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強引騎士の幸福な政略結婚

gouin kishi no kouhuku na seiryaku kekkon

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表題作強引騎士の幸福な政略結婚

レオナルド・バウスフィールド、28歳、男爵家出身の騎士
ジョゼフ・アシュワース、18歳、没落気味な公爵家の三男

あらすじ

おまえを大切にする。剣に誓おう

没落気味な公爵家の三男・ジョゼフは、王家の意向で男爵家出身の騎士・レオナルドと結婚することに。
一応面識はあるものの、顔は良いが10歳上で無骨な彼と上手くやっていけるか不安なジョゼフ。案の定、
二人は新婚初夜からすれ違いの連続! それでも名実ともに生涯の伴侶になるため、互いに努力しようと約束する。
ジョゼフはレオナルドの不器用な優しさと愛情にどんどん惹かれていき――。

作品情報

作品名
強引騎士の幸福な政略結婚
著者
名倉和希 
イラスト
蓮川愛 
媒体
小説
出版社
フロンティアワークス
レーベル
ダリア文庫
発売日
電子発売日
ISBN
9784866577715

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95

3.7

(25)

(7)

萌々

(9)

(7)

中立

(0)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
7
得点
92
評価数
25
平均
3.7 / 5
神率
28%

レビュー投稿数7

天然もののデリカシーのなさ

名倉先生作品の中では珍しく、主役2人の恋愛というよりも、彼らを取り巻くサブキャラクターたちの反応を楽しんで読んだ1冊かもしれません。
おもしろく読めたものの、CP的にすごく萌えたかと考えるとどうかなあとこちらの評価になりました。
初心者マークをつけてよちよち歩き状態の新婚さんを、周囲の人々と共にあたたかい目で見守った感覚に近いです。

攻めのレオナルドがですね、デリカシーという言葉をどこかに放り投げてそのまま置いてきてしまったような男でして。
受けのジョゼフのことがかわいくてかわいくて仕方がない気持ちは攻め視点からたっぷりと伝わってはくるのですけれど、いかんせん口を開けば失言・失言・失言の嵐。
28歳の年上脳筋騎士のだめさをかわいらしく感じるか否かで、今作を楽しめるかどうかが決まると言っても過言ではないほどにデリカシーがない人です。
それも、悪意0の素の状態であれだというのだからこれはなかなかの大物でした。

序盤時点ではちょっと攻めのことを愛せるかが不安だったのですが、そこはさすが名倉先生。
読み手の鬱憤がたまりかけるかかけないかの絶妙なタイミングで、サブキャラクターたちが攻めのことをそれはもうけっちょんけちょんに言ってくれるんですよ。
思わず「そう!本当にそう!」なんて思ってしまうくらいの良いタイミングで笑ってしまいました。特にスタンリー。
結果、残念ながら心から愛せるまではいかず…でしたが、おばかだなあと微笑ましさを感じることはできたかな。

一方の受け・ジョゼフに関しては好感度大!
すごく健気でかわいい人なんですよねえ。
義父の元で商売を学ぼうと懸命に励む努力家なところも、なんだかんだでレオナルドを見限らない懐の深さも、レオナルドにはもったいないくらいの人なのではないでしょうか。
10歳年下のジョゼフに尻に敷かれっぱなしのレオナルドの未来が見えるようです。

1

ジョゼフが最高にかわいい

名倉先生のファンタジー&貴族もの、ということで面白くないわけないと早速購入!
そしてあっという間に読破!期待以上に面白い作品でした!!

今作はデリカシーのない攻め×ツンデレ美人健気受けの二人が主人公で、それぞれの視点で話が進みます。(受け攻め視点どっちもあるの大好き)
デリカシーのない攻め、と書くと嫌厭されそうですが、名倉先生が書かれるデリカシーのない攻めはどこか可愛いげがあって憎めないんですよねぇ…

なにより受けのジョゼフが可愛くて可愛くて!
実際は未経験なのに、経験豊富だと誤解されてひどい言葉を言われてしまい、せっかくの初夜なのに号泣してしまうという……ここでのレオナルドは本当にデリカシーがなくて、そりゃジョゼフは怒るよ!笑

初夜からの二人のドタバタ感を楽しく読んでたら、後半では戦争が始まりちょっぴりしんみり。
レオナルドを待つジョゼフが、これまた健気で可愛かったです。

続編も読みたいぐらい、2人のキャラが大変ツボでした。文句なしの神評価!

0

公爵家?侯爵家?

あらすじにはジョゼフは公爵家の三男とあるのですが作中では何回か侯爵家となっており、細かいことですが凄く気になってしまいました。電子で配信されるときには直して欲しいです。紙本も。担当さまよろしくお願いします。

そこを除いたらハズレの無い名倉和希先生なので、最後まで楽しく読ませて頂きました。王国の英雄ではあるがスパダリにはほど遠いレオナルドと、美貌故に実家の公爵家の為に婿か嫁入りの運命を受け入れてるジョゼフのすれ違いが爆笑なのですよ。

お互いに出会った時から気になっていて、印象は最悪だったのに嫌いになれないって、もう運命だと思いました。片や学園を中退して騎士になった叩き上げの情緒が皆無のレオナルドと、学園を優秀な成績で卒業してからも嫁入り(婿入り)の修行を欠かさなかった繊細なジョセフが初めからスンナリ行く筈がないのです。

この夫夫が紆余曲折を得て心を通わすまでを楽しむお話でした。なので大きな事件は特に無いです。(途中レオナルドが戦地に行くくらい)なのでレオナルドのデリカシーの無い発言や行動でジョセフが怒り心頭なのを「あちゃー」プーックスクスと冷やかしながら読む作品だと思ってます。

因みにお気に入りのキャラはレオナルドの父親のドナルドです。スパダリはこの人だと思ってます。www

2

レオナルドをどう思うかでわかれる?

レオナルドを許せるか?愛せるか?で感想が分かれるお話でしょうか?

無自覚両片想いの政略結婚。
公爵家三男のジョゼフと男爵家出身の騎士レオナルド。とある理由から王家より結婚せよと命じられ…。

レオナルドは15歳から軍に入り国境で戦って武勲をあげ騎士になった生粋の軍人。
もう一方のジョゼフは貧乏公爵家でお家再興の最後の綱として政略結婚のため磨いてこられ…。王子達とあまりに仲が良いため良くない噂が広まっており。

うーーーーーん。
レオナルド、私は初夜のことは最後にはなんとか許せても、夫としては言いたいことが山ほどあります。

初夜もたいがいでしたが、その後もひどかった。まあ無自覚で裏表がないと言えば聞こえはいいけど、デリカシーや配慮や想像力がなさすぎて。私もジョゼフが目を吊り上げて怒るのに同意でした。
夫として主人としてあまりにも考えが自己中心すぎるといいますか。ジョゼフが心配するから…怒るから…たいしたことじゃないから…って、なんで大事なことを言わないの〜!?正座で説教1時間コースですよ。

でも悪気はないんですよね。もうこれはジョゼフが海よりも広くて深い懐を持ってしっかり躾して教育しないと。

レオナルドが初夜のことを反省したり誠意を見せたのは良かったのですが、許され待ちなところもどうなんだろう…。強引じゃなくても自分からもっと攻めとして何かしてほしかったかなあ。

受けを好きすぎてまたしても武勲をあげた攻め。必ず戻ると誓う攻め。
お互いが人目を引くと嫉妬し合う夫婦。
良かったです。

6

脳筋

名倉先生+蓮川先生という、個人的ベスト3ぐらいな組み合わせのご本、マストバイ。名倉先生の軽妙なお話で今回も楽しく読ませていただきました。冒頭の怒り部分を過ぎれば、楽しく読めますので、本投げないでね!本編260P+名倉先生のあとがき+蓮川先生のサブキャラモノクロ絵♡

建国からの歴史ある公爵家の三男坊として生まれたジョゼフ。体毛まで白金色、ほぼ天の御使いな美貌に明晰頭脳。公爵家の財政建て直しのため、裕福な家に嫁ぐか婿入りすることを期待されていましたが、ある日王家から騎士であるレオナルド(男爵家)へ嫁ぐように言われ・・と続きます。

攻め受け以外の登場人物は
攻め父(商売才能ばっちり)、マリオン(攻め側近)、アンドリュー、ユリシーズ(第一、第二王子)、スタンリー(受け従僕)、将軍ぐらいかな。マリオンもアンドリューもユリシーズ(狐?)もスタンリーも、キャラがハマっていて楽しいなあ。

++攻め受けについて

受けはキランキラン明晰美人、公爵家で大切に育ててもらったのだから、天狗ちゃんになっておかしくないのに、考えて行動できるタイプ(vs夫の時以外)。商才ある義父に色々教わって、イキイキあれこれ楽しんでいる様子が可愛らしい~♡
いざ王子たちが新婚さん電撃訪問してくると分かったら、キリリと様子を変え女主人としてあれこれ差配。いい嫁ですなあ。

攻めは脳筋クソ馬鹿野郎(受け談)。ほんと最初の方は頭に血のぼって「は?あんたこのお話の主人公?ありえなくね?帰れ」って思ったぐらい。これほど冒頭に好きになれなかった攻めは珍しい。怒り心頭、ケツ蹴っ飛ばしたかったぐらい。それが、だんだん可愛く思えるようになってくる、名倉先生の筆力、恐るべし。
でも、基本的に、こいつはアホ。最後の方にあるように受けにしっかり尻に敷かれて躾けて(楽しい笑)もらえば、ピカピカになるでしょう。

最後に挿絵話を1つだけ。二人の立ち絵(騎士姿+青年貴族姿)が1枚あるんですようっああもう麗しいーーーーーーーーーっ蓮川先生の描かれる騎士姿★ってほんと好き。

攻め受けのギャーギャー言い合いが可愛らしい(攻めは腹立たしい)+挿絵が眼福な、楽しい一冊でした!

4

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