電子限定おまけ付き
色々と苦手な設定がある方だと読めないかもしれませんがすごーく面白かったです。上下両方まとまった感想になります。
上巻から引き続きバランストイ(やじろべえ)みたいに邦之と菊丸の気持ち、生き方がそれぞれユラユラ揺れています。
邦之は13歳からずっとゲイである自分を否定し、未成年時の軽率な行動の責任を取ることを優先して生きてきました。
筋金入りの偽り人生をおくってきた為、自分を好きという菊丸を信じる事が出来ません。
菊丸はかなりチョロいけど素直。彼もゲイである自分に気づかないふりをして女性と付き合っては別れるを繰り返していました。
モデルで頑張るかと思えば邦之に会いたくてホストになっちゃう中途半端で残念な大学生です。
このゆらゆら模索してる感じは21歳の菊丸はありですが34歳の邦之が自己確立出来ていない様子から彼の心の状態の深刻さが分かり、かなりせつなかったです。
上巻で私が感じていたモダモダは自分を肯定していない邦之の不安定な精神状態を指していたのだと下巻を読んで分かりました。
彼が長年抱えている自己否定感は
菊丸の純粋さ、チョロさ、健気さ、諦めない素直さ
によって少しずつ救済されていきます。
菊丸はまたモデルに復帰。自分が本来いるべき道に戻り歩き出します。エライ。
かなりチャレンジングなストーリーで独自性高く出会えて嬉しい作品でした。
売れっ子ホストのマヤ、タトゥーたくさんありのキャラがいいです。いつかマヤも幸せになってね。
7月に出る次作「liar上下」も読むのが楽しみです。
下巻はどんどんストーリーが展開していきます
受けの菊丸は言うてもまだ大学生
モデルもホストも場当たり的にこなしていたまだまだマインドも行動も未熟
そんな菊丸の目の前に現れ荒療治のような刺激で彼の世界を押し広げた邦之という存在は菊丸にとって初めて自分を真っ直ぐに見てくれて受け入れてくれた大人
菊丸からすれば大人な邦さん
でも邦さん自身は「大人でいようと振る舞い続けている自覚のある」ので、真っ直ぐに「大人としての自分」を認めて来る菊丸が可愛いくって仕方ないのと同時に、自分のメッキのような部分が剥がれて菊丸がどう感じるのかが怖い
そして、それ以外にもまだ言えていない事実もあってその事実を伝える事でどう思われるのか、離れて行ってしまうのか、、、そんな邦さんの葛藤がとても真摯に語られる後半は貪るように読みました
お互いがお互いを真っ直ぐ知り、受け入れ初めて素直に伝え合えた気持ち
ここから2人がゆっくり時間を過ごしながら気付いたらきっと「大人になっている」んだろうなって思える
そばにいて欲しくて、一緒に生きていきたい
すごく素敵な終わり…(*˘︶˘*).。.:*♡
このお話しの良き所は2人だけで完結されるお話しでは無い所
邦さんとゆりちゃんの関係や、マヤやあゆみさんの想いなどが垣間見えてまた広がる世界がより一層2人を彩ります
だからこそ…!
その後の番外、続刊を強く希望したくなる(>ω<)
やっと通じ合えた2人
邦さん、200%溺愛タイプなハズなのでデロデロに甘やかされる菊丸
実は甘やかしていながらもそんな菊丸に癒される邦さん
そんな2人を見たいーーーーーっ!!!!
まだまだ読みたい…!と思える欲望が残る所はあります
そこを考えると萌2と神評価をちょっとだけ迷っちゃう、、、
でも、萌2以上は私の中で確実なのと、今後への期待も込めて今回は神評価にさせて頂き、是非続きが出るよう多くの人に読んでもらいたい♡という応援を込めての評価にしました
たくさんの人に読まれますよう~に(ღ˘͈︶˘͈ღ)
修正|ライトセーバー系白抜き(シーモア)残念、、、
邦之×菊丸
邦之の隠された過去や妹との関係が衝撃で、
現在進行形のストーカー問題など・・・
難題が山積みの展開に息をのむ!
諦めずに愛情をぶつけ続ける菊丸の根気が胸を打つの一方で、
いつも余裕たっぷりの邦之が、しかもクールのままで、
少しずつ変わっていく態度や、
次第に菊丸の前で心を開いていく様子がすごくツボ!
2人の曖昧だった体の関係が、
「抱いてほしい」という菊丸の健気な気持ちが、
難攻不落な邦之の心の壁を溶けるように、
愛情が溢れるエッチがまたたまらなくて、
菊丸が見せる感慨の涙にグッとくる!
若くモテモテで純粋な恋に打ち込まれた菊丸と、
人生の辛辣さを知り尽くした成熟した邦之。
菊丸の突き進みと邦之の自己犠牲を重ねる様子にハラハラしながらも、
年の差や愛の価値観の違いから生まれる心理がリアルで、
2人が恋にたどり着くまでの展開にドキドキして、
家族の絆にも感動し、
沈浸感がすごい!素敵で骨太なストーリーでした!
・協力書店描き下ろしペーパー:
「くにさんは心配性」
邦之の過保護な姿が見られる。
・コミコミスタジオ限定上下巻同時購入特典描き下ろし12P小冊子(有償特典)
描き下ろし漫画8P:
「本篇後のお話」
わけがあって菊丸は邦之のベッドで寝ない。
菊丸の小さいベッドで2人が寝ることに。
菊丸の超感度いいエッチ(騎乗位)!
邦之が新しいベッドは買わずに新しい場所に引っ越すという話をして・・・
だけど、やっぱりすぐに新しいベッドが欲しいという感じ。
ホストが酷いことしてる場面はあんまり描かれてなくて、女の子が地獄みたいな目に遭ってる風にも描かれてはいないけれど、やっぱりホストクラブって歪だと思った
あゆみはくにを支えて頑張って、くにはそれで稼いでゆりを育てたんだけれど、あゆみはゆりを育てたわけではないんだよね
妊娠したら結婚するって、それなりに応えようともしてたみたいだけれど、あくまでも店に客として来てもらうことが一番なのって本当に変な話
客として来続けてもらうために結婚…同じ金をあてにするのでもヒモの方がまだ理解できる
あゆみが普通に事業で成功していなかったら見てられない
店の人みんなにゲイだって思われてる上でオーナーはイケメン好きだからとか言われてるの面白い
そしてマヤは…マヤはくにの店だからいるんだな??マヤのタイミングではくにの条件が揃ってなかったからな〜
ゆりは菊丸にフラレたとき、きっと察したけれどそれが理由の菊丸を憎めなかった
くにはゆりがフラレた理由はすぐに解った上で絶対に許せなかった
でも、それがくににとっての出会いだったとしか言いようがないんだもんな
上下巻で同じような言葉がまるで違う意味として発せられたりしているのがいくつかあって、前のときをちょっと思いだしたりして良かった
くにの元気がなくて落ち着いているのが元からの人柄だってのも面白い
落ち着いて見えるタイプだから中学生で高校生と遊べちゃうのね
ホストは刺されてもなんでも良いんだけど、自分が毟り取った女からじゃなくて、菊丸も別に大して何もしてなく強いて言えば愛さなかったってくらいでくにがアイスピック刺されるのはさすがに理不尽
でも愛を返さないから執着されちゃうっての、まぁ本当だもんね
あゆみは他人がやってくれて、目を覚ませて良かったかも
七五三が5歳だったのは地域性?それとも何も分からなかったってこと?自分もろくな躾を受けていないのに子を育てるって大変すぎだよね
売れない(本当は好みでなく惚れる心配のない、かな?)ホストらの良心に触れて?反面教師にして?ゆりが地味で意思のある感じの女性に育ったのはゆりが賢い子だったからだと思う
マヤの距離感では負けて次挑むのは難しいし、菊丸が現れるしかなかったよね〜
マヤ、楽しく生きて欲しい
そんでせめてあの店の奴らはお金のない女を相手にしないで欲しい
ネタバレ有り。↓
妹を溺愛している兄とか(娘を溺愛している父親とか)の場合、それはほぼ異性への愛が含まれているとわたしは思っています。
(現実にはそんな兄は普通はいません。
異性のきょうだいって疎遠になります。)
ただBLマンガの場合そんな隠された意味はなく、恋人への愛が大きくなると妹の存在は都合良くフェイドアウトしますよね。
なので今回もそういうパターンですか、と醒めた目で見ていました。
で、ラストの秘密明かしには東野圭吾氏もびっくり。
でもわたし的には納得しました。
バカで弱くて無様な若い邦之の行動がとりかえしがつかない結果を生み、その事実に慄いた彼がせめてもの罪滅ぼしのつもりでゆりを守り続けたんでしょう。
過酷な家庭環境であったから妹を溺愛していた、ではこんな感動はないはずです。
確固たる溺愛の動機につながるのは「兄妹」では弱かったのですね。
最後にこのコミックス2冊と連載された12話ではエピソードなどずいぶんと変更されているとのこと。
削除されたエピソード読みたいなぁ。
バカで弱くて無様なのはどの登場キャラにも言えることで、もちろん大抵の人間もそうであるから憎悪も生まれるし愛おしさも募るし
人の生ってやっかいですね。
更に追加。
何年も前にデビューコミックスを出した先生が「新星」と帯に表現されていてちょっと違和感ありです。
まあ、新書館では初コミックスですけど。