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侯爵夫人♂になった転生タヌキは円満離婚を目指す

koushakufujin♂ ni natta tensei tanuki ha emman rikon wo mezasu

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表題作侯爵夫人♂になった転生タヌキは円満離婚を目指す

アシュリー・スピア
28歳、スピア侯爵家当主
ジル・スピア(ジロー)
22歳、アシュリーの伴侶、前世は雄のタヌキの妖怪

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

昭和から令和まで生きた不思議な力を持つタヌキのジローが転生したのは男同士で結婚するのが当たり前のBL漫画の世界。悪役令息ジルは半ば脅すようにしてイケメン侯爵のアシュリーと結婚。そのタイミングでジローが転生したのでアシュリーからの印象は最悪のまま結婚生活がスタート。このままアシュリーと角を突き合わせて生活するのも味気ない。前世の商才を活かして悪化している侯爵家の運営を手伝って蓄財、三年後にハッピーな円満離婚を目指したい! 悪役令息からしごでき侯爵夫人に華麗に変身したジル(ジロー)の夢“家族を作って幸せな生活”は叶うかな⁉

作品情報

作品名
侯爵夫人♂になった転生タヌキは円満離婚を目指す
著者
小中大豆 
イラスト
亀井高秀 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
発売日
電子発売日
ISBN
9784344855489

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44

4.6

(101)

(72)

萌々

(22)

(5)

中立

(1)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
14
得点
464
評価数
101
平均
4.6 / 5
神率
71.3%

レビュー投稿数14

家族になりたい

小中大豆先生の意表を突く異世界転生もの。
楽しく読ませていただきました。

受様は、異世界転生しちゃったジル。
前世は主のフトシくんと一緒に過ごしていた化け狸ジロー。
気付けば結婚式直前で、目の前にはお約束の「お前を愛することはない」と怒り心頭でのたまう新郎が。
この新郎こそが攻様であるアシュリー。

ジローが覚醒する前のジルが好き放題してくれてたおかげで、四面楚歌スタートの新婚生活。
放置されても大丈夫、四次元ポケット付きの狸に化けて、館の探検&情報収集。

覚醒前のジルが自分勝手な暴君でも、今私が知っているのはたジローのジルなので、ジルを毛嫌いしてるアシュリーをはじめ周囲の人達に( ゚д゚)、ケッと思いつつ読んでましたよ。
え!?それは仕事放棄で給料ドロボーなのでは?こちらではどんな教育をされてらっしゃるの?
なんて、脳内で悪役令嬢ばりに嫌味があふれるあふれる(゚⊿゚)
最初のアシュリーとの会話もいちいちめんどくせぇやっちゃなぁ、と( ̄ω ̄;)
ごめんよ~私は受様贔屓なのだよ~。

なので、愛し愛される家族が欲しい、と離婚を目指すジルと、それを引き止めたいアシュリーに、ほほっざまぁ(≧▽≦)なのでした。

円満離婚のため、領地運営の黒字に向け奮闘するジル。
少しずつ認めてくれる人が現れ、うんうん、よかったね、と嬉しく見守りました。

ハートフルで元気をもらえたお話で、安心して楽しめる1冊でした(*^^*)

0

明るく読みやすいファンタジーとかわいいタヌキがポイント高い

ファンタジーですが難しい設定はなく、現代もののように読みやすかったです。
タヌキのジローは化け狸となりBL漫画の世界に転生し、人間になりたいという夢が叶います。手違いによりジローの魂が入る前に何人かの魂がジルに入り、ワガママで下品な行いをたくさんします。関わると酷い目にあうので嫌われ者になったジルにやっとジローの魂が入り覚醒した時には、結婚相手のアシュリーには目を合わせるのも嫌がるほど嫌われてしまってました。

今はニュージルで前とは違うんだから早くホントのジルを知って優しくしてあげて欲しいと冷たいアシュリーにジリジリした気持ちを感じました。
屋敷内の様子を知りたいジルがタヌキに変身して歩き回り最初は使用人達に可愛いがられ、途中からはアシュリーの膝に乗って撫でてもらえるくらいに愛されます。
前世の経験を生かしスピア家の問題点を改善し、実力を発揮し生き生きとしていくジル。そんな真面目で優秀なジルをだんだん信頼し妻として気になっていくアシュリー。
あまりお仕事のことを詳しく書きすぎず、仮の婚姻が本物になるまでに注力した甘い雰囲気のお話でした。

とんでもない設定にどう理由づけて話を広げていくのか、タイトルとあらすじではまったく予想出来ませんでしたが、さすがは小中先生。渋滞している情報がきちんと整理されていて面白かったです。

2

不覚にも泣いてしまった

嫌われ侯爵夫人(男)に異世界転生した、タヌキ…???
ちょっと、もう。既にタイトルだけで情報が渋滞していますが、さすが小中先生。
全ての要素が上手く絡んでいて、まったく混乱せずに楽しめました!

◆悪役令息転生…主人公の努力により、嫌われ→溺愛展開=嫌われ主人公の美味しい所
◆タヌキ要素…時折タヌキに変化できる→攻めにモフモフ可愛がられる=獣BLの美味しい所

どうですか⁉︎美味しい所(萌所)しか無いんです!!!
と言うか〝BL世界に異世界転生した化け狸〟ってトンデモ設定なのに、するっと受け入れる事ができたのも凄いな……と。
これは、もう小中先生の筆力のなせる技ですね!

そして、めっちゃ面白いし、萌えるし、途中泣けるし…で、この一冊で感情がジェットコースター状態に。どういう事なの。

いや、要素モリ過ぎて初めは完全にネタ枠として読んでいたんですが、ちょっと、もう。
不覚にも途中で泣いてしまいまして……笑
「家族が欲しい、愛されたい」と思う主人公ジルの気持ちにグッときて涙腺が崩壊しました(まさかの)

旦那さんである攻めから、恨み辛み嫌味を言われて嫌われまくる日々を過ごしている中(転生前のジルが悪いんですが)
それでも、状況を改善するために気丈に振る舞っていたジルが…初めて弱音を見せるんですよね。
もう、それまで頑張っていたジルの努力とか「家族が欲しい」と切に願う姿を見て、頑張れ!負けるな!と応援していた身としては、弱ってるジルに胸が締め付けられまして。うぅ…

そして、徹底的に攻めや周囲の人間から嫌われていたからこそ、ジル(ジロー)の努力と頑張りによって少しずつ愛されていく変化が、読んでいて非常に気持ち良いんです!

特に、転生後のジルに惹かれ始めていたアシュリー(攻)が、ジルから離婚を提案されてショックを受けるシーン
ココ、めちゃくちゃ気持ちいい!!!!笑
正に〝嫌われ→溺愛〟BLの醍醐味ですよね!ご馳走様です♡

初めこそタイトルの情報量に圧倒されましたが、最後は「家族って良いな」とホッコリ温かい気持ちになれる神作品でした◎

3

面白かった。

読む前はタイトルを見て、いったいなんのことやら??と思っていましたが、読後見ると納得です。
確かにタイトルそのままでした。

化け狸のジローが転生したのはBL漫画の世界で、我儘かつ下劣さの塊のような悪役令息ジルとして生まれ変わってしまう。
ジルの結婚相手であるアシュリー(攻め)からは蛇蝎のごとく嫌われている状態で、
好感度はゼロどころかマリアナ海溝レベルでの転生生活スタート!というわけで、ハードモードすぎるんですよ。

なにしろジルの過去が目も当てられない言動の連続なんです。
これがもし自分の記憶として蘇ってきたとしたら、恥ずかしさと申し訳なさで木っ端微塵に発狂爆発しちゃうだろうな……ってのばかりで……
(まさかのオネェでとどめが・笑)

周りに一人も味方はおらず、疎まれ嫌われている状態からのスタートでどうなることやら……と思いましたが、前世の経験を生かした仕事能力と持ち前の謙虚で誠実な性格で周囲の人々の信頼を得ていくんですね。
そこの様子がとても良かったです。

攻めのアシュリーも、公平かつ性格良しのお方で非常に好ましい。
死んでくれたほうがよほどマシな相手を嫁に迎えつつ、でもそんな嫁が快適な生活が送れるようにきちんと環境は整えてくれているとか、私情だけで突っ走ることがない。
いい人だなーって感じ。

頑張りすぎたジルが風邪で寝込んでしまう看病シーンがめちゃくちゃ良かったです。
そもそもBL世界で看病シーンってご褒美だと思ってるんですが、ただの看病イベントで終わらせずに「家族」をキーワードにジルの願いとアシュリーの願いが重なって心を照らしていくような様子がとてもいいなと思います。

今後も繰り返し読むだろうなという確信があるので、神で。

6

盛り沢山設定だけどコミカルで面白い

小中大豆先生の既刊作品は拝読させて頂き、今作も作家買いさせて頂きました。

個人的、各項目5段階で
モフモフ 3
健気 3
コミカル 2
甘さ 2
エロ 1
な感じだと思います。

アシュリーさん×ジルさんのカプです。

タイトルだけではどういうこと?となった異世界転生もので、受けのジルさんは実はタヌキです。

前世でタヌキだったジロー。しかし人に飼われ次第に化け狸となり、飼い主であるフトシさん一家と共に家業を大きくしていった。そんなジローは人間になりたいと思っており、それを神様が叶えてくれたのだが…。

前世がタヌキから化け狸になり、商いの才があるジロー。転生した異世界はBL漫画の世界。その為、雄のジローの結婚相手も男のアシュリーさん。しかし、ジローが異世界先のジルさんに転生する前に、憑依されていた浮遊霊たちがやりたい放題、わがまま放題で、ジローがジルさんに覚醒した時には、悪役令息としてめちゃくちゃ嫌われていた。

主人公がタヌキ、覚醒前のジルさんのわがまま悪行が酷過ぎる。結婚相手のアシュリーさんにもその使用人達からも嫌われている。なので契約に違反しないように円満離婚を目指そう。と、なかなか盛り沢山で面白かったです。

ジルさんは前世のタヌキの姿にもなれるので、屋敷の中を探索したりして使用人達との交流をしたりして、モフモフ要素も堪能出来ます。しかし、タヌキ姿で探索し過ぎて、ある騒動になってて、でもそれがコミカルに書かれているのでちょっと笑ってしまいました。

でも、浮遊霊達の所為で、ジルさんに悪感情しか抱いていなかったアシュリーさん。その為、物語り中盤以上は恋愛要素も甘い雰囲気もほとんど無かったので、読む人によっては少し心苦しくなるかもしれません。

ある意味マイナススタートで転生してしまったジローのジルさん。望んでいた家族を、幸せを、どうやって手に入れるのか、是非とも読んでほしいです。

6

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