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表題作獣―ケダモノ

九堂了司
岩城組の若頭
志方廉
岩城組跡取り

その他の収録作品

  • 続・獣─ぞく・ケダモノ
  • ムカデ
  • 獣への道

あらすじ

関西系暴力団・岩城組二代目組長の妾腹として生まれ育った高校生、志方廉。組長跡目である腹違いの弟に憎悪を燃やす彼の前に、牙を剥く獣のように危険な男・九堂了司が現れた時から運命の歯車が狂い始めた。死んだ弟の身代わりに三代目組長として軟禁され、自由を奪われてしまう廉。抗う術もなく凶暴な行為に犯される日々の中で、やがて彼の内にも九堂に対する真紅の激情が芽生え―…!!小説ピアス掲載、本能のまま互いを貪り喰らう衝撃の極道愛が遂に待望のノベルズ化!

作品情報

作品名
獣―ケダモノ
著者
綺月陣 
イラスト
青海信濃 
媒体
小説
出版社
マガジン・マガジン
レーベル
ピアスノベルズ
シリーズ
獣―ケダモノ―
発売日
ISBN
9784914967185
4.2

(17)

(12)

萌々

(0)

(3)

中立

(2)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
8
得点
71
評価数
17
平均
4.2 / 5
神率
70.6%

レビュー投稿数8

極道物の傑作で、注意書き必須な取扱い注意な本

極道の中の極道という話で、なんちゃって極道物とは、けして一緒にしてはいけない話です。
耽美なハードエロスの山藍さんと対極となるようなハードバイオレンスエロスです。
どちらかと言うと、男性向きと取られるような描写かもしれません。
人によってはトラウマになりうるレベルのハードエロなので、くれぐれもご注意を!

若頭・九堂了司(執着鬼畜攻め)×三代目組長・志方廉(男前受け)
まず、攻めのアレが男性の手首並に太いとか、フィストまで有、毎日のセックスが殺しあい並に激しい。
受けが苦しくて胃液を吐くレベルで、受けが出す物は上からだろうと下からだろうとお世話してくれちゃったりします。
攻めが出すものを散弾銃の激しさ的に現わしていて、受けが気絶してしまうレベルです。
精力がありあまっているというか、魔人というか、廉の身体が持つのか心配になってしまいました。
九堂は、狂愛、猛愛な感じな激しさで、廉を愛しています。
刺青を消す為に麻酔なしに肌に焼きゴテを当てるなんて、普通なら物凄い事なんですが、この作品ではあっさりと感じてしまうレベルです。そこからして、凄いことです。

触手、獣姦OKな私でも、虫責め(うねうね系の粘着系の虫)は、アウトでした。
読んでいて、妙な悲鳴がこみ上げてくる感じです。
おまけに、その際のずばりの挿絵まであるサービスに色々と参りました。
小説描写だけじゃなく、青海さんの挿絵もハード描写です。
山藍さんのどじょう責めがOKだったのは、どじょうだからだと思います。
50人組手ならぬ、組員50人×受けは、ちょっとギャグかと思いましたがマジです。

商業誌でここまでハードに書いている本が出ているなんて、驚きです。
この作品を評価するに萌えと書くのは違う気がするので、一般レベルをはるかに超えているので神作品で。
がつんとハードな読み応えるある本です。
死ぬ時は、俺と一緒。一心同体。任侠物の全てが入っていると思います。
鬼畜エロが大丈夫だからと気軽に手を出すと、危険なレベルです。
ハードな暴力描写もあるので、そちらも注意です。

表題作以外に、「ムカデ」という作品が入っているのですが、こちらも要注意!
内蔵スプラッタ系のグロ描写苦手な方は、絶対に開いてはいけません。
そして、報われないバッドエンドです。
獣シリーズとは関係ない話なので、読まなくても大丈夫です。

獣への道という4コマ漫画も収録されていて、こちらはハード描写の清涼剤といった感じで、笑わせてもらいました。

エロ:★5 MAX。究極を超えるハードエロ描写で、フィスト、輪姦、虫責めと、トラウマレベルのマニアックなエロです。
総合:★4 怖いものみたさと骨太な読み応えで、なぜか先が気になってしまう話で、極道物の最高傑作だと思います。

12

まさに任侠な、とんでもない極道物の傑作作品です。

好きすぎてレビュできない作品の一つです。
未だに何と書いたらいいか悩むくらいです。
そうですね、ただ一言、相手を内蔵からひっくり返してその全てを骨まで喰ってしまうくらいの激しい愛です。

それをやりかねないほどの激しい男が岩城組の若頭・九堂。
性格も尋常じゃないけれど、そのイチモツも尋常ではない。
組長の妾の息子・廉を確保して、組の跡継ぎとして連れてきた時に見せるイチモツのその表現は想像するに絶するほどの、本人の性格を表わすような形をしたイチモツです。
それだけに、内容もハードコアだと思います。
フィストもあれば、廉の失禁した汚物は飲んでしまう、舐めてしまう、嘔吐した吐しゃ物まで飲んでしまう・・・
「ションベンとケツの穴から、お前を裏返しに剥き、腸も臓器も胃も心臓も取り出して、思う存分じゃぶってみたいもんや」
ここまですさまじい、激しい執着は見たことがありません。

九堂の凄まじさが目立つと同時に、元族のリーダーで、腹違いの弟である瑛とチキンレースで勝った時、見せしめにケツを犯すということをする廉もまた激しい性格なのです。
こんなに激しい人だから、九堂と渡りあえるし、九堂も瑛より廉をかう。
激しい同士だから、内容もエスカレートするのですね。
さすがに、組員との固めに50人全員とのケツの穴の契りのシーンはありえない展開だし、お笑いなのか?と笑ってしまうのですが、でもただ茶化すだけでは終われなくて、そこに真剣な気迫を感じるのですよ。
青海信濃さんの絵も気迫迫るものがあり、すごくいい挿絵になっています。
九堂は、BL最強の怪物責め=ゴジラだと思います。
最後におまけ4コマ漫画で「それいけくどーちゃん」が載っていて、口直しが出来るところがとっても嬉しいです。

同時掲載の『ムカデ』は獣とは全く関係ないお話。
これも、思い込みで狂ってしまった医師の、『獣』とは違った狂気を見せつけます。
医師の壊れて行く様がどんなホラーよりも恐ろしいです。

本当に、よくこんな話が商業誌になったと関心することしきりです。
設定や展開に一度嫌悪感を抱いてしまうと、冷めた目で見てしまうと現実味は実に薄くアホらしいと思うのかもしれませんが、ありえないだけに、それでもこの突飛もない話にファンタジーを感じるのには間違いありません。

11

とんでも「神」作品です

え~なんと言っていいのか……「トーン」の記入に迷ってしまいました。
ひたすらエロでグロの展開です。
ちょっと書くのもはばかれるような……

失禁とか書くうちはまだいいんですが、それを飲んじゃう攻めってどうなの。
飲むのは尿ばかりではないんですが@もっとすごいのまで(上から出たものとか)
SMのグロさとはまた違うような気が……
もちろんそこには愛があるのですが。
山藍さんの「獣姦」もすっ飛ばし、こちらは「虫」ですよ。
このお話に関しては何でもありなんです。
ラストには受け対50人の組員なんて言うのもあるし。
予想を超えています。

続編もどんどんエスカレートするので日頃生ぬるく感じていらっしゃる方と、半端な刺激では満足できない方にお勧め。
内容に耐えられるなら一度話のタネに一度読んでみては。

これもBLなのか?とたまに読み返しながら思うのですが……
綺月さんが神かも?

8

読み手は選ぶが、突き抜けた作品

いや~…びっくりしました。。
何にって・・・今まで結構な数のBL作品読んできたつもりでしたが、ここまで突き抜けてるというか、完全にイッてしまっているというか、あらゆる意味で度肝を抜いてくれた作品は初めて。


攻めさまの愛情表現(受けさまの身体から出たものなんでも喜んで食べちゃいます)や、受けさまの思考回路が、すでに私の理解の範囲を軽々突き抜けてます。が、あまりにも軽々突き抜けすぎて逆に読めちゃいました。
にょろにょろ虫攻めとか、受けさま1人対組員50人とか・・・読者を試すかのような怒涛な展開(笑)

唖然としているうちにますますトンデモ展開になっていき、混乱しながらも攻めさまと受けさまの堂々とブレない主張を読んでるうちに、最後には2人を応援している自分がいました。

これって続編もあるんですよね。これでやりきってないの!?これ以上どうエスカレートできるっていうの!?という好奇心が抑えきれないので、近日中に手に入れて読んでみようと思います。

なお、獣シリーズのほかに、『ムカデ』という短編も入っているのですが、これも秀逸です。グロが苦手な人は絶対に無理だと思いますが、攻めの受けへの執着のあまりの転落っぷりがすごい。

『梔子島に罪は咲く』でも思ったのですが、綺月先生は、濃密で退廃的な空気感を漂わせる筆力がすごい。グロい描写ってだけでなく、そういう空気感に何度か息苦しくなりました。

確かにグロい。万人向けではない。でも、私は読んでよかった。気に入りました。
なんだか、一つの到達点を見たような気がします。

8

極道モノの衝撃的作品!

初見はかなり前、その後ヤクザの登場する話はいろいろと読んだけどここまで衝撃的なものは多分、他にはない。
ジャンル分けするなら、「マニアック・異色作・過激・ハードコア」とかになるんだろうな。

BL作家さんでここまで過激なものを書ける人がいたんだと驚くくらい仁侠色が濃いです。
そのためBLに乙女らしい萌えを求める方にはあまりオススメできない内容。「悪食」と思われる方には一見の価値あり。

内容はあらすじどおりまんまなストーリー。暴走族のヘッドだった廉が、自分よりも獣じみた狂気的な男・九堂にさらわれ身も心も雁字搦めに絡み取られていく話です。
全部は書けませんが、シバキあり、虫攻めあり(蛭!?)、失禁飲みありとBLにあらざる行為が目白押しです。
うげ~な場面多々ありなので注意が必要。

お前を殺して臓器を食べたい発言に凍りつく廉。恐怖と快感は、紙一重ってことでしょうか。
そのうち九堂の狂気に取り込まれていく廉ですが、既にありえない自体に遭遇している身としてはこれから起こることも「毒を食らわば皿まで」の領域。
最後のほうで行われる儀式なぞもう笑ってしまうしかない。

あと2冊ある続き、読んでないけどこの調子でまだやるんでしょうね。とりあえず死ぬまでに一度は読んでおこうかなと変にタメてるシリーズです。

ところで、この作品の九堂をものすご~く常識人にしてソフトにした感じのキャラが同作者の「負けてたまるか~白薔薇のキス~」の矢坂じゃないかと勝手に思っています。


ちなみに同収録作の「ムカデ」。これもヤバイです。
普通そう、どこにでもいそうな一般の人が見せる異常な執着愛。恋人がストーカー化したり残酷な殺人を犯す事件を連想させます。
もう一つの狂気の愛が、あえて獣と同じ本に収録するあたり作者によって示されていると感じました。

6

この作品が収納されている本棚

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