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これを読んだら暁とアルの物語と遂にお別れだ…あぁ寂しいなぁ…とすっかり切ない気分で読みました。
前巻で暁は殺人の罪を着せられ、アルは真犯人の行方を探しているところから始まります。
アルが帰国してから、まだ2人はまともに会話してないし、一緒にいる時間も短いです。ハラハラ。
アルは真っすぐで温かく、いつも愛情表現がストレートで、暁の為なら絶対に諦めない。今回本当に本当に、よく頑張っていました。
吸血鬼で不死身だからって毎回過酷な目に遭うのが痛々しい。(今回も…)
忽滑谷のサポートもあり、また彼の刑事として優秀な一面が発揮されててチャラ男変貌ぶりにクラクラ。かっこいいんですけどーーー。
アルを中心にとにかく頑張っているのですが、狡猾な殺人犯が相手というだけに、なかなか解決せず…。
事件部分のハラハラが多かったです。
釈放されてからも海斗に裏切られ傷つけられ、布団にこもりアイスを食べ、消化しきれない感情に苦しめられている暁は見ていて辛かった。
そんな時にアルが暁に言った、
ぼくにだけ甘えてるという言葉にぐっと来ました。
頼っていい、甘えていい、泣いていい。支えるから。アルの覚悟と決意が強かった。
暁に泣ける場所ができて良かった。
共同生活と言い張りながら2人で暮らし、暁の口からパートナーと自然と出たことに泣きたくなりました。アルも暁も孤独を知る人たちだから…良かったね。本当に良かった。
その後の暁の選択は暁らしいけど優しすぎる気もして…
でも、蓮視点の話を読んで、その選択で2人も周囲の人たちも愛や幸せが益々大きくなったことが分かり、温かく幸せな気持ちで読み終えることができました。
蓮がいることで、アルはいつか暁と死に別れても、未来に繫がっていける気がした。
永遠の命を持つ吸血鬼として暁の命を最後まで見届け、その先も孤独ではなく過ごしていける。大丈夫だと信じられました。
木原先生本当にありがとうございました。アルと暁に出会えて良かった。最後まで物語を紡いでくださり感謝しかありません。彼らすべてが大好きです。
吸血鬼と愉快な仲間たち。
こちらの作品に出会い、アルと愉快な仲間たちが繰り広げる奇妙で愛おしい日々にすっかり魅了されてしまってからいったい何年経ったのでしょう。
ずっと待ち焦がれていた続編が最終巻と聞いて、早く彼らの行く末を見届けたいような、まだどこかへ大切にしまってとっておきたいような…
そんな複雑な気持ちでいっぱいになりながら手に取った最終巻。
すごく、すごく良かったです。余韻がすごい。
なんでしょうか…自分が想像していた結びの何十倍も胸にじわりとくるものが待っていて、ラストにかけてページ数が減るたびに本当に読み終えるのが惜しくなりました。
間違いなく最終巻が1番良かった。大好きです。
なんてやさしくて愛にあふれたお話なんだろう。
旧版刊行時から数えて13年の時が流れているものですから、現在の木原先生が描く吸血鬼シリーズはどんな作品になるのだろう?と思っていたのです。
事件に巻き込まれたり、巻き込まれに行ったり、ピンチが訪れたり、手に汗握る展開の中にもさり気なくユーモアが。
あれから何年経っていても、アルたちはアルたちのままでした。
雰囲気はあの時のままだというのに、登場人物たちにより深みが増していたように感じたのは、ENDを打ったのが現在の木原先生だったからなのかもしれません。
ひょんなことから迷い込んだ見知らぬ土地で、1人の人間を愛した半人前の吸血鬼・アル。
子供っぽくて、わがままで、愛嬌があって、とにかく真っ直ぐで一途。
時に空回ってしまうこともあるけれど、決してあきらめない彼が大好きです。
そして、そんなアルが愛した、暁の頑固さと不器用で伝わりにくい愛情深さが大好きです。
飾り気のないアルの本気の言葉が暁に響いてなにかが決壊した瞬間、ああやっと届いたんだと、これで2人はずっと一緒にいられるんだと感無量に…
ほぼアル視点なこともあって、その後の2人の関係性と暁の変化が本当に少しずつ読み手に伝わる、このさり気ない描写の数々がたまらなく素敵でした。
口数も多くはないですし、不器用で一見わかりにくい暁が、作中で1番愛が深いやさしい人なことがわかるのです。
他の誰でもなく、本編ではアル。短編では蓮視点で語られる暁像にぐっときました。
タイトルに「愉快な」と入っていながら、ただ愉快なだけでも幸せなだけでもないえぐみのようなものを織り交ぜてくる、一筋縄ではいかない木原節はあちこちにうっすらとあるのだけれど、なんだか本当にやさしくて幸せな作品だったと思います。
蓮視点の短編も含め、なにかしらの孤独を知っている者たちだからこその愛や情がすごく印象的で魅力的でした。
彼らの人生の1ページを追いかけられて、今はただただうれしいです。
きっとまた彼らに会いたくなったら何度も読み返すでしょう。
素敵な作品をありがとうございました!
半端な吸血鬼だったアルが完全な吸血鬼になってアメリカから戻ってきます。どうしたら暁のそばで生きていけるか・・・悩んでいると、暁が殺人の濡れ衣を着せられて。アルは暁を救うためにエンバーマー仲間とともに奮闘し、たくましく成長していきます。
クライマックスで、「暁が自分に八つ当たりするのは自分に甘えているから。だから泣いていいよ」、と言う場面にグッときました。暁のそばにいたくてべそべそ泣いていたアルが、包容力ある大人になってドキドキしました。
そして、「自分は吸血鬼で一生死なないから、暁が死ぬまで一生ささえる」のセリフに、だから吸血鬼なんだ!と深く納得しました。
アルと仲間たちのドタバタしたやり取りや人生の悲しみがエッセンスになった物語が好きで、ホリーノベルズで読んでいましたが、なぜ吸血鬼なんだろう…とずっと思っていました。
不幸な生い立ちからひとを愛することに臆病で氷のように冷えてしまった暁の心を溶かすには、自分を愛し、絶対に先に死なないと言ってくれる吸血鬼のアルでないと駄目だったのですね。永遠に死なないアルの暁への愛は、永遠の愛。暁が本当に必要としていたのは、永遠の愛だったのだなと思いました。
後日譚の「大好きなお父さんと吸血鬼」も心にしみました。
アルと暁の愛情をたくさん受けて育った、殺人犯・米倉の子どもの話です。
本編のハッピーエンディングだけで物語が終わってもよかったけれど、心の傷がいえた暁が自分に仇をなした米倉へも見返りを求めない愛情を注ぎ続けていることが胸を打ちます。
アルと暁の物語、見届けられてよかったなとしみじみ思いました。
最終巻、ずっと読んでいたかった作品…ロスがヤバい…。
もう同人でその後を出さなそうなほど先まで書かれていて絶望…暁とアルのやり取りが本当に大好きでした。羅川先生がコミカライズされているのが救い。
最終巻だと実感させられるそれぞれのその後も書かれていて、「あぁ良かったな」と思うキャラもいれば「あらあらw」と思うキャラもいました。室井はどうなったのかな…暁に未練ありそうだったけど、パートナーを見つけて幸せになっているといいな。
コミコミスタジオの特典小冊子で忽滑谷のその後が書かれていました。予想と違ってビックリ!5巻の小冊子でフラグ立ってると思っていたけど、そんなことなかった。
本編でアルが忽滑谷は死んでもいいと思える恋愛をしたことがあるんだろうなと思っていたから、その事が書かれるかと思っていたのですが、触れられず…5・6巻の小冊子しか読んでいないので、他の特典に書かれているのかな?読みたい〜!
挿絵であまりアルの顔を描いていただけてない…後ろ姿が多すぎる〜!表紙のアルは今までの表紙のアルとは別人…三谷かと思っちゃいました。13年は絵柄変わっちゃうのには充分な時間ですね。
2人がずっと優しすぎる。こんな2人だからお互い惹かれあったんだろうな。優しすぎて自分を犠牲にしてまで人に尽くすから、お互いがかけがえのない支えになるんでしょうね。
やっと手放しで甘えられて、心から信頼できる人と出会えた暁。2人の涙が混じるところは一緒に泣いてしまいました。甘え方が暁らしいw
はぁー、蓮が羨ましい!
この作品で木原先生を知ってハマった、とても大切な作品。今後も何度も読み返すだろう大好きな作品です。
望みは薄いだろうけど、2人のにゃんにゃんをwイチャイチャを同人で出してくれることをしつこく願っています。
ついに完結してしまいました…
めちゃくちゃ!めちゃくちゃ!いいラストだったよ~~!!
木原先生ありがとう。
ところどころに極北感はあったけれども(サイコパス・米倉の描写とか、周辺キャラのクセツヨ設定とか)、本当にハートウォーミング、当社比ほのぼのではなく、ちゃんと一般的なwほのぼのでした。暁のそばにアルがいてよかったなと、心の底から祝福したくなりました。ただ、やっぱり永遠に生きるってどうしても寂しいですよね。ここまで読んでしまうと、ついつい人間の命が尽きるときまで考えずにはいられなくて(どうしても別れはやってくる)、
切ない気持ちにはなりました。でも、それはそれでいいんですよね。出会わない一生よりは絶対いい。
同時収録の「大好きなお父さんと吸血鬼」は、ふたりの後日譚を彼らに愛情たっぷりで育てられた”息子”視点で語られるんですけど、泣きたくなるほどいいお話。負は連鎖しないんだっていう力強いメッセージも感じられて、本当にじーんとしちゃいました。にしても、「エンバーマーでも俳優でもなくて刑事」っていうオチにひっそり笑ってしまいました。
というわけで裏主役・忽滑谷刑事。米倉との場面はなんだかエロすぎて、むしろこっちで刑事とサイコパス的なBL読んでもいいくらいなんですが!とムズムズしちゃいましたが、コミコミさんの特典(忽滑谷ファンは必読!)で彼のその後の人生がさらっと描かれていて、益々大好きになってしまいました。
あ~、、忽滑谷ロスになりそうw