【フリル、リボン、ハイヒール… オジサンだけど、好きだと言ってみたかった。】

コミック

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物失型キラキラブルー 上

busshitsugata kirakira blue

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表題作物失型キラキラブルー 上

我妻 真昼
大学院生,キルトを買った我妻朝柊の息子
キルト
真昼の父の別宅に居た正体不明の不法侵入者

同時収録作品物失型キラキラブルー 上

我妻朝柊
49歳,キルトの所有者
キルト
ヒューマン・エレクトロニクス社の受精卵出身

同時収録作品物失型キラキラブルー 上

モブ
違法ドール店の客たち
キルト
勘違いから所有者不在と思われたドール

あらすじ

「中年男性と人形、秘密の箱庭。」
ーー居場所を失った人々を集め、
アンドロイドとして出荷するヒューマン・エレクトロニクス社。
性玩具としてプログラミングされたキルトは
裕福な中年男性・朝柊(あしゅう)に購入される。
性欲にまみれた日々が始まるのかと思いきや、
朝柊はキルトをフリルやリボンのドレスで着飾るだけ。
可愛いものに埋め尽くされた空間で過ごす2人の不思議な時間。
しかしそれは朝柊の息子・真昼(まひる)との出逢いで、崩れていくーー。


※本作品は単話配信しているものに、加筆修正・描き下ろしを加えたコミックス版です。重複購入にお気をつけ下さい。

作品情報

作品名
物失型キラキラブルー 上
著者
キカ糸 
媒体
漫画(コミック)
出版社
ふゅーじょんぷろだくと
レーベル
POEBACKS Baby comic
発売日
電子発売日
ISBN
9784865897821
4.8

(28)

(26)

萌々

(1)

(1)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
5
得点
137
評価数
28
平均
4.8 / 5
神率
92.9%

レビュー投稿数5

泣いて泣いて泣いた

上巻のみの感想です。上巻だけでもう、泣けて泣けて仕方なくて、こちらのレビューを書きながらまだ泣いてます。
(以下、ネタバレ含みますのでご注意ください)




主人公は、ラブドールとして施設内で出荷を待ちながら育てられたキルト。
我妻ホールディングスの社長に買われ出荷されるも、ひょんなことから社長の息子・真昼と出会い、意識せぬまま恋に落ちるのですがー

と続くお話です。

もう、社長・朝柊に再会し、彼が泣きながらキルトの記憶を消去するシーンで涙で前が見えなくなりました。。真昼のことを忘れたくない、消去は嫌だと叫ぶキルトの姿が痛々しくて悲しくて。
その前の蹂躙シーンでだいぶメンタルにきてたんですが、ここで完全に涙腺崩壊でした。

やー…なんだかこれ以上書けない。。
人間の欲望って本当に醜いよね、ってまざまざと見せつけられたような気がします。
辛い。。

どうか幸せな結末を…と祈りつつ、下巻を読みます( ; ; )

7

キルトを知る上巻 決して忘れない、忘れられないキルトという愛すべき存在

世界観としては既刊作「人形型モノクローム」と一緒
「人形型モノクローム」の前日譚になります

すんなり分かり易い世界観ではない、唯一無二の設定なので出来たら「人形型モノクローム」から読んだ方がいいかも知れませんが、もしかしたら未読のまま今作を読んでから「人形型モノクローム」に遡っていくのもいいかも知れない…

ここから下記は既刊作品を読んでいる視点でのレビューなので根幹に触れる事もあるのでご了承下さい


「人形型モノクローム」の前日譚である、という事が分かっているから読み続けられた所が大きかったです
私の場合はですが、この作品の後のキルトと真昼の事を知っているからこそページを閉じずに読めたのが大きい
もし、木綿に「愛」というカタチを教えた2人の未来の姿を知らなかったら、、、辛すぎて嗚咽しながらページを進む事が暫く出来なかったかも知れない
未来の2人の姿を知っていても泣けてしまう位に不条理さに胸が苦しくなるのでこの上巻の切なさは想像以上です

朝柊の取った決断は一見したら朝柊の勝手で彼の弱さが招いた強引な行為に見えなくはないけれど、きっと汚れたキルトが嫌なのではなくて傷付いてしまったキルトにその嫌な想いを消し去って欲しかった、という想いもあったんじゃないかな、、、って思えてならない
そうでなければあんなに苦しそうにリセットをしないよね。。。
扉絵に描かれていた朝柊のキャラデザは必見です
キルトとの関係性がすごく明確に描かれていて、これを知った上で朝柊のあのキルトへの処置を見るとやっぱりすごくどちらの立場でも苦しくなります

上巻はとにかく後半に行けば行くほどツライ。。。

でも、真昼や施設の芦生先生、そして猫たちだってキルトに幸せになって欲しい、と願ってくれる存在達がいる事も知っている
キルトが「存在すべき理由」がある事を知っている
どうかその想いがキルトに注がれて欲しい…‼と願いながら下巻に進みたいと思います


お話しの特性上(キルトがラブドール扱い)他者からの無理矢理行為も描かれます
しかもかなりヒドイ…
痛い描写や無理矢理描写、攻め以外との絡みがNGの方はお読みにならない方がいいです
とてもツライです…


上巻はキルトがどんな子なのか?
キルトの周りにはどんな人が居るのか?
キルトと朝柊の関係
そしてキルトと真昼の関係
をしっかり知っていく巻です

キルトは施設に後から来た木綿を弟のように可愛がり、拾った猫の為に自分が怒られてもお魚をこっそりあげる心の優しい子
思い出の詰まったRAKUDA T-シャツを大事に大事する愛情深い子

キルトのすごく近くにはキルトに傍に居て欲しい、キルトに幸せになって欲しいと願ってくれる人がいる、愛されるべきだよって教えてくれる人が居るんです

キルトと朝柊は本当は仲良しで2人だけで理解出来る時間を過ごせる存在
朝柊にとっては本当に唯一の拠り所で自分を解放出来た場所

キルトと真昼は、、、上手く伝えられないだけで大好きが溢れている2人

上巻はツラさと温かさが入り交じる濃厚な1冊
扉絵もしっかり読み込みしながら世界観やキャラを理解しながらじっくり読んでみて下さい


修正|白抜き(シーモア)

3

どっぷり読み耽りたい、そんな時に・・・

「物語を読みたい」どっぷりとその世界に浸かって、読んでる間は自分の周りだけ時が止まったんじゃないか?って位の没入感で読み耽りたい…!
そんな時があったら是非、この作品の存在を知って欲しいです

「物語」が確実にここにあります
キルト、という1人の青年が辿った愛と人生の物語です
数奇な人生を歩み、翻弄された男の子キルト
そしてそんなキルトの人生を動かした2人の男のお話しです

生易しいお話しではないです
なぜなら「人生」を描いているから
でも、優しさはずっとあるのが伝わります
きっとそれはキカ糸先生がキャラに注いだ愛情

上下巻を読み終わったらまた様々な登場人物の視点で読み直してみるのもまた一興かと思います
フラット目線でキルトを見守ってもいいし、朝柊目線でキルトを見てキルトの存在の大きさを感じてもいい
逆にキルト視点から朝柊を想ってもいい
当然真昼も同じ
上巻レビューなのでそれぞれの視点に立つとどう自分の中の感情が変化するか?は書かないでおこうと思いますが、辛く非道で容赦のない行為にしか見えなかったものがその奥に潜んだ奥深い感情を感じる事が出来、新たな感情が芽生えたのは確かでした

キカ糸先生作品では相変わらず動物たちが活躍しますね
今回のキー動物はラクダさん
ラクダ園でのキルトと真昼の他愛もなくそしてただ愛おしい会話と時間を提供してくれたラクダ達、かわいかったです
そして忘れてはならない猫ちゃん達も重要ですね♡

辛く重い物語が続くからこそこの動物たちの存在に癒されます

3

アンドロイドの運命が切なくて痛ましい

真昼×キルト

関連作品の『人形型モノクローム』は未読だけど、全然問題なかった。


不要とされた人々がテクノロジーによって洗脳されて、
アンドロイドとして「人間の商品化」というテーマに衝撃を受けた。


ラブドールのアンドロイド・キルトにとって性的な行為は当たり前だ。
アンドロイドを出荷する会社で、
ずっと自分を買ってくれる人を待ちながら、
セックスを通じて愛を求めているキルトを
購入してくれるのは中年男性の朝柊だ。

しかし、朝柊がキルトを全く性な目的に扱わない。
それは朝柊の独特の愛情表現だと思う。だけど、
物として扱われるキルトが朝柊の愛情を感じられない。

キルトと朝柊の関係に新たな波紋を投げかけるのは、
後から登場する、朝柊の息子・真昼だ。
キルトが真昼とキスやセックスできることで、
真昼と愛情を意識するようなっていく。

朝柊に寄せられた期待に裏切られる寂しさから、
朝柊から真の愛情で喜びが生まれるキルト。
朝柊との「所有」されることの意味と、
真昼とのアンドロイドと人間との愛情、
2人の間で生きるキルトの立場に引き込まれる。

そして、
ラブドールとして不幸な目に遭うキルト、
初期化(記憶を失う)が簡単にされるキルト、
アンドロイドの運命に心を刺すような、切なくて痛ましい・・・

2

キルトの過去

もめんちゃんの先輩、キルトの過去の話。

デザインされた廃棄受精卵から生まれ、ラブドールになるよう教育されて、49歳のダンディーなセレブリーマンに買われ・・・が、思っていたのとは違う日々。

ラブドールとしてではなく、自分の欲望(フリルやリボンやハイヒール)を代わりに叶える“人形”としてキルトを買ったアシュウ。おだやかな二人の暮らし。その中で出逢ってしまった、アシュウの息子、まひる。

ハッピーエンドを信じて読み進めていたので、苦しいラストに心臓がキュッとなりました。下巻での幸せな終結を願って・・・。

0

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