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岩本薫ルビー文庫初登場作品が遂に登場!
岩本薫さんの「ロッセリーニ家の息子」シリーズは有名かと思いますが、
いつか読もう読もうと思ったまま、そちらは未読。
こちらはそのスピンオフに当たりますが、レビュアー様のレビューを見て、外人セレブ×未成年の日本人という個人的にとても好みの組み合わせなため手に取った一冊です。
主人公の祐は身寄りがいなくてバイトをしながら専門学校へ通う19歳。
ビジネスで来日したサイモンの通訳のバイトをすることになるのですが、初めてフレンチレストランに行ったり、高級スーツを着せられたり…マイフェアレディ的なお話でした。
二人は実はもっと前に出会っていて、サイモンは祐に内緒にしている事があります。
お話はラブストーリーがメインというより、サイモンが来日した理由である、映画関係の業界のお話が半分入っています。ラブストーリーに偏らず、祐の境遇、二人の関係、映画業界でのお話や、通訳というお仕事を通して、サイモンが最初は生意気だと思っていた祐を気に入っていく様子、反対に祐が意地悪なお金持ちだと思っていたサイモンを好きになっていく様子が丁寧に描かれていました。
この本、300ページを超えていて、最初読みはじめたときは厚い!と思いました。なので、 起承転結がすごくて怒涛の展開でもあるのかな?と思ったらそうじゃないんです。
通訳という仕事を通じて知り合った二人が心惹かれていく様子を何気ない日常風に描いている感じで、大きなストーリー展開やハラハラする山場やひどい悪人なども出ないんです。
でもあっという間に300ページ読み終わってしまって、退屈な感じも物足りない感じもなく、ちょうどぴったりという感じでして、読み終わった時に感心しました。
また、作者さんがあとがきで書いていた、「祐を男の子らしく」というのがとてもしっくり来ました。
健気だけど大人し過ぎない、芯が強くてやんちゃで騒々しく、行動力があって落ち込んでもじっとしていない、とても素敵な主人公でした。
ストーリー、カップルの組み合わせ、キャラクターの魅力ともに自分にはとてもステキに思えた作品です。
岩本先生の恋シリーズは、全て大好きです。
今作はピュア受け、更には、受け様よりも12歳上で、高スペックなやり手攻め様が登場。しかも、その攻め様が、好きな子を前にするとヘタレちゃう姿にギャップ萌えしました。
こういう素敵な残念さのある攻め様が大好きな私です。
年上で、更にはいい年して子供(受け様は19歳なので・・・)相手に片想いして、素直に接っすることができなくて意地悪な態度を取ったり、挙げ句酷い事を受け様に言ってしまい、そのことで反論してきた受け様に無理矢理キスして黙らせたり、受け様との電話中に通話が途切れてしまった事について、もしかしたら自分は嫌われていて電話を切られたんじゃないか・・・と気弱になって見たり・・・と、ヘタレ度の高い攻め様。
紙一重感もある攻め様ではありますが、高スペックさと、蓮川先生の描かれる素敵なお姿とで、全て帳消し。問題なく素敵です。
いつも思うのですが、岩本先生の作品で一番ドキドキするシーンがキスシーンの描写のような気がします。
今回もキスシーンが一番ドキドキしました。
『ロッセリーニの息子』のリンク作品。
シリーズ全体でゴージャス設定で好きな方は全作品お勧めです!
自分の中で一番好きなカップルで、年の差・ゴージャスな攻め様設定×苦学生の受け。
攻め様の皮肉口はほほえましく思えるし、受けの控え目な態度いいですね!
定番ですが、攻め様が受け様に物を買って与える金持ちパターンもいいです!
リンク物だけあって、他の方々も登場してきてとても面白いです。
自分が最初にこれを読んでシリーズにはまりました。
お勧めです。
大好きな『ロッセリーニの息子』シリーズのリンク作品です。そのシリーズでも『捕獲者』の主人公成宮がこの作品でも大切な役割で登場しています。今作の主役カップル、サイモンは成宮の恋人の親友でもあり、『捕獲者』では少しだけ登場しています。2人の絡みも今作の見所です。細かい詳細を分かっていた方がより楽しめますが、あまり気にならなければ本編単独でも楽しめる作品だと思います。
今回のお話は、作家さんが、年の差で可愛らしい男の子の受を書きたかったという事で、ベタな位王道ストーリーになっていました。ゴージャスな年上傲慢攻×素直だけど芯はしっかり者な年下受の年の差12歳、足長おじさん的ストーリーになっている所も、私的に好みで大満足な作品でした。映画配給のお仕事を絡めながらストーリーが展開していく所も、色々な視点から2人の関係や葛藤が読めるので萌ポントでしたし、その映画がキーワードになって、作品の中で魅力的に描かれていたのも良かったです。
内容は、英国ロイド家当主&映画監督の孫:サイモン•ロイド×天涯孤独な専門学校生:水瀬裕の年の差&年上攻ゴージャスラブなお話です。
サイモンの亡き祖父は、高名な寡作の映画監督。その生誕百周年に合わせて作品を再評価、DVDの日本語版製作の契約について配給会社と打ち合わせるために来日します。そして、トラブルが起こり、通訳が急遽必要なため、将来映画関係の仕事を考えている祐に話が持ちかけられます。実は、この2人、祖父同志が親友同志で、遠い昔に出会っていたんです。サイモンが密かに援助していたのも、祖父の遺言に残されていたからでした。祐は、全く事情も知らないし、昔の大切な記憶の王子様がサイモンだという事も気がつかないまま進んでいくのも面白い所…まあ気がつかなくても当然な感じなんですよね(笑)祐に対して、いつも厳しくせっかち、傲慢で意地悪で、物事も自分を基準にして判断するし、プライドが高く皮肉屋な英国紳士なんです。
秘書のクリスに言わせれば、興味のない人は歯牙にもかけないが、好きな人は思わずいじめてしまうという可愛い悪癖だそうで…大笑いでした。
このクリスもなかなか食えないキャラでした。でも、2人のキューピット的存在だったのだは⁉と思っています。
サイモンは決して性格が悪いわけだはありません。人を心配したり褒めたり誤ったりするのが得意じゃない分冷たい人に見られがちではあります。サイモンの俺様を通り越した厳しさが、それこそ独裁者のようなのかなあとは感じました。でも、その厳しさは、祐だけでなく、他の人間や自分にも共通で筋が通っています。例えば、店やひとを外側で判断したりしません。大金持ちの美形外国人が周りも気にせず日本の下町の定食屋のメニューに舌鼓を打ったり、祐に誤りにボロアパートを訪ねきたのもだし、部屋に上がり正座ができない事を紳士的な態度で断りを入れたり、祐がいれてくれた紅茶を褒めたり…不遜な男がふと見せる、凛とした態度に、祐も見せられて、そのギャップに惹かれ心がゆれていきます。アンバランスで滑稽なのに、その差を忘れて、雲の上の人が自分の目線まで降りて来てくれたような感覚にときめいてしまう所が、本当に映画のシーンのようでドキドキでした。
この2人の急速に惹かれ合っていく様も読んでいて心地がよかったです。祐は、魅力的な相手から与えられる最悪な第一印象から始まったものの、あるきっかけで、尋常じゃなく大変な境遇を乗り越えてきた特別な男のせつない過去を知り、気になる相手として祐の中でどんどん特別な存在へと大きく変わっていく…。
サイモンも、祐が援助を断ってきた事から、生意気で可愛くない子供として認識していたのが、一緒に過ごす中で、祐の素直でいつも一緒懸命な所や、頼りなさそうなのに頑固で芯が強い所に好感をもち認めていく…。お互い気になり始めた時、衝撃的で強引なキスが2人の関係を変えていきます。まさにその展開はハーレクイン調です(笑)
冒頭で描かれた、祐の過去の話が明らかになるところも良かったです。内容は予測できるのだけれども、映画のスクリーンをかえして思い出すというドラマチックな展開がいい。そして、映画•麦わら帽子•うさぎとキーワードになっていた言葉が次々と結びついていき、ラストに冒頭のうさぎに繋がるのも心地よい余韻に浸れるお話でした。紅茶のシーンも優雅な気持ちにさせてくれるアイテムとして大好きなシーンでした。
Hシーンは最後だけなんですけど、物足らなさは感じませんでした。ネクタイを結ぶシーンや階段から転げそうになるのを助けるシーンなど、所々に2人が触れ合ったり絡まるシーンを入れてあるので、そんな些細なことが反対にエロっぽい感じで十分萌れました。もちろん最後の2人の萌えシーンは美味しすぎましたけどね(笑)
恋人同志になってからの、サイモンの心配性で過保護な可愛い一面も読めて楽しかったです。
ロッセリーニ家シリーズに負けず劣らずドラマティックなお話でした。世界を股に駆けた、映画みたいな夢のようなお話でしたけど、映画業界のお話を絡める事で現実味もあり地に足がついた作品になっていたのも良かったです。
王道年の差ゴージャスラブストーリー‼ 気になる方にはオススメします。
ロッセリーニ家の息子シリーズ大好きなので、こちらも拝読。
祐の言うようにサイモンは皮肉屋でせっかちだと思う。ただクリス評の好きな子にはイジワルをしたくなるのも事実で、自分だけを見てほしくてイジワルになっちゃうのかなーと。そう考えると可愛いいし、祐を知り揺れる心にドキドキしました。。
祐にはサイモンからの通訳のオファーは棚ぼたかな。失敗する事はあっても、自分の精一杯で頑張る姿は素敵でした。何よりロイド作品を大事に思い、奔走道筋をつけたのはかっこよかった。身分差や年の差はあるけど、価値観も似てるのかな。
上映会からの流れが映画のようでロマンチック。紆余曲折あれど2人が一緒になれて良かった。
エドゥアールと成宮が登場したのも、背中を押す役割だったのも嬉しかったです。