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この日常の空気感。二次元の世界なのに、そこに息づく匂いや音といったものが、五感に響いてくる描きに感嘆の思いです。
夕と凪の出会いを描いた番外編。1巻のときに2人の出会いのシーンが少しありましたが、そのシーンを深く掘り下げた内容になります。
夕から凪への自然な声かけから生まれた2人の出会いに浸ることができる一方、彼らの歴史がここから始まったんだなという感慨深さを感じることができました。
雨の降る音や雨の香りも作品のBGM。
しっとりとした2人の出会いを盛り上げる効果として抜群です。
日常BLが大好きな私には、この作品の世界観は堪りません。シリーズ全作総なめ読破しています^ ^
夕と凪の出会いは特別ななにかがあったわけじゃなく、ご近所さんの何気ないやりとりと会話から生まれたもの。この作品らしい雨の日の日常演出が心地良く感じました。
故郷を離れ大学に通うため上京する凪の心の寂しさや不安感。…場所は違うけど、私も全く同じ状況だったのですごく感情移入しちゃいました。家族のぬくもりを感じない単身アパートがやけに寂しいんですよね……
そんな中で出会った隣人の夕の優しさはどれだけ凪の心に沁みたことでしょう。意識するキッカケとしては十分だったと思います^ ^
今やおしどりカップルの2人にとっては、寂しさは無関係なので過去のよき思い出ですね。
引っ越したばかりでまだ馴染みのない街を見て、いつか懐かしさを感じるのだろうか…と思った凪の思いが、まさに現実になったことに嬉しくなりました。夕と出会い同じ時間を共に過ごした街ですから、きっとずっと心に残る思い出の街になることだと思います。
あの日が雨の日じゃなかったら意識しなかったかもしれない2人。あのときの雨に感謝して、夕と凪のこれからをずっと見守っていきたいです(*´︶`*)