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黒き獣と夜の花

kuroki kemono to yoru no hana

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表題作黒き獣と夜の花

志賀 東
ヤクザ、若頭候補
庵寺 春樹
花屋を営む盲目の青年、19歳

その他の収録作品

  • かわいいな(描き下ろし)

あらすじ

俺の罪はこいつと出逢ったことだ

これは底なしの執着愛――。
組の若頭候補で血生臭い世界に身を置く東。
先代の墓参りに行く途中に立ち寄った花屋で盲目の青年・春樹と出会う。
初めはただの興味だったが、春樹と接する時間は心地良かった。
しかし、いつしかその肌に、唇に、激しい欲を抱くようになり…。
偶然の出会いが二人の世界を激しく揺さぶる――!
超新星・丸田ザールのデビュー作!

組の若頭候補×盲目の花屋
渦巻く想いは愛か欲望か…、執着愛BL!

作品情報

作品名
黒き獣と夜の花
著者
丸田ザール 
媒体
漫画(コミック)
出版社
笠倉出版社
レーベル
カルトコミックスequal collection
発売日
電子発売日
ISBN
9784773066036

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29

4.4

(27)

(18)

萌々

(4)

(5)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
6
得点
121
評価数
27
平均
4.4 / 5
神率
66.7%

レビュー投稿数6

すごく雰囲気のある作家さま!

デビュー作との事なので拝読させていただきました(`・ω・´)ゞ
先ずは、デビューおめでとうございます!!

すごく作画に雰囲気があります
筆致が太めだけど繊細に感じる、デッサン風の粗さと絵本のような優しさとが入り混じるような不思議な作画が印象的です
表紙にもその絶妙なバランスのひとつが現れてると思います!
穏やかな昼下がりのような花に囲まれた2人
そっと寄り添うような温かさを感じながらも大柄な男性の手元を良~く見てみると、、、⁈
何やら物騒な紅血が、、、
気にならざるを得ないインパクトのある表紙です

そして、ページを捲ってすぐすごいな…って思ったのは受けとなる春樹の初出で彼が盲目なんだなっていうのが確実に分かった事
それを作画だけで伝え切れていたのがやっぱり技術なんだろうな~って思います

攻めとなる志賀さん、とても渋い感じのイケメンヤクザです
とても好み~♡

作画の独特な雰囲気はインパクトもあってとても興味深く惹かれました
ただ、、、見慣れてないっていうのはあって、、、
少し雰囲気があり過ぎたな、、、とも思いました

そこにストーリーの分かり難さというのも相まったかな、、、とは感じました
全く分からない、理解出来ないという事ではないです
ただ、何がそんなに彼らをお互いに惹き付けたのか?!という所を理解するのには2人の背景を知る材料が少な過ぎたかな?とは思います

攻めの志賀さんの過去、、、幼少の頃に極道の世界に入った経緯や今のポジションまで上り詰めた背景など、、、そしてこれだけ極道として認められていて更にイケメンなのに色恋はナシだったのかな、、、?とか、、、
この辺が良く分からないので志賀さんのキャラが掴み切れずになんで春樹?っていうのがスッと入って来なかったです

受けの春樹の過去も同様、、、学生時代の振り返りが差し込まれてますが何となくの雰囲気は分かるし、決して良い思い出とはいえない時間だった事も分かるけれど、決定的ではない感じです
繊細が故に受け手=私…の感受性を試されるような所があった気がします

2人を繋いだ「招き猫」
ここも何か意図した事があったのでしょうか?
3度も出て来ましたがイマイチ招き猫であった意味などが読み取れなかったな…というのも少し気になりました

深い事を読み込もうとせずに、この雰囲気に飲み込まれて目の前の2人に集中出来たらすごく素敵な出会いだろうし、刹那を生きるような肩を寄せ合うロマンティックな2人の恋物語なんだと思います

この辺は読み方次第かな?とも思いますし、作家さま作品への距離感が縮まるとまた違うのかも知れない、とも思います

今作は本来なら交わる事がないような2人の恋のお話しだった事もあり、余計彼らが惹かれ合う過程に興味が湧いたのでそこに対してもっと知りたい…!という飢餓感があったように思います

次回作、先生がどんな感じの恋のお話しを描かれるのか?すごく興味があります!!
是非、次も楽しみにしたいです(*˘︶˘*).。.:*

作品への評価自体は今回は初見の不慣れさなどもあり☆3かな?とは思います
それでも次回作を期待したくなるには十分な魅力を感じた事やデビュー作、という事で少しプラスで評価させていただきました

修正|絡み自体は少ないですがあります 修正が必要な絡み方をしないので修正は不要でした

1

綺麗にまとまっている

盲目の青年と若頭候補、花屋とヤクザ。
対照的な関係を軸に置きながら ヤクザパートも濡れ場も違和感なく物語の中に落とし込んでいて、とても読みやすかったです。
逆に 印象に残る「ここが好きだなぁ」というシーンがなかったとも言えるのですが…
あ、ラフな髪型の志賀さんはかっこ良かったです。
真逆の世界に身を置く二人なのに、こういう出会いが歌舞伎町のどこかで起こっているのかも…と不思議な説得力が感じられるのは絵柄のなせる技でしょうか?
違うテイストのお話も読んでみたい楽しみな作家さんです。

1

とても丁寧に描かれている世界観

デビュー作品だそうです。

盲目の主人公は、ある日仏花を買いに来た人と出会います。
メガネ(実はサングラス)を忘れていったその人とは、不思議な縁で繋がります。
いろいろと親切にしてくれるその人を、頼りにしはじめるのですが、
その人は極道の道に生きる人でした……。


この「盲目」というところがこの作品のキモで、
「見えてないからわからなかったこと」と「見えてないからわかったこと」が軸になってお話が進んでいきます。
そのお話の運びがお見事です。
お部屋の家具の配置とか、花屋さんの看板の文字とかが、細かく描かれていて
そうだよね、盲目だったらこんなかんじなんだろなっていう説得力があります。
丁寧に世界観を構築されている作品だと思います。


ただ、説明文にある「執着愛」というほどなのか、というと疑問ですね。
そこまでの強さは感じません。
「一緒にいたらお前も危ない」はやくざモノのど定番ですし。
「それでも一緒にいたい」もセット販売されるようなものでしょ。

新人さんというには、絵柄がもう完成されている気がして
次回作を期待せずにはいられません。

1

デビュー作発売おめでとうございます!!

タイトルの「黒き獣」とは、まさに裏社会に身を置く攻めのことでした。


若頭候補の東が、墓参りのために花屋へ寄るとそこにいたのが盲目の店主、春樹でした。
店に置いてあった招き猫を春樹が不注意で割ってしまったのに、東が弁償したり、東の忘れていったサングラスを返すだけなのに、なぜか東による病院へのお見舞いや買い物などのオプションが付いてきたり、、、

交流を続けていくうちに、紆余曲折あって(春樹が盲目故に、過去周囲から依存っぽく思われて傷ついたり、、、)東も春樹もお互いのことを大切な存在だと感じるようになってきたのですが、東の職業柄、春樹がイロだと思われて狙われてしまいます。


特徴的な画風やタッチなので、好みが別れそうですが、この作品の雰囲気にはとてもぴったりだと思われました。
また、目力が強いです!!

そして、カラーが綺麗です✧


カバー裏に、底なしの執着愛とあったのですが、個人的に攻めの執着愛が好きマンとしては、そこまで執着が強くないような??
それよりも、優しい溺愛のほうがしっくりきた作品でした。




0

独特の世界観と画が魅力的

試し読みの絵柄に惹かれて手に取ったのですが、こちらの作品が作家さんのデビュー作とのことです。
読みやすいか読みづらいかで言えば、慣れるまでは読みづらかったです。
ただ、すごく独特の雰囲気があって、一度見たら強く印象に残る魅力的な絵柄だなあと思います。
ざっくりとしていながら、粗さと繊細さ…線の強弱のつけ方が絶妙なのです。
もしかしたらその時その時の感覚で描かれているのかな。

極道の世界に身を置く男と、祖母が遺した花屋を営む盲目の青年。
正反対の世界で生きる2人が出逢ってしまったら?

そんな、極道×盲目の青年の組み合わせといえばな定番要素もありつつ…
出逢ってから少しずつ交流を深め、徐々に惹かれ合っていく2人の姿が微笑ましくて癒されます。
何気ない会話や触れ合いが、次第に彼らにとってかけがえのない時間になっていく過程が丁寧に描かれていて好印象。
言葉を並べて説明するというよりも、絵で心情を語るタイプの作品かもしれません。心理描写が素敵。
2人だけの空間で穏やかな時間を過ごす彼らを見守りたくなりました。

と、メインキャラクター2人も好感が持てる人物で良かったのだけれど、後半に向かうにつれて画がどんどん荒くなっていったことと、トントン拍子に進んでいく中で、やや説明不足にも思えるストーリー展開が気になることもありました。
いつ、なにがきっかけで春樹の目は見えなくなったのか?
複雑そうな志賀の過去…など、もう少し登場人物に掘り下げがあるだけで、もっとお話にも深みが増したのではないかなと少々惜しいです。
かといって、あまり説明をしすぎても作風の良さが薄れてしまう気もして悩ましいところ…

春樹を前にすると志賀がなんともいえない良い表情ばかりを見せてくれるというのに、この表情が見られるのは読み手だけなのか…と思うとたまりませんね。
好みの雰囲気でしたが、あとちょっとこの作品ならではのなにかが読みたかったなとこちらの評価になりました。
絵も心理描写も魅力的なので、次回作も追いかけたいです。

1

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