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表題作僕をこんなにしておいて

斧塚薫
(高校生→)弁当屋の店員,元コック
石清水抄太郎
小説家

その他の収録作品

  • 描き下ろし
  • カバー下:漫画/あとがき

あらすじ

こんなに面倒で厄介な奴なんて知らなかった
沸点低めな正義漢 × ひねくれ股ゆる小説家

ワケありで離れた地元に8年ぶりに戻り、
弁当屋で働く斧塚は配達先で、妙な男・石清水と出会う。
「お兄さんチンポ貸してくんない?」
明け透けでムカつく態度、でもどこか懐かしい匂いのこの男と肌を合わせるうち、8年前の風景が蘇る。
保健室、はぐれ者の仲間たち、初めてのセックス。
──違う匂いなのに思い出すのは、どうしてなのだろう。

作品情報

作品名
僕をこんなにしておいて
著者
はなぶさ数字 
媒体
漫画(コミック)
出版社
プランタン出版
レーベル
Canna Comics
発売日
電子発売日
ISBN
9784829686935
4.4

(127)

(76)

萌々

(32)

(19)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
21
得点
565
評価数
127
平均
4.4 / 5
神率
59.8%

レビュー投稿数21

ネタバレ厳禁

私は普段ネタバレを気にしませんが、この作品は違います。知ってしまうと読む楽しみを大いに損ねてしまうと思います。

攻めの斧塚薫は訳あって8年ぶりに故郷に帰ってきた料理人、今は叔母さんのお弁当屋を手伝っています。配達先で出会ったのが小説家でお店の常連の受け石清水。M気味のビッチです。

交わされる荒い言葉や鋭い物言いとは裏腹に、一緒に過ごす時間が増えていく二人。相性の良さが伝わってきました。そこかしこに散りばめられたコーヒーの味や手紙の書き方などのエピソードがそれぞれの内面を控えめに語っていて、とても素敵です。

二人の見た目も行動も言葉のセンスもすごく好きです。物語の構造もどストライクでした。連載で読んで好きだった方、描き下ろしも最高なのでぜひ。特典付きを買われる方は、お店によって同月発売の「藍より愛し」とのコラボもあるので詳細をチェックされるのがおすすめです。

大好きでずっとコミック化を熱望していました。はなぶさ数字先生、Gilbert編集部様、Canna編集部様、本当にありがとうございます。

9

オノくん…♡

全身全霊全速力で叫びたい…!!!
オノくん、最高ーーーーーーだったーーーーー!!!!!

感情を上手くコントロール出来ない、そんな少年の心を抱えたまま大人になった24歳!
しかもちょっと屈折したままっていうのが良い
ものすっごい捻てるんじゃないんです…❝ちょっと❞っていうのが不器用さんさ加減を映し出してる!!
回想モノローグで母親の事を”お母さん”って言う24歳、、、好きだわぁ~~~

おっと…ヘンテコなテンションでレビューを始めてしまいましたが、、、作品の特性上あんまりお話し内容には触れないでおいた方がいいのかな~?と思うので、、、主に心を鷲掴みされた攻めのオノくんこと斧塚薫くんへの出会いの興奮を叫ばせていただきました♡

そんな訳で今回は念の為「ネタバレ」にチェックを入れてますが以下も作品内容の根幹に関わるような事は避けておりますので詳細レビューではありません
それでもレビューを書いておススメしたくなる!そんな素敵な作品です(о´∀`о)

魅力的なキャラが居るだけで読みたくなりませんか?|д゚)チラ♡
しかも、、、はなぶさ先生の作品です!
BLであるからこそ生まれる物語の名手のおひとりだと思います!!
キャラの強さだけで進むハズがないんですよね~

なぜキャラの魅力がこんなにも強いのか?
そこをしっかりストーリーに乗せてキャラ自身が動き納得させてくれます

始まりから「何かがある…」って思わせてくれます
その「何か」を見落とさないように読むのも良し!探そうと思いながらも目の前の物語の展開の面白さにただ無心で読むのも良し!読み終わってから再度読み直すのもモチロン良し!!!
すごく満足出来る1冊でした!

私自身は受けのそのビッチな登場シーンから気になった”ある反応”にちょっとの引っ掛かりを覚えたので、割と当て読みスタイルで読んでいけたのがすっごく楽しかったです♪
ここがフックになってのこの作品タイトルか…( ⑉¯ ꇴ ¯⑉ )ふふふ…♪と楽しめる仕掛けに、青春の甘酸っぱさを喉の奥に感じるエモさが広がります

どうやらもしかしたらコミックス化されなかったかも知れない?ようなコメントが表紙袖に書かれており大変驚きましたΣ(・ω・ノ)ノ!
こうして世に出て来てくれて、そしてオノくんに会わせてくれて…心からのありがとうございます‼をお伝えしたい作品です♡

気になる方は是非読んで下さいませ~~~

※地雷かも?書いておきます
作品情報にないですが受けの身持ちが緩めです、、、なので攻め以外とも致しますので、、、NGの方はお気を付けて
あと、攻めの方が体格小さい攻めです(オノくんがちびっ子設定って事じゃなくって受けが高身長って感じです)

修正|tnk白抜き、anl白海苔(シーモア)

6

受けのビッチ軽薄気性に圧倒 読めば読むほど味わい深くなる

斧塚×石清水


絡み合う過去と現在、
どこか歪み、虚無感に染まる2人の感情から、
滲み出るのは繊細さとほんの少し切なさ。
そんなはなぶさ数字先生の味わい深い作品が好き。


職場で人間関係に失敗し、
地元に戻って、叔母が営む弁当屋で働く斧塚が、
配達先で出会うのは、淫乱小説家・石清水。
石清水からの誘いで、
無意味な関係が始まる2人。
違う相手のはずの石清水に、
高校時代の先輩を重ねてしまう斧塚、
次第に芽生えるのは石清水への独占欲・・・という展開。

冒頭から漂う石清水のビッチ軽薄気性がとにかく絶賛すべき!

予想外の・・・!
カバー下を先に読んでなくて本当によかった!
斧塚も私も、石清水の正体がわからないまま読み進めて、
石清水の引力に抗えず引き寄せられていく
斧塚の少しずつ蘇る、忘れていたはずの恋(?)の気持ちに胸がざわつく。

ラストにならないと石清水の正体と恋心が明かされない設定が絶妙で、
描き下ろしでは、石清水の嫉妬と執着にドスンと刺さる!
タイトル回収も圧巻。
(コミコミスタジオ16P小冊子(有償特典)は必見!さらに刺さる!)

もう一度読み返すと、味が全然違う!

斧塚の石清水への意味不明な懐かしさや、
石清水への不器用な欲望に思わず焦れてしまって、

最初はただの空っぽビッチに見えていた石清水だが、
一つひとつの表情が虚しさが「寂しさ」に変わって、
全部が斧塚への深い感情、執着に染み込む表情か!だとわかって胸がキュッと締め付けられた。
特に石清水視点でさらに感情移入が加速し、
斧塚への痛々しいほどの想いが心に響いた!

斧塚のすぐ暴走する性格で 、
料理人としての腕前を持ちながらも、仕事人間関係も空回り。
石清水の存在にほんの少し救われていく感じが素晴らしい。

石清水が淫乱になったのは斧塚への想いゆえ?
斧塚のために見た目まで変えて、
密かに込められた特別な気持ちにグっとくる!

描き下ろしの最後の1ページだけで、
斧塚の全ての感情が凝縮されているように、
その無自覚なギリギリの恋心が、
最後の最後でキュンと胸を打ち──はなぶさ数字先生がすごい!

読めば読むほど新たな切なさと愛しさが溢れて、
発見が尽きない絶味な一冊でした。

5

味わい深く、瑞々しい

とっても味わい深いお話…!
現在と過去のエピソードの織り交ぜ方がすごく自然で、ページをめくる手が止まりませんでした。
(他の方たちと同じように、ネタバレに気をつけながら書きます)

ひょんなことから始まった斧塚と石清水の関係ですが。
なんだか相性が良いとは思えなかったし、挑発されてズルズル続いていくような感じになるのかな?と思いきや。
ひねくれていて素直ではない部分に隠れた本当の彼らの姿が見えてくると、それぞれの印象はまた違ったモノになっていきます。

そんなふたりを追っていくうちに、ドキドキする場面があったりちょっぴり切ない気持ちになったりして。
小さな想いを重ねていく様子にキュンとしたのでした。
  
わりと爛れた感じから始まる関係なのに、
ヒリヒリしたやり取りを抜けるとなんとも瑞々しいところに着地。最高でした。
ふたりだけではなく周りの人たちのあたたかさも
とっても素敵な作品でした。

4

いつもとちょっと違う感じ

はなぶさ数字先生の作品が大好きなので発売日に購入。4,5年前に描かれた作品がこの度コミックス化したのだそうで、ちょっと絵柄と受けがいつもと違う感じがします。先生自身も「クセ強受け」と書かれていますが、わたしはそれほどクセ強いとは思いませんでした。アザラシが出てきそうなかわいい受けとは言えませんが、拗らせた様子はとてもかわいかったです。

帰ってこられない理由があった地元に帰ってきた攻めの薫。叔母のお店の弁当を配達した先で殴られて倒れている石清水を助けたら、いきなり「ちんぽ貸して」と言われます。クソビッチと言いながらも石清水が気になります。
それから薫に配達を頼みたいと叔母から頼まれ、通うことに。そこで石清水が作家であることや薫が地元に戻ってきた理由が描かれていきます。その後、石清水に口直しのキスを強請られて、薫は好みの顔に負けてキスをしてさらにセフレのような約束を結びます。
この辺りで石清水の違和感の理由がわかります。石清水は昔の薫を知っているようですが、その狙いがなんなのかはまだわかりません。
薫が地元に戻ってきたくなかった理由が明らかになって、石清水は薫を慰めてあげると言いふたりはセックスします。そこで薫も石清水になぜか懐かしさを感じます。
だんだん過去と現在が交差して感情が溢れていく薫。母親や今まで好きになった人たちと似ている石清水を好きになっていきます。でも石清水はのらりくらりと薫とは真剣に付き合おうとしません。

ふたりの関係がどう進んでいくのかな?と思っていると、変わるきっかけとして薫の同級生と再会します。当て馬とかではないので安心してください。
タイトルの「僕をこんなにしておいて」の意味がやっとわかります。なるほどね、こういうことね!と納得の回収。ふたりともかわいい拗らせになっています。
最後の描きおろしを含め、薫のピュアなところも石清水の素直なところも読めるハピエンになっていて、とても満足な終わり方になっていました。
やっぱりはなぶさ先生の受けはかわいいな!

4

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