悪役令息を引き継いだら、愛が重めの婚約者が付いてきました

No Title

今回は公爵家次男と侯爵家の双子の弟のお話です。

双子故に隠されて育った受様が兄と入れ替わり
攻様の大切な存在となるまでと
2人の初夜を描いた番外編を収録。

受様は双子を不吉とするジェミナイト王国にて
侯爵家の双子の弟として生まれ
父侯爵は病弱に生まれた受様を切り捨てようとしますが
侯爵夫人は奇跡を信じて信頼する者に受様を託します。

結果
5歳まで生きられるかわからないと診断された受様は
自然豊かな田舎暮らしで17才の誕生日を迎えます。

受様に届くのは兄の手紙だけでしたが
受様は兄の手紙を楽しみにしていました。

ある日、兄に大切な人ができた事を伝えられますが
兄には跡取りとして政略結婚が決まっています。

しかし兄は初恋を諦めきたくないと
18才になったら入れ替わろうと提案してくるのです。

受様は自分が兄だったらやってみたい事が沢山あり
2人が入れ替わって兄が幸せになれるのなら
受様は兄として生きてみたいと思います。

ところが
約束の日より半年早く恋人を連れて訊ねてきた兄は
初恋の君の理想に近づくべく身体を鍛えていて
健康的な小麦色で身長も受様より高く
以前送られてきた絵姿とは全く違っていたのです。

兄は靴や化粧でごまかせるよと余裕な態度で
受様は記憶喪失になった事にして計画を進め
2人を隣国へと旅立たせます。

果たして受様は兄として生きることができるか!?

WEB小説サイト「アルファポリス」掲載作を
改稿、加筆しての書籍化で
悪役令息の兄の身代わりとなった受様と
兄とは犬猿の仲の攻様の恋物語になります♪

受様の兄は思うところがあって
傍若無人な悪役令息を演じていたらしいのですが
負けず嫌いでプライドが高い事もあり
演技だとしても無理がないのですが

田舎で乳母親子だけと過ごしていた受様は
そういった事情を全く知らずに兄と入れ替わり
過去の記憶はございませんとばかりに

素直で優しく感謝を忘れない受様のままで過ごすので
兄を演じるにはとっても無理があるのですが
周りの人が違和感で固まってしまっても
天然な受様は気にしません。

「記憶喪失」を盾にして侯爵家から来た護衛の騎士にも
公爵邸で会うなり大声で怒鳴りつけた父侯爵にも
兄とは犬猿の仲でツンツン塩対応な婚約者の攻様にも
今まで通りの受様で接するのですよ♪

基本的に受視点ですが
関係者視点のエピソードが幕間的に入るので
受様に対する人達の困惑や思惑が見える仕立てなのも
受様に見えない部分の補足になっていて面白いです。

そして受様が両親や攻様と関わっていく事で
兄が本当に狙っていた展開が見えてきて
受様が受様として攻様の伴侶となるまで
楽しく読ませて頂きました　(^-^)/