってしまいます。
絶対的な強者のはずの攻様に死が迫り
無力さに呆然する受様の脳裏に不思議な声が響きます。
「次代に繋いてくれた礼に、そなたの願いを叶えよう」
「そなたの願いは」
「攻様が死ぬ未来を消してくれ!!」
果たして受様の願いは叶うのか!?
史上最年少で騎士団長となった攻様と
攻様の危機回避を願って界渡りした受様の
異世界転生ファンタジーです♪
次の瞬間、受様は正広間にて
攻様から騎士団の副団長就任を任じられていたのです。
受様が目覚めた世界では受様は男爵家の長男で
攻様と同じく騎士として騎士団に所属し
攻様に副団長の1人として指名されていたのです。
今までとは違う世界で生きることになった受様は
2つの世界で起こる出来事の相違性に戸惑いつつも
自分ができる精一杯の努力を重ねて
前の世界で起こった出来事を防ごうと奔走します。
そしてそんな受様に攻様は真摯な想いを向けていて
攻様の恋の行方にワクワク&ドキドキ、
不思議にリンクする2つの世界での出来事を追いながら
魔物との再びの遭遇にハラハラMAX!!
たいへん楽しく読ませて頂きました ヾ(≧▽≦)ノ
読み終わってみると巧みな伏線が配されていて
見事なドンデン返しにも納得感で終幕するのですが、
読み途中では不可解さが満載で翻弄させられました。
「やり直し」ファンタジー大好きなので購入しましたが、とても面白かったです◎
「やり直し」と言うよ【パラレルワールド転移】に近く、異世界転移系ファンタジーがお好きな方には刺さると思います!
もう、この主人公・リオネルが優秀な幼馴染み・アルベルトへのコンプレックスを拗らせた卑屈男子で、序盤から持ち前のコミュ障っぷりを炸裂しまくり。
アルベルトに「リオ」と愛称で呼ばれると「うわっ」となるし、なるべく会いたく無いから避けてたり…
ファンタジー作品なのにリオの卑屈さがリアルで【将来有望な花形営業マン×地味な裏方事務職員】の現パロで脳内再生余裕でした 笑
そんなリオが、別の世界線へ飛ばされた事で「今度こそアルベルトを守る」と、強い意志をもって前向きに成長する姿にグッときます。
また、地道に努力を重ねるリオに感化され、周囲の騎士達から愛される〝愛され展開〟に思わずニンマリ♡
周囲の騎士たちと親睦を深めるにつれて、アルベルトの執着心が強くなる素晴らしい方程式!
「リオネルが新人騎士と相乗りしたらしい」の噂を聞きつけ、山から街中へ駆けつけるアルベルトに思わず笑っちゃいましたw
「やり直し」前からアルベルト→リオへの愛を感じてニヤニヤする一方で、素直になれないツンツン男子のリオは気持ちを自覚した後も言葉で「好き」とは言えず、両思いのはずなのに何処かスッキリしない印象に…
両思い後もツンツンが良い!と言う方には合うのかな。
とはいえ、過去を知る〝主人公チート〟を炸裂し、「やり直し」モノの醍醐味を存分に堪能できて読み応えのある一冊でした◎
終盤のアルベルト視点に萌え炸裂です♡
幼馴染 × 異世界転生…というより、パラレルワールドもの。
表紙のピンクと紫がかった色味がすごく素敵で…ワクワクしながら本を開きました✨
途中まで、なんとなく淡々と読んでいける感じ…?と思ったのですが、終章の攻め視点のお話と、二人が初めて体を重ねるシーンが個人的にすごく良くて…萌え転がりました(*´꒳`*)
内容です↓
主人公は、地味で目立たない倉庫番の文官、リオネル。彼にはアルベルトという幼馴染が。
でも、若くして騎士団長に選ばれた優秀なアルベルトに対し苦手意識を持っているリオネルは、アルベルトのことを避けています。
しかしある時、「魔獣が出た」という森へ、騎士団長率いる調査団の一員として一緒に行くことに。
そこで魔獣に襲われ、女性副団長を庇おうと前に出たところ、そんなリオネルを庇ったアルベルトが魔獣の爪に腹を裂かれ、致命傷を負ってしまいます。
その時ふと不思議な声が聞こえ、「願いを叶える」と言われたリオネルは「魔獣が出る前に時間を戻し、アルベルトが死ぬ未来を消してくれ!」と強く願います。
するといつの間にか、リオネルはアルベルトから騎士副団長に命名されている場面へトリップ。
前の世界の文官ではなく、騎士団の、それもアルベルトの腹心として働くことになっていました。
以前の世界での事件事故の記憶を生かし、飛ばされた世界での不幸を未然に防ごうとするリオネルですがー!?
と続くお話。
リオネルは地味で誰からも注目されない一文官かと思いきや、実はアルベルト以外にも彼のことを認めている者たちがいたこと。
二人の幼い頃の森での思い出と、その時アルベルトが胸に誓った決意。
それらが順番的にもう少し序盤の方に出て来ていたらより分かりやすく、萌えの山がぐぐっと早めに来ていたかな?なんて思ったり。
でもでもでも。
二人が初めて体を重ねるシーンと、最後の「今度は俺が上だからなっ」「(受けには聞こえない呟き)リオが俺の上で啼いてくれるなんて…夢みたいだ」のやりとりがまあ〜最高で!・:*+.
深夜のニヤニヤが止まらなくなっちゃいました。
初めての夜の後、リオネルの腫れてしまった唇にそっと触れながら「他の男には絶対触れさせない…!」と決意する攻めの執着に、きゅーーん。
しかも、その”他の男”とは……( ̄∀ ̄)
縋り付く相手を無下に突き放したりできないリオの性格を分かっていて、そこから付け込もうと決心するアルベルト。
本当はじっくり長期戦の予定だったけれど、”死んでしまったら元も子もない”ことを自覚したからなのですね。
そんなアルベルトに、無自覚な恋心を抱き絆されるリオネルの内面と行動の変化、というのが、物語の大きなテーマとなります。
違う世界に飛ばされ、もう一度やり直せるチャンスを手に入れた時ー
自分を変えようと頭を巡らせ、元の世界ではしたことのなかったことに挑戦し、幼馴染を救おうとする姿がカッコいい!
現実の世界では、過去に戻ってやり直すことはできないけれど。
自分も何かひとつ、新たな挑戦をしてみようかな、ちょっと頑張ってみようかな、と勇気がもらえる、そんな素敵なお話でした✨
騎士団長と文官
文官のリオネル(受け)は最年少の騎士団長として皆の尊敬される幼馴染のアルベルト(攻め)を苦手に思っています。
が、なぜかアルベルトはリオネルに絡んできます。
ある日、何故か魔獣の調査に駆り出されてしまったリオネルは建国神話に出てくる『聖なる森』の魔獣に出会ってしまいます。びびって体が動かないリオネルを助けたのはアルベルトでした。
が、アルベルトは致命傷を負ってしまいます。その時何者かに願いを叶えると言われたリオネルはアルベルトが死ぬ未来を消してほしいと願います。
気がついたら、なぜかリオネルは時を戻り、仕事やも騎士それも副団長という重責を担ってにいました。
その上末っ子だったのに長男になっていたり、ただ時を戻ったのではなく違う世界線に移動したようでした。
騎士として鍛え直しながら、やり直し前の事件を潰していくリオネル。今度こそ魔獣からアルベルトを守れるのか。
やり直し前のリオネルは卑屈でとても好きになれません。
アルフレッドが命をかけて守ってるのにビビって動けなくて、なのに好きな人がピンチになったとたん庇いに行ってしまって台無しに。
アルフレッドが可哀想になりました。
が、巻き戻ってから騎士として自分にできることをと頑張る姿はとても好感がもてます。
リオネル視点なのでわからなかったのですが、実は巻き戻る前から文官の仕事としても密かに一目置かれていたリオネだったので、急に変わったわけではなかったのですが。
前の世界線で実際起こったさまざまな事件を未然に防いでいき、自身も鍛え、とうとう魔獣が出現する時が来てしまいます。
普通の巻き戻りと違っていたので、本来のリオネルがどうなったのか非常に気になりながら読み進めました。
最終的にはリオネルの後悔を消すことができ、アルフレッドからの告白も聞けて無事2人は(アルフレッドの策略勝ちな気もする)付き合うことになり大団円と言って良いのではないでしょうか。
ただ、あちらのリオネルは大ピンチだったのでとても心配だったのですが、あとがきで大丈夫そうなのでホッとしました。
あの世界線のアルフレッドの聞けなかった話ってなんだったのでしょうかね。普通に告白かな。
巻き戻りなのに普通じゃなくてちょっとハラハラしましたが、楽しいお話でした。
アルフレッドは意外と腹黒でしたね
ああ、あの時もっとこうしていれば。
ほんの少しでいいから時間が巻き戻ればいいのに。
そんなことを思ったことはありませんか?
当たり前ではありますが、通常であれば後悔しても時間が元に戻ることなんてあり得ません。
が、そんなことがあり得てしまったのがこちらのお話。
自分のことを身を挺して守ってくれた攻め・アルベルトをどうにか生かしたいと強く願った結果、気が付けば並行世界…いわゆるパラレルワールドで意識を取り戻したリオネル。
自分であって自分ではない人物の人生を生きながら、この似て非なる別の世界線でも同じ悲劇が起きないようにと、過去の記憶を頼りに危険な未来を回避しようと奮闘する前向きな物語となっています。
人生のやり直しものの見どころといえば、やはり主人公の意識の変化ですよね。
文官をしていたひとつ目の世界のリネオルは、自己評価が低く、なんだか妙に卑屈な人物なのです。
そんな彼が、ふたつ目の世界…もとい別の世界線では騎士団の副団長となっていたのだからさあ大変!
未来を回避するよりもまず、身分にそぐわない自分自身をどうにかしなければなりません。
混乱の中でもまずは体力をと、出来ることからコツコツと努力をし始める姿も、その姿勢を見た部下や同僚から次第に慕われていく姿も読んでいて気持ちが良いものでした。
これから起こり得る出来事に立ち向かおうと懸命になるのも良かったです。
結局のところ、自分がどうなりたいか・今何をすべきなのかを考えようとする姿勢こそが成長するためには1番大切なのかもしれませんね。
ただ、文官の彼も仕事ぶりは丁寧でしたから、自己評価が低かっただけでそもそも根っこの真面目な部分は変わらないような気もします…
と、リオネルのお仕事面と、幕間として挟まれる他副団長視点で見た攻めの様子は楽しんで読めたのですが、ものすごく盛り上がる部分があったか?と思うと…さらりと読み終えてしまったかなという印象です。
パラレルワールドに転移する前の序盤時点で、なぜリオネルがアルベルトのことをずっと避けていたのかがよく分からない状態だったからか、いまいち恋愛面と2人の強い想いには入り込みにくかったかな。グッとは萌えられず。
リオネルが一歩踏み出そうと成長する姿と、攻め視点の幕間は好みでした。