電子限定かきおろし付
2巻を読むにあたって前巻から読み直しました。何度読んでも素敵なお話で、ずっと続いて欲しいシリーズだと思いました。と思ってましたが続編が読めるみたいで、思わずガッツポーズを作ってしまいました。www
前巻の最後で小学生になったひろの作文のお話がありましたが、今作ではまた保育園に通ってるところから始まっていました。
こちらの世界観は現実世界より少し先のお話というか同性婚が認められてるんですよね。そんな2人が養子を育てて日常の問題に真っ直ぐにぶつかって行くヒューマンドラマでもあるのです。
一応攻め受けはハッキリしているものの、2人のキスシーンしかありません。ハグもどちらかと言うと家族3人のことが多くて、BLと言うよりは家族愛の意味合いが強いです。
ですが恋愛の先に家族という形に進化するのであれば、そう言う表現方法があっても良いと思うので、ストーリーそっちのけでアヘ顔や汁を描き続ける作品よりはよっぽど好みでした。
だって奈央がちゃんと愛の同級生に嫉妬してたし、夫夫だけど恋心故の嫉妬もちゃんとしてました。
このお話の良いところは実にリアルに同性結婚や養子縁組に起こるべき問題が描かれてるところです。
力技やファンタジーに頼らない骨太さがあると思いました。
そして理想的でありながら言葉だけの理想に逃げない2人の問題に対する決着の付け方が素晴らしかったです。
今巻では産みの親の手紙がひろに渡されて彼女の名前に込められた思いを知ることが出来ました。
作中に愛の同級生による「子どもを巻き込む」発言がありましたが、命さえ危ぶまれる育てられない親の元に居るより、深い愛情を持って育ててくれる他人に託した方が幸せだと思うのです。その証拠にひろは常に幸せそうです。ひろを手放した産みの親が少しでも心の安寧を得て、ひろのように幸せであって欲しいと願わずにはいられませんでした。
恋愛以上に家族愛を描いた名作です。
異論は認めん。
1巻よりも確実に成長している愛ちゃん、奈央くん、ひろ。より家族としての絆が深まっているのを感じられ終始うるうるでした。
家族って難しくて、産みの親といればとか両親揃ってれば絶対幸せってことはなくて、結局は人と人の集まりなのでそこに属する人によるものだとこの作品を読んでつくづく思わされました。
だってひろが全部理解できなくても誤魔化さず言葉を尽くして対話をしたり、いつだってひろの幸せを考えて2人で頭を捻ってるこの家族が幸せなわけないですもん!!!
そして今回ひろが2人を傷つけるよりも自分が1人で悲しいを抱える方がいいという選択をした時に、あーひろは2人のことが大好きなんだなぁと、2人の愛情はひろに届いてるんだなぁとじんわりきました。
1巻の愛ちゃんの「ひろが毎日笑ってるから親としてなにも問題ない」というセリフがずっと忘れられなくて、そして2巻もたまに悩んだり悲しくなったりしてもやっぱりひろがずっと笑っているので、この家族は家族としてちゃんと幸せなんだろうと確信しています。
ぼくパパ、まだ続くとのこと。3人の幸せのお裾分け、いつまでも楽しみに待ってます。
2巻もめちゃくちゃ良かった…!!!
ひろが5歳になって直面する"普通"との違い。
ゲイ夫夫が子どもを持つことへのキツイ言葉。
「違うことは悪いことじゃない」
自分たちが胸を張って生きていられるように、
慎重に子どもに伝えていく姿に胸を打たれました。
昨今よく話題になる『多様性』って、
本当はこういうことなんだろうなって思うのです。
あなたは○○なんだね、
わたしは○○なんだ、
みんな違ってみんな良いねって笑い合う。
優しさと純粋さで出来た世界が荒んだ心に沁みます。
『多様性』って言葉が暴走している今の現実世界で
1度はコレを読んで1回リセットしよ!ってなる…。
仲直りも子どもから学ぶものがありますね!
大人から子どもへの影響力、
子どもから大人への影響力、
大事なことを教えてもらってる気持ちになります。
ちょっと堅苦しいレビューをしてしまいましたが、
2巻もひろの癒やしパワーが溢れてます…!!!
奈央や愛がめいっぱい愛情を注いでるからこそ
ひろの自己肯定感が育っているの良きの良き♡
5歳になって理解力も語彙力が増えてきました。可愛い。
奈央も1巻に強くなっていきましたね~!
「大丈夫じゃない!」
がスルッと出てくるようになって感動しました///
偉い!偉い!
(前なら大丈夫って自分に言い聞かせて、)
(絶対我慢してたとこなんだろうな~…泣)
(愛の愛情深さの賜物だよ…)
そして今回ひろの命名について触れられてて、
もぉぉぉぉ泣いちゃいましたよ~。゚(゚´Д`゚)゚。
事情はわからないけれど、
ひろを生んだママの愛情を感じられて良かった!
繋がってる、紡がれてる、幸せがグッときます。
2巻も心が温まるお話でした。
この作品は優しい気持ちになれるとこが大好き。
駄目な自分でも受け容れられてもらえる感覚がある気がします。
(この作品は言葉の掬い方が本当に丁寧なので、)
(レビューを書くのにちょっと緊張する…;)
(間違った言葉を使っていたらすみません;)
1巻に続き、2巻も義務教育の教科書にしてほしいなと思える内容でした。
子供を誕生させることは親のエゴであり、親になるということは子供という他人を巻き込むということ、という事実は揺らぎません。
しかし『巻き込む』ということに関しては、実親子の話に留まらないんだな、という現実を恵人から突きつけられました。
子供が傷つけられることを回避する為に子供を持たない選択をする恵人に、私は心から共感します。
でも彼は妹や姪を愛しているからこそ、そこから広がる人間関係は避けられず、結果、子供を傷つけてしまった、という流れが辛くて、且つリアルでやるせなかったです。
大好きな愛ちゃんと奈央くんに悲しい思いをしてほしくないから、傷ついたことを一人で抱え込んで混乱して泣いてしまうひろくんが健気でもらい泣きしてしまいました。
綺麗事は好きになれない、でもその選択をして実直に生きている"自分とは違う人間が居る"事実は認める、「キライでも違っても和解は可能」という台詞、これを社会全体として目指したいですよね。
その人が他人の権利を侵害していない限り。
描き下ろしの愛ちゃんの「この子と俺たち 人間同士 お互いを尊重していきたい」という言葉が好きです。
親は保護者であると同時に絶対的な権力者で、支配者となり得る存在ですが、全ての大人がこのように、大人も子供も人間対人間なんだ、という人権意識を持っていけたらいいなと思います。
この作品は、ただのフィクション、夢物語というわけではなく、ろじ先生の願いのようなものを感じました。
この作品の中では同性婚ができて、しかも特別養子縁組もできます。
でもそれができるようになったのが最近のこと、でまだ同性婚で子どもがいるのが珍しいので
ママがいないと変
とか
パパが2人いるとか変
とか
そう考えたり言ったりする人も少なくない。
3人で乗り越えるとか支え合うとか言葉にするとそんな感じなのですが、ひろくん、愛、なおくん、どのキャラクターもとても愛おしいです。
ちょっとやだなぁって思うキャラクターもでますが、嫌なだけじゃなくてそのキャラなりに思うことがあっての発言だったり行動だったりしているので人間味があります。
人の人生を覗かせてもらってるような気持ちになります。幼いひろくんの懐がふかーい感じが救いであり、愛でもあり緊張が緩まります。
読んでよかったしずっーと続いてほしいなぁと思います。